◇今日の一冊
・『油脂で語る近現代 クジラとオランウータンをつなぐ糸』平凡社新書
赤嶺淳 平凡社 2026年5月 1,265円
先日ご紹介したナマコ先生(私が勝手につけました)赤嶺淳さんの新著が出ました。
前回は「ナマコ」を追いかけながら、海の文化圏、流通を捉え直し、ナマコの社会学を提示した本でしたが、今回は脂です。脂といってもマーガリンのお話。
マーガリンって昔は鯨の脂から作っていたのですね。それが捕鯨が難しくなるとパーム油へとその原料が移っていきます。その変化を追いながら、近代社会を捉え直してみようというのが本書です。
その根底には二つの問題意識が存在していると、著者は序章に書いています。
一つは「対米オンリーともいえる外交姿勢をひらいていくこと」。
もう一つは「自由貿易を是とするグローバリゼーションが転換点をむかえている現在、グローバリゼーションを批判的にふりかえり、今後の地球社会を展望すること」。
実は私もまだ手に取ったばかりなのですけれど、より複雑に絡み合った世界のものの流れを解きほぐし、パースペクティブを開き、私たちには見えていなかった問題を見えるようにしてくれる本なのではないかと思います。面白そうです。
私たちが食べているものが一体どこから来るのか、よくわからないですよね。
知ることが第一歩。