私の居酒屋通いと言っても大したものではないが、月島の名店「岸田屋」には行ってみたいと思っていた。
こんな感じで「開発」した居酒屋の名店は、森下の「山利喜」(本館、新館)と錦糸町の「三四郎」ぐらいだろうか。
神田、鶯谷、門前仲町、立石、北千住などには全く手がついていないが、私は太田和彦や吉田類ではないのだ(笑)。
月島はいまやもんじゃの街として有名になったが、もんじゃストリートにあるこの「岸田屋」は酒飲みにとっては東京を代表する居酒屋なのである。
この「岸田屋」だが、実は訪ねたのは2回目。1回目、来てみたら臨時休業だった。そのとき、通りかかったオヤジには「もう岸田屋はダメになっちゃったよ」とアドバイスされたのだが、また来てしまった。食べログ3.75という創業1900年の大老舗だ。
到着は夕方の5時ごろだったが、私の前に2人の男女が並んでいて、ラッキーだと思ったが、中に入るまでに30分ほど待った。コの字カウンター19席からなる店だが、コの字カウンターには5、6席の空きがあった。にもかかわらず、外で待たされていたことになる。

カウンターの中に1人しかいない女の子はマイペースで仕切っているようだ。最悪である。飲食店ではタブーだろう。中の雰囲気も、よくTVなどでレポートされていた繁盛店らしき雰囲気とは違って、「この店、大丈夫か?」という感じなのだ。
まず注文したのは、何と言っても東京3大煮込み(他に森下の「山利喜」、北千住の[大はし」)をネギ増しで注文。

かなりしょっぱい。ネギ増しでなかったら食べられないぐらい。旨いことは旨いが。
もう一品はしらすのヌタ。

これはシラスの鮮度が今ひとつ。これもしょっぱい。
全体に不満が多く、ビールの大瓶を飲んだだけで、早々に退散した。ちょっと残念だった。
あの「もう岸田屋はダメになちゃったよ」という通りがかりのオヤジの言葉は本当だった。もうこの店を訪れることはないだろう。