昨夜(1月17日金曜日)、19時開演の高関健指揮東京シティ・フィル(コンサートマスター:戸澤哲夫)のコンサートを聞いた。
マーラー交響曲第7番がメインだし、当日券でも良席ありだろうとタカを括っていたが、ほぼ満員の熱気ムンムンのコンサートだった。
奥井紫麻が独奏のサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番はちょっとウトウト。この位置(22列右端から4席目)だとピアノの音がかなりダブついて聞こえる。

それに、マーラーの交響曲の前半にピアノ協奏曲というのはどうなんだろう?そういうのが可能なのは第1番「巨人」と第4番の交響曲だけじゃないのかな?
さて、20分の休憩後、マーラー交響曲第7番。
冒頭のテノールホルンの音が大き過ぎて、これが気になって、第1楽章はまずまずの評価だったが第2楽章〜第4楽章はマーラーの万華鏡の世界を余すところなく表現。
もちろん細かいミスはあるのだがシティ・フィルの場合は気にならないのはなぜなのだろう。演奏の熱さ=真剣度が違うのではないか?などという理由しか思い浮かばない。
昨年11月に決定的名演(ラトル指揮バイエルン放響)を聞いているので、そのイメージを大切にして今回も来たくなかったのだが、杞憂だった。もちろんスケールや完成度では及ばないが。

この曲の最終楽章のロンドは、いつも思うが8回(7回?)ある繰り返しが2回ぐらい多い。多くない!と納得させる演奏が求められるのだが、今回はイイ線まで行っていったかな。
終演後はブラヴォーが飛び交って拍手喝采。いやあ無理して来てよかった。高関健指揮東京シティ・フィルのマーラーはハズレなしである。
指揮者を信じてイジらしいまでに付いていくとBクラスのオーケストラ(失礼!)でも、ここまでやれるということなのだろう。アマチュアリズムを持ったプロのオーケストラの素晴らしさ!
どうも、私はこの東京シティ・フィルのファンになってしまったようだ。もちろんチケットが安い(本日だとシルバー割引もあってS席4500円)ということもあるけれど(笑)。
(2025.1.24「岸波通信」配信 by
三浦彰 &葉羽 )
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