銀座ランチ日記⑮「春夏秋冬 季の庭(ときのにわ) 銀座店」
この通りはソニー通りと呼ぶのか。銀座を南北に走る通りは、「東から中央通り、すずらん通り、西五番街(途中から見番通りと呼ぶらしい)、並木通り、ソニー通り、外堀通り、数寄屋通り、コリドー街である」と「教科書」に書いてあったと思う(笑)。
このソニー通りも新橋寄りになると華やかさが徐々になくなって来て、とても銀座とは思えない風情になってくる。
そうした中にこの「春夏秋冬 季の庭(ときのにわ) 銀座店」の仕舞屋(しもたや)風の店が出現する。
夜は四季折々の会席料理を提供するという。雰囲気はあるが、夜はちょっと怖くてとても入れない店である。
ランチ営業もしているというから、面白そうなので覗いてみた。
カウンターと個室(4人用)からなっているが、夜はどんな客が利用しているのだろうか。
ランチはライスカレー(メニューにはこう書いてある)1,100円、うな重2,000円、うな重二段2,500円、焼魚定食1,200円、煮魚定食1,300円、海鮮東(あずま)丼1,700円などがある。
私が選んだのはこの店のウリと言っていいのか大山鶏(だいせんどり)を使った「細打ち中華麺 地鶏醤油そば1,100円」というセット。
いやあこれは最悪の選択だったようだ。ラーメンに塩むすび、本日の小鉢、お新香、本日の甘味がついたセットなのだが、大山鶏を使ったスープというのが全く美味しくない。麺がまるで美味しくない。
恐らくブランド系のインスタントラーメンを使っているのがアリアリなのだ。ラーメンだけではない。ポテトサラダも、お新香も、わらび餅も手作り感ゼロ。いやあ、これはイカンですよ。
「我々は夜の会席が勝負ですから」という感じの手抜き。カウンターの中の板前の仕事もプロっぽくないし、これはどうも店構えだけの店だったようだ。
採点(5点満点で3.5点が合格点)は2.0点。
(2023.10.20「岸波通信」配信 by
三浦彰 &葉羽)
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