「windblue」 by MIDIBOX


昨夜、新国立劇場でオペラ「愛の妙薬」を見た帰りに、なかなかいい上演だったので気分が上がって、前から気になっていた新宿の「鳥茂」へ初入店。

 鳥茂と言っても、焼き鳥屋ではなく、やきとんの高級店だ。

 ちょうど店がオープンした夕方5時だったが、予約してないというと、席が空いているかどうか見てきますと、5分ほど待たされる。

 予約客以外は入れたくないムードがみなぎっている。

 で、ガラ空きの1階ではなく、すでにかなり混んでいる2階のカウンターへ案内される。

 上5品コース2600円を頼む。

 最初のレバー(写真上掲)と二番目のシロ(写真下掲)が絶品だった。

 それ以外は普通に旨い。

 3本目つくね。豚と鳥の合挽きのようだ。

 ピーマン肉詰め。これも合挽き肉だろう。

 こめかみのネギマ。

 箸休めのお新香は見事なツケ具合。

 単品で頼んだハラミの串焼き。若干焼き過ぎか。

 酒が出るのが遅いので頼んでしまった刺身皿。

 これで3800円は高過ぎる。

 この刺身が出るのがまたまた遅くて、酒をまた頼むという悪循環。わざとやっているとしか思えない。

 結局、以上の料理に生ビールと酒4合で1万2000円。

 突き出しを出すのを忘れているし、酒の本数も多く付けられていた。

 銀座のクラブ並みにそもそも明細書というのがないのを、持ってこさせたのだが、またまた恐ろしく待たされる。

 再訪はないし、勘定の間違いに抗議する気も起きない。

 2階は、若いスタッフの教育の場のようである。 客の前で「オーダー復唱だよ!」とか大声でやっている。

 やきとんの高級店があっても不思議はないし恐らく日本一高額のやきとん屋なのだろう。

 しかし食べログの口コミを見ても、常連重視で客を差別する傾向が強いようだ。なんとも感じの悪い店である。

 とにかく最初のレバーとシロの2本に尽きる。これだけは他店ではちょっとマネができないだろう。

 やはり私は貧乏症なのか、やきとんなんていう食べ物に高級店は似合わないと確信したのだった。

(2022.2.18「岸波通信」配信 by 三浦彰 &葉羽

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