今週月曜日朝のNHKFM「✖️(かける)クラシック」の再放送(本放送は日曜日午後。
らじるらじるで1週間聞き逃し配信あり)を聞いていたら、今月の「花・植物」のテーマのリクエストにクシシュトフ・ペンデレツキのバイオリン協奏曲第2番メタモルフォーゼンがあった。
クシシュトフ・ペンデレツキ(1933〜2020)
このリクエスターによればポーランド人のペンデレツキは作曲家でありながら、なんと庭園迷路の作庭家でもあった。
スタンリー・キューブリック監督の映画「シャイニング」(1980年)には、ペンデレツキの音楽が多用されているが、ラストでは庭園迷路が重要な役割を果たす。
このあたりはキューブリックがペンデレツキのことを知り抜いていたからではないかとこのリクエスター。これは怖い話。
ピーター・グリーナウェイ監督の映画「英国式庭園殺人事件」(1982年)はこのあたりの事情を知っていた可能性がある。
フリードリヒ・ニーチェ(1844〜2000)
この✖️(かける)クラシック「花・植物」特集では哲学者フリードリヒ・ニーチェ作曲の歌曲「ぶどうの蔓が揺れるように」(D.F.ディスカウ=バリトン/アリベルト・ライマン=ピアノ)のリクエストも取り上げられた。
ニーチェは「私は最も音楽を理解した哲学者だろう」と自負していたらしいが、この曲は変な味わいの歌曲である。
そしてリクエストした人物はニーチェの箴言も紹介している。
「樹木にとって最も重要な役割は花ではなく果実だと思っている人々が大半だがこれは間違いである。最も大切な役割は種子を作ることである」。
なるほど言われてみれば当たり前のことだが、ニーチェらしい尊大な指摘である(笑)。