昨日(12月5日土曜日)、今年5月に他界した母の墓参りで田舎の福島市へ。
駅の窓から見た浄土平と吾妻小富士。福島市のシンボルだ。
墓参りの後は、昼から友人たちと忘年会。
終わって東京に帰るために福島駅への帰り道、今年8月末に閉店した駅前の中合の横を通る。
調べたら中合は1874年創業だった。なんと146年にわたって20万人福島市民から愛された百貨店だった。
1973年に大町からこの駅前に移転した。 しかし1990年代後半に入るともう街の中心は駅前ではなくなってしまっていた。そして遂に今回閉店し、会社も清算。
他界した母、父、祖父、祖母との思い出が詰まった中合が無くなってしまうのだ。
街の中心に買い物に来ると、よく中合の食堂で何か食べたのを思い出す。カツライスとチャーシュー麺が多かったかな。
駅前に移ってからは、地下の食品売り場で、必ず米沢産の鯉の甘煮を買って帰ったのを思い出す。
建物が消えれば、こういう思い出も無くなってしまうかもしれない。実に悲しい。
もう市内の実家も処分したから、信夫山にある墓が残るだけだ。
せめて区切り区切りにちゃんと墓参りしなければ、郷里というものが私中から消えていってしまうだろうなあ。
(2020.12.18「岸波通信」配信 by
三浦彰 &葉羽)
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