「windblue」 by MIDIBOX


新型コロナウイルスの感染拡大でオーケストラのコンサートやオペラ公演の中止が相次いで、夜はかなり暇になって、外で飲む機会が増えた。

 そんなわけで、またまた高田馬場の居酒屋「とん八」へ。

(※右の背景画像「とん八」)⇒

 乗り換え駅の高田馬場ならとんカツの「いちよし」で750円のロースカツ定食にビールか熱燗でカキフライでもつまんで軽く済まそうかとも思ったが、やはり「ちゃんと飲みたい」と思うと高田馬場駅の近場なら「とん八」ということになる。

 まず定番のマグロ刺身。

 今晩は美味しい赤身(580円)に当たって実にラッキー。

 続いて里芋と野菜の煮物(420円)。

 冷凍していたのではと思われるが、そんなことは大したことではなく美味。この味付けが田舎のおふくろの味付けそっくりなのだ。

 不思議に思って、焼物以外の料理を担当する主人の母親に出身を聞いたことがあるが仙台だった。

 さらに赤魚の西京漬け(420円)。

 二度焼きしていて身は固いが、まあ熱燗のサカナとしては別段文句はない。

 熱燗大を2本(正味3合)も呑んでしまってボンヤリしてきたが、シメでこの店のウリであるカシラの塩焼きを2本(合計200円)。

 なぜ日本の居酒屋に焼鳥やヤキトンが多いのかというと、それは1本あたりの原価が20〜30円で100円〜120円で十分売れるからなのだろう。

 いくら素晴らしい仕入れだと言っても高級焼鳥屋とか高級ヤキトン屋なんていうのが最近人気らしいが、とんでもない存在だと思うがどうかな。

 同様にポルシェやベンツでこういう店に乗りつけないで欲しい。

 この店、某大手広告代理店の連中がときどき3、4人で来る。来る店が違うと思うが、大手代理店といっても景気悪いのかなあ。

 もうちょっとヤキトンを食べたいとも思ったが、これでシメ。今晩も三千ベロだった。

 とにかく高田馬場の安い店だが学生が皆無なのが嬉しい。死んだ親父を連れて来たかって店である。

 これで済んだらいいのだが、近くのイワモトQでオロシ蕎麦420円で本当のシメ。いい歳をして我ながらよく食うものだ。

(2020.3.20「岸波通信」配信 by 三浦彰 &葉羽

PAGE TOP


  banner  Copyright(C) Miura Akira&Habane. All Rights Reserved.