で、それをもらったのが、昔、会津でしばらく入院した時のこと。えっ? 何で入院なんかしてたんだって?
まあ、それはそのーぅ、病名はちょっと置かしていただきますが、その病気、自分自身では入院三日でダイジョウブ、と思っていたんです。
でも、お医者の診立ては、当分の間、絶対安静! …そうなると、とにかくヒマなので本でも読むしかない。
そんな時に小柴くんからいただいたのが、この「絶対安静」…じゃなかった「絶対温度」…いい友達を持ちました。
もちろん、まっさんの本ですから、開始早々から涙を搾り取る感動のエピソードがどんどん展開される。
(まっさんの親父さんが恩人の死に際し、号泣しながら海に向かって再敬礼をしていたシーンは、泣けたました…。)
そういう進行だから、こっちもついつい油断をしている。病院食のソーメンを食べながらなんて、読んじゃいけなかった。
感動のストーリーに心満たされていると、今度は、まっさんと井伏先生の出会いのエピソードに急展開する。
どんな話かというと、まっさんが初めて井伏先生の「顎(あご)」という詩を読んだ時のこと。
詩の冒頭が…「けふ、顎のはずれた人を見た」!!!
その瞬間、僕の口の中のソーメンが、鼻の穴からどういう状態になったのか、今ここで書く勇気を持ちません(大笑い)