さて、ドーナツ型の都市計画・・・この考え方をもう一歩推し進めると“リングシティ(環状都市)”という発想が得られます・・。
福島県の“森にしずむ都市”は山間地の阿武隈地域を対象に構想されました。
阿武隈地域は山間地域なので、平野にあるクライスト・チャーチからは、“ガーデン・シティ”の部分のみを応用したようです。
そして、もう一つ参考にしたと思われるのが、ベルリンの都市再生事業です。
その特徴は、賃貸住宅機能を併設した消費・交流複合施設の整備、土地利用計画の1/2に水と緑を配置すること、市民の通勤時間を30分以内にする職・住機能配置等です。
とどのつまりは、コンパクトに完結する都市機能をクラスター型に配置するというコンセプトと言えます。
しかし、山あいの阿武隈地域では、そのクラスター間の移動手段は、もっぱら車に頼るしかありません。
ならば、そのクラスターを環状に連続して配置し、環境にやさしい軌道系交通機関で結べばどうでしょう。