国際理解講座などで、参加者の緊張感をほぐすために行われるアイス・ブレーキングでも同じような手法が用いられます。
福島県青年海外協力協会の布田会長さんのお得意は「アイウエオ」。
話すことができるのは「アイウエオ」だけで、それに表情やイントネーションや身振り手振りを加えて、思い思いのメッセージを伝達するゲームです。
ある人は「こんにちわ」の挨拶を、またある人は喜びや悲しみを五つの言葉だけで表現し、その人が何と言いたかったのかを他の参加者が当てるのです。
日本人と外国人の相互理解に“言葉が壁になる”とは、よく言われることですが、それが絶対のものでないことがよく分かります。
たとえ「コノヤロー」の五文字でさえ、愛情を込めて表現さえすれば、きっと「ありがとう」の気持ちが伝わるはずです。
そう考えれば、言葉を知らない国へ出かけていくのも、そう敷居が高いと構える必要はないのかもしれません。
だって、猫にさえ気持ちを伝えることができるのですから・・・。
2 ボディ・ランゲージ
もう一つ、非言語のコミュニケーションに“ボディ・ランゲージ”があります。
これは、身振り手振りによる意思伝達ばかりを言うのではなくて、相手の無意識のしぐさやポジショニングなどからも相手のメッセージを受け取ることができるという心理学の考え方です。
たとえば、自分が話しかけた時に相手が無意識に腕組みをしたとすると、多くの場合それは、相手の人の警戒心や拒否反応という深層心理の現われであったりします。