カトーは臨機応変で、誰かが高そうな手をまとめていそうだと見るや、」黙テンで「タンヤオのみ!」とサッサと場を流す。
僕はと言えば、全体の場の流れを読んでターゲットを決め、狙い撃ちするなどして場の進行を支配する。
ちなみに家主の建ちゃんだが、聴牌すれば迷わずリーチの「リーチ麻雀」で、高い手を聴牌ると顔に出てバレバレ。人がいいというか何というか、素直で「嘘」が付けないタイプ。
岸波 こういう人は麻雀など辞めた方がいい(笑)
建ちゃんの稲妻リーチ(手は安い)
で、早稲田の帝王のGOTO君だが、いきなりカトーに出鼻をくじかれ「心の動揺」がアリアリだ。精神的には弱いタイプかもしれない。
『天衣夢縫』で「筆は体を表す」というのを書いたが、麻雀の打ち方を見るとその「人物」が良く分かる。それは「カラオケ」でもそうだが、「何かをやらせてみる」と普段隠している「本性」が滲みだすのだ。
場はサクサクと進み、結局は「黙聴」で親満を連発したJUNがトップ。GOTO君はラスに沈んだ。
JUN得意のメンタンピン三色
「なんだ君、たいして強くないじゃないか?」と僕。
「いやぁこーゆーこともあるんだな。遠征麻雀で調子が狂ったのかもしれない」とGOTO君
岸波 いやいや、そんなことはない。初見の相手という点ではみんな同じ(笑)
当時まだ、福島から通っていた僕は「半荘」だけで場を辞し、文学部の岡崎と交代した。
GOTO君は、しばらく建ちゃんの下宿に泊めてもらい、「仙台の空気」を十分に堪能してから帰るということだった。