岸波通信その260「喜多方生活の思い出⑧」

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岸波通信その260
「喜多方生活の思い出⑧」

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◆「人生を振り返って」シリーズ#59喜多方生活の思い出⑧

 先日、カリスマ彰が墓参りのため帰福し、アンブレラあつしやケメ、ハンブンらとカラオケ会をやった時、『喜多方生活の思い出⑤』に登場した高校の先輩ヒラタさんの話が出た。

あつし「この前、岸波通信に先輩のヒラタさんの話があったな。実はオレ、高校の新聞部で彼と一緒だったんだ」

 ええええ~!ヾ( ̄0 ̄; )ノ

アンブレラあつし(右端)

(コートダジュールにて)

 縁は異なもの味なもの・・思わぬところで関係が繋がっているものだ。

 聞けば、ヒラタさんが「ガリ版切り」の名人だったのは、高校の新聞部でガリ版発行の校内新聞で鍛えられたからだと言う。(なるほどナ)

  高校の新聞部(イメージ)

 素人がガリ版切りをやると、ついつい「鉄筆」で蝋原紙を破ってしまいがちだが、ヒラタさんは決して破ることが無かったばかりでなく、「文字」自体がとても読みやすく達筆だったのだ。

 その文字は、フォントで言えば「相撲の番付表」で見る「江戸文字」(勘亭流・寄席文字・籠文字・相撲文字)のような字体だった。

  江戸文字の字体

 その才能が発揮され、職員組合の保健所分会長として「組合新聞」の制作も担当していた。

 彼は組合運動にシャカリキになるタイプではなかったが「人が良い」性格だったので、彼の「才能」を見込んだ組合からの勧誘を断り切れなかったのだろう。(芸術的に紙面が美しかった)

ガリ版切り

(イメージ)

あつし「タツキ先輩は、ホントに面白い人だった・・」

僕「ん?チョット待て、名前が違うぞ」

 ヒラタ先輩は「龍樹」という名前だったが、あつしはその読み方をずっと「タツキ」と思い込んでいたらしい。実は「リョウタ」と読むことを、このとき初めて知ったのだ。

 考えてみると、あつしばかりでなく殆どの級友・後輩たちが間違えて読んでいたのではないか。

 鷹揚な性格の先輩はイチイチ訂正するのも馬鹿らしく、自由に呼ばせていて、そのまま「通称」になってしまったのだろう。

  ←語源は仏教用語のコレか?(ナーガールジュナ)

 さて話を戻すと、薬剤師のアイザワ先輩の主導で僕の会費制結婚式の段取りはつつがなく進行していた。僕は借家を借りて移住し、彼女も喜多方へ通って新生活の準備が始まった。

 そんな中、職場で「もう一つ」の結婚話が持ち上がる。20代半ばでスラリとスタイルがいい保健婦のAさんだ。

  保健婦(師)さん(イメージ)

 以前から「水面下」で話が進んでいたのだろうか、彼女の結婚式の日取りは僕らより一か月ほど早い日程だった。

 その「彼」は県内の別な市に住んでいる人で、翌年3月の人事で「彼」が住む町へ異動できる段取りが整ったらしい。つまり、最初の半年は「別居結婚」ということだ。

 先輩の女性が先に結婚式を行うことで、「いろいろ参考になるかもしれない」と考えた。

渡された招待状

(イメージ)

 さらに月日は流れ、式の二か月前頃に職場のメンバーに「披露宴招待状」が手渡された。(なるほど、招待状というのはこんなふうに作るんだ・・)

 彼女は幸せいっぱいに見えた。いろいろ「障害」を抱えながら結婚する僕らとは大違いだ。

 そして、彼女の結婚式が挙行される一週間前、「事件」は起こった。何と、結婚が「中止」になったと言う。(ええええ~!)

  直前の破談

 理由は明らかにされなかったが、Aさんは職員一人一人に頭を下げて「式の中止」を詫びて廻った。

 僕は衝撃を受けた。数か月前、同級生のミヤシタの自死を知って以来の大ショックだった。

 あの時のAさんの切なそうな顔は忘れられない。どんな問題があったにせよ、直前で結婚式をキャンセルするというのは耐えられなかっただろう。

 後日、破談の原因は「結婚後は彼の実家に入ることを、突然「条件」にされた」ことだと風の噂で知った。

  大家族『サザエさん』一家

 現在なら「夫婦二人の新居」というのは、ごく当たり前のことだと思うが、当時はTVで「サザエさん」が放映されていた時代で「大家族」というのが普通にあった。

 しかし、結婚式間近になって急に「条件」が出されるとは何とかならなかったものか。それまで十分に話し合える時間があっただろうに・・。

 ただ「救い」は、職場の誰もがAさんの味方になり、彼女の立場を思いやったことだ・・。

 「人生」というのは何が起こるか分からない・・僕がこの事件から得た教訓だった。

 さて、僕らの結婚式も間近に迫っていた。ここは気を取り直して進むしかない。

(To be Continued⇒)

 

/// end of the “その260「喜多方生活の思い出⑧」” ///

 

《追伸》

 ネットを見ていたら、「結婚直前の破談」というのは、現在もよくあることだと知りました。

 その中でも「家との関係」・・つまり実家との同居が躓きの原因となることが多いと。

 昔の「大家族」の代表的なイメージは「農家の長男の嫁」が家に入るケースで、これは当たり前にそうだった気がします。(逆に次男以降は家を追われる)

 現在は少子化の時代。子供の居ない家族、一人っ子世帯も珍しくなく、世の中には「長男・長女」が溢れています。時代は変わったのです。

 また、「勤め人」が広域で人事異動するのは当たり前なので、「実家に入る」のはむしろレアケースかと思っていました。

 でも、依然として「親との同居問題」が残っているとすれば、やはり一部には「苗字や家系」を残すことに拘りが持たれているのでしょうか。

 かく言う我が家も、四人の孫のうち「キシナミ」姓を名乗るのは長男の孫娘一人だけなので、いずれ「姓」が消滅する可能性が高いでしょう。(弟たちにも「姓」を継ぐ子孫は居ません)

 でも僕はソコに拘りはもっていません。子や孫の一人一人が幸せに自分の人生を全うできること・・それが一番大切だと思うからです。

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

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To be continued⇒“261”coming soon!

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【岸波通信その260「喜多方生活の思い出⑧」】
2026.6.17配信

 

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