岸波通信その239「札幌ラーメン/1stコンタクト(後編)」

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Present by 葉羽
「SUMMER IN THE ISLAND」 by Music Material
 

岸波通信その239
「札幌ラーメン/1stコンタクト(後編)」

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◆「人生を振り返って」シリーズ#38札幌ラーメン/1stコンタクト(後編)

 サユリの紹介で「札幌ラーメン」を体験して以来、定期的に『大王』や駅前『五右エ門ラーメン』に足繁く通うことになった。

 やがて、仲間たちと共に福島高校へ進学。最初の「応援歌練習」での高橋マコトとのエピソードは、その204「バンドで頑張っていた頃」で触れたとおり。

元BOØWYの高橋まこと

←高校の同級生。

 で、高校での昼飯は、弁当持参か売店のパンやおにぎりだったが、当時、アパレルの実質「工場長」だったオフクロは弁当作りに手が回らず、もっぱらパンで間に合わせる毎日・・しかし、どうにも腹が減るんだな、コレが!

 食べ盛りということもあるし、元々「大喰い」だったので、ひもじい思いを我慢しながら勉学に励んだ。 ←(励んだぁ?)

  母校・福島高校(現在)

 そんなある日の二時限目過ぎ、またも信夫山ワンダーフォーゲル部長のカンノヒロユキが教室にやってきた。

「なあキシナミ、昼飯足りないと思わないか?」

「そうだよな~ たまには札幌ラーメンでも食べたいよ、大盛りで」(笑)

「それだ、それ!」

「いやいやいや、昼飯を学校の外に食べに行くって禁止じゃなかったか?」

「そんなこと無いだろ、先輩が森合の福大の学食で食べて来るって話聞いたぞ」

  昔の福島大学経済学部(森合)

 うむぅ・・それで別にオトガメなしか。考えてみれば俺たちワンダーフォーゲル部も、学校の裏山に登っておにぎり食べて来ることあったな。

 念のため「校則」を確認してみたが、そんなことは想定されてないらしく、何も書いてない。

学校の裏の信夫山

←ワンダーフォーゲル部の鍛錬場。

「じつは、カタヒラとトモアキも行きたいって言ってんだ」

 なんと!(いつもの手回しのよさ!)

 しかし、問題は時間だ。当時の昼休みは40分しかなく、一生懸命チャリを漕いで行っても陣場町の『石狩』までは10分、注文して出てくるまで10分(多分)。

 それを10分で食べて帰りがまた10分・・ギリギリじゃないか?(うむぅ・・)

  昼休み

 まずは一回、休みの日にでも実験してみて、可能かどうか判断するか。

「まずは『お試し』だな」

「そうそう・・」  (*ᴗˬᴗ)ウンウン

「じゃ、今日のお昼行くぞ」

 ええええ~! Σ( ̄□ ̄;)

 またもヒロユキの強い押しに負け、午前の部ラストの四時限目は臨戦態勢。

 終業のベルが鳴るや否や廊下に出ると、ヒロユキやカタヒラが走って来るのが見えた。

僕とトモアキのクラスは、昇降口に近い場所にあった。

 靴を下駄に履き替えるのもモドカしく、駐輪場へ行くと一斉にスタート。

  ←当時の福高生は下駄履きで自転車

 我らは森合の学校から陣場町へ南下する道をまっしぐら。(アセアセ)

陣場町『石狩』へ向かう通り

←この先、右横に『ら~めん石狩』

「ちわ~」と『石狩』に飛び込むと、まだ9分だ。(行けそうか?)

「味噌ラーメンの大盛り!」とヒロユキ。

「あ、それ四つね!」と僕。

 カウンターの中では、マスター兄弟がテキパキと調理を始める。僕らは腕時計を気にしながら、ほぼ上の空でTVを見ている。

  当時のテレビ(別の店)

「はい、おまち~」と兄貴マスター。

 を! 6分で出てきた。もしかして余裕か?  さあ、掻っ込むぞ!

「アジジジジ・・!」とカタヒラ。

 猫舌かよ!?(よりによって!)

 しかし何だね、石狩の札幌ラーメンは最高だね。この麺のコシがたまんねっス。

  石狩味噌ラーメン(現在の写真)

 季節は5月。爽やかなはずだが、詰め襟の制服を着たままなので、やがて僕らの額からは玉のような汗が噴き出てくる。

額から玉の汗

(イメージ)

「やばい、8分過ぎてるぞ」

「オレはもう終わる!」

「オレも終わりだ!」

「アジジジジ・・」

 猫舌は、スープ残せよ!m9っ`Д´)

 ・・と、悪戦苦闘しながら直ちにお勘定。

  お勘定(イメージ)

「あ、財布を忘れてきた!」とカタヒラ。

「しょーがねーな、貸しとくぞ」とヒロユキ。

「じゃ、出世払いということで」(笑)

「だめだ!お前、出世しないから」

 ええええ~!(꒪ꇴ꒪〣)

 お勘定を済ませ、こけつまろびつ学校へ一直線。駐輪場へ入れるのももどかしく、午後の始業ベルとともに教室へ駆け込んだ。(ふ~ギリチョンで間に合ったか)

 すると、教室へ入って来た先生・・

「なんだキシナミ、汗びっしょりだぞ。保健室へ行くか?」

 あらららら・・ダイジョビです。(多分)

(このシリーズ完)

 

/// end of the “その239「札幌ラーメン/1stコンタクト(後編)」” ///

 

《追伸》

 結局、この「石狩行脚」はお昼の恒例となり、高校時代の僕らの身体の半分は「石狩」でできていると言っても過言ではない(笑)

 で、また当時のラーメンって安かったんですよ、高校生が毎日行けるくらい。

 そうこうするうち、兄弟マスターのどちらかの奥さんが出産する話になり、僕らでお祝いしましたっけ。

 あん時の赤ちゃんが、大町に移転した現在の『石狩』のマスターだと思う。多分ですが(笑)

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

辛味噌ラーメン

(ら~めん石狩)

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To be continued⇒“240”coming soon!

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【岸波通信その239「札幌ラーメン/1stコンタクト(後編)」】
2025.8.12配信

 

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