岸波通信その232「興奮MAX『FFF』爆誕!③」

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Present by 葉羽
「SUMMER IN THE ISLAND」 by Music Material
 

岸波通信その232
「興奮MAX『FFF』爆誕!③」

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◆「人生を振り返って」シリーズ#31興奮MAX『FFF』爆誕!③

 1969年(昭和44年)の4月に入って年度が改まり、僕らは三年生に進級した。新一年生も入学して来たので、そちらへの『FFF』開催の周知も始めた。

 そんな新一年で最初に喰いついて来たのが、後の”影の大番長”サユリだったと思う。

  影の大番長サユリ

 本人はスタンダード・ジャズを聴いているとのことだったが、 日本でもボチボチ隆盛になって来た和製フォークソングに興味があったらしい。

中一でジャズファンという辺りが、既に只者ではない雰囲気をまとっていた。

ジョン・コルトレーン

(スタンダード・ジャズのカリスマ)

 また一級下の二年生には呉服屋の息子M川がおり、僕がギターを貸して演奏の手ほどきをしたりと交流があったため、彼自身も『FFF』に出演が決まり、二年生の広報を受け持った。

 さらに僕らの『ブラック・マジョリカ』で「客分」でウッドベースを弾いていたテツロ―は元々ピアノ奏者であったため、ピアノ演奏で参加することに。(学内での腕前はNO.1だった)

  テツロ―/イメージ(その後、楽団の道へ)

 そのほか、ツーさん&ヤンパコンビを始め4~5組の参加があったと思うが、詳細は覚えていない。

 なお、司会進行は同級生女子の誰かに頼んだ記憶もあるが、それも覚えていない。(もしかしてYasukoかマメシバ?)

  Yasukoかマメシバ?

 さて、メインを受け持つ僕ら『ブラック・マジョリカ』は、ムラジュンの提案によりフォークルの新曲「もう25分で」を大トリの曲ときめたが、他のラインナップはどうするか?

 実はこの頃、僕とムラジュンは『卒業』のテーマ曲「サウンド・オブ・サイレンス」を歌ったサイモン&ガーファンクルにハマっていた。

サイモン&ガーファンクル

 ダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスを一気にスターダムに押し上げた映画『卒業』の公開は1967年。僕らが中一の時だ。

 この頃の映画事情だが、小学校高学年の頃はマカロニ・ウェスタンの最盛期で、クリント・イーストウッド主演の『夕陽のガンマン』が1965年公開(小5の時)。

 『夕陽のガンマン』(1965年)

 同年に公開された『荒野の用心棒』のフランコ・ネロ、『荒野の1ドル銀貨』のジュリアーノ・ジェンマとで「マカロニ三人男」と称されていた。

 また日本映画では、東宝の怪獣映画、加山雄三の若大将シリーズ、クレイジーキャッツの「日本一の●●男」シリーズなどが隆盛を極めていた。

 『海の若大将』(1965年)

 そして、中学に進んだ1967年に公開された忘れられない映画が、オードリー・ヘプバーンの『いつも二人で』とショーン・コネリーの『007は二度死ぬ』、そしてこの『卒業』だった。

『卒業』のダスティン・ホフマン

(1967年)

←中一なのに不倫映画を観に行った(笑)

「やっぱ、サイモン&ガーファンクルから何曲か必要じゃん?」とムラジュン。

「となると『スカボロー・フェア』とか『ミセス・ロビンソン』だな」 と僕。

「いやいや『サウンド・オブ・サイレンス』を外すワケいかんでしょ」 とキヨタカ。

 ということで、この三曲がラインナップ入り。定番のピーター・ポール&マリーからは『パフ』、『虹と共に消えた恋』、『悲惨な戦争』を。そして僕のオリジナル曲『八月』、『花束』、『ノア』だ。だが・・

「実はいま、作りかけの曲があるんだよね・・」

「ん、どんなの?」

「タイトルは『ロミオとジュリエット』って言うんだ」

 ええ~ どーゆー流れでそうなる!? ヾ( ̄0 ̄; )ノ

ロミオとジュリエット

(1968年)

 実は、フォークルの『帰って来たヨッパライ』を聴いてるうちに思い付いたコミック・ソングだということを説明する。

 ジュリエットが昏睡しているのを「死んでいる」と勘違いしたロミオは、世をはかなんで自死するのが「本家」のストーリー。

息を吹き返したジュリエットは死んでいるロミオを見て逆に絶望する。

映画『ロミオとジュリエット』より

 どうせ結ばれぬ恋なら、せめて「あの世」で一緒になりたいとロミオが自死するところまでを切々と歌い、サビは長調に転調してこうなる・・

『君は天国~ 空の上~
 僕は地獄の~ 釜の底~ (あ~れ~!)
 愛しのジュリエット 愛しのジュリエット
 愛しの、愛しのジュ~リエット♪ なんでこうなるの!m9っ`Д´) 』
←コント55号のパクリ

 いい~ ソレいい~!!٩(ˊᗜˋ*)و (中学生のノリ)

 こうして、この新曲『ロミオとジュリエット』と『もう25分で』はダブルの大トリということに決定(笑)

 さて、僕らのラインナップは確定したぞ。後は練習だ!

 『FFF』開催まであと一週間!!

(To be Continued⇒)

 

/// end of the “その232「興奮MAX『FFF』爆誕!③」” ///

 

《追伸》

 この中三の頃、もう一つ学校で流行していたのが「プロレス」。

 同級生のチビタンは『週刊プロレス』を定期購入してみんなに解説するのが趣味だったし、休み時間になると教室のあちらこちらで「コブラツイスト」とかプロレス技の掛け合いが繰り広げられていました。

 特にウケるのが、片方がフォールされた時にレフェリー役のカウントが「ワン、ツー・・」でスリーフォールをコールせず、「はいソコ!コーナーに戻って」とか別な方を指差して止めてしまう実際のプロレス中継のマネ(笑)

  アントニオ猪木の必殺技コブラツイスト

 そしてある冬、雪合戦で大玉をぶちかまされた生徒がその場で昏倒する事件が発生。

 教務室からそれを見ていた体育のサカイ先生(アンブレラあつしのお父さん)が、脱兎の如く校庭に駆けて来た。そして、倒れている生徒の様子をしばし覗き込むと・・

「ワン、ツー・・」とその場でカウントを取り始めたので一同は大笑い。気絶のフリしてやり過ごそうとしていた生徒まで爆笑してバレバレに。

 いやぁ、のどかな時代だったなぁ。

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

素人バンド演奏中

(イメージ)

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To be continued⇒“233”coming soon!

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【岸波通信その232「興奮MAX『FFF』爆誕!③」】
2025.5.6配信

 

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