岸波通信その226「わが青春の『ハレンチ・コネクション』(完)」

<Prev | Next>
Present by 葉羽
「SUMMER IN THE ISLAND」 by Music Material
 

岸波通信その226「わが青春の『ハレンチ・コネクション』(完)」

NAVIGATIONへ

 

◆「人生を振り返って」シリーズ#25 わが青春の『ハレンチ・コネクション』(完)

 困難を極めた『ハレンチ・コネクション』の撮影も終了し、いよいよ文化祭当日となった。

 映画撮影が終わってからは、自分が座長を務める「筝曲演奏&『春の海』ヴァイオリン・コラボ」の練習が追い込みとなったため、映画の編集は彰に任せて当日初めて鑑賞することにした。

(いったいどんな作品になっていることやら・・汗)

午前中は生田流筝曲の演奏

(イメージ)

 僕のスケジュールは午前中に専用教室で筝曲演奏、お昼近くに体育館でのミュージック・フェス出演なので、映画上映は彰以下文芸部メンバーにお任せだ。

 当日の福島高校は朝から大賑わいで、福女・聖母はじめ大勢の女子高生が詰めかけて来た。

 当時、付き合い始めていた彼女や昔からのガールフレンドらも来校した。(もちろんマリアも来た)

  マリアも来校

 そのタイミングがバッティングしてあらぬ誤解を招き、後からひと騒動起きたけれど、それはまた別の話。(いや、やっぱり書くことはないナ:笑)

 さて、第一幕の筝曲演奏だが、まずは座長(僕)のソロ演奏。

 定番の「六段」、「八段」、「乱れ」、「砧」、「瀬音」に「さくら変奏曲」など得意曲を一通り披露したところで、メインである小野富士(ひさし)との「春の海」ヴァイオリン・コラボだ。

  ヴァイオリンは小野富士(ひさし)

 この日は非常に調子が良く(女子高生が大勢いたからか)、ヤンヤの喝采を浴びながら終演したと思う・・多分だけど。(よく覚えていない:笑)

 座長として来場御礼の挨拶を終えると、すぐさま体育館へ。

 調子に乗って筝曲のアンコールなどに応えていたため、バンドの出演時間は間近に迫っていた。

体育館でのバンド演奏(イメージ)

←ホントは明るい。

「おそかったな」とキヨタカ。

「もうすぐ出番くるよ」とムラジュン。

 舞台にはちょうど高橋マコトと渡辺マコトの「マコ・マコ」コンビが出ていて、僕が作詞・作曲した「悲しみ」を演奏しているところだった。

 「悲しみ」※戦場の悲しみの曲

「やっぱりいい曲だな、うんうん」と僕。

「俺らより上手いんじゃない?」とムラジュン。

 ええ~! (゜Д゜;)

 僕らの出番がやって来たので、三人でギターを抱えて登壇し、お決まりのPPMメドレーやら、吉田拓郎の曲やら、僕が作詞・作曲した「ノア」などを演奏したと思う。

  PPM:ピーター ポール & マリー

 演奏の上手さでは「マコ・マコ」コンビに劣るかもしれないが、そこは天下のイケメン・トリオということで「黄色い歓声」が上がったような、上がらなかったような。

 ←どっちなんだ!

三人のバンド演奏(イメージ)

←こんな感じ

 ステージから降りると、彰の文芸部の後輩が駆けつけてきた。

「凄い事になってますよ!」

「だろ。僕らの演奏、大ウケだったろ?」 (≧▽≦)

「違いますよ、ハレンチ・コネクションですよ!」

 びっくりして様子を聞けば、入場者が教室に座り切れず立ち見まで出ていると言う。

 な、な、なんと!(-ω-;)

 「ハレンチ・コネクション」上映中

「さもあらん、やっぱ僕のイケメンぶりに悩殺されて・・」m9(*^ー゚)

「いえいえ、彰先輩のハチャメチャぶりに大喝采なんです」

 ええ~!ヽ(´Д`;≡;´Д`) (完全に「主役」を喰われてしまったか?)

 いや、最初から彰の方が主役だった気もする。うむむむむ・・。

  彰の大熱演(こんな感じ) 

 映画を上映している教室に向かうと、現場の廊下は黒山の人だかり。

 8ミリ上映のため窓に黒幕が張られて中が見えず、時おり聞こえる歓声に「何だ、なんだ?」と興味を惹かれて集まったらしい。

←あの賑わいは何だ!?

(黒山の人だかり)

 入れ替えのタイミングで「あ、関係者です!」と言って割り込み、中に居た彰とともに教室の最後尾から立ち見することに。

「やっちまったな彰、才能開花じゃないのか」(笑)

「これで本家の『フレンチ・コネクション』にも顔が立つ。もしかしてアカデミー賞も狙え・・」

 ←やかましい!(ボカ、ドカ、ガスッ!)

 実際フィルムを鑑賞すると、実にうまく編集されている。七転八倒の臨場感・緊張感が凄い。こりゃ~客が集まる訳だ。

 そんなワケで、二年に一度公開の福島高校文化祭における僕の三連続イベントは大成功の裡に幕を閉じたのであった。

 ところで、十年以上も後から聞いた話だが、僕らが卒業した後でこの「ハレンチ・コネクション」は、後輩たちによって三回もリバイバル上映されたらしい。

 フィルムの編集に才能を発揮した彰は後に東京の森英恵系ファッション誌の編集長となり、カメラ担当のサイ君は映画界入りして東宝東和の宣伝部長になった。

 今となれば懐かしい、ハチャメチャな青春の思い出である。

(このシリーズ完)

 

/// end of the “その226「わが青春の『ハレンチ・コネクション』(完)」” ///

 

《追伸》

 ちょっと長くなりましたが、このシリーズは完結です。次回からはまた別のエピソードを。

 で、長らく行方不明だったこの「ハレンチ・コネクション」の撮影フィルムですが、どうやら文芸部後輩のサイ君のもとにあるらしいという情報が彰からもたらされました。

(つーか、8ミリフィルムなので再生方法が無いのですが・・。)

 ま、思い出は美しい思い出のまま残ってればいいのかもしれません。←(美しい!?)

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

現在の福島高校

(同窓会ホームページより)

管理人「葉羽」宛のメールは habane8@yahoo.co.jp まで! 
Give the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.

To be continued⇒“227”coming soon!

HOMENAVIGATION岸波通信(TOP)INDEX

【岸波通信その226「わが青春の『ハレンチ・コネクション』(完)」】
2025.2.11配信

 

PAGE TOP


岸波通信バナー  Copyright(C) Habane. All Rights Reserved.