岸波通信その202「人間、退け際が肝心」

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Present by 葉羽
「SUMMER IN THE ISLAND」 by Music Material
 

岸波通信その202
「人間、退け際が肝心」

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◆新シリーズ「人生を振り返って」#01 人間、退け際が肝心

 今期のcinemaアラカルトでショーン・コネリーの遺作『リーグ・オブ・レジ ェンド/時空を超えた戦い』を採り上げて思ったが、これが最後の作品なんて残念過ぎる。

 どうせ引退するなら、もうちょっとビシッとした作品で締めればよかったのにと思う。

『リーグ・オブ・レジ ェンド』

(ショーン・コネリーの遺作)

 考えてみれば、失語症を発祥してからも制作陣からB旧映画に無理やり出演させられていたブルース・ウィリスも同様。

 という事は、「末節を汚す」とまでは言わないが「人間、退け際が肝心」という事か。

 絶頂でスパッと辞めた人と言えば、歌手の山口百恵が思い出される。三浦友和との結婚による引退だったが、その才能を日本中が惜しんだ気がする。

  山口百恵引退コンサート

 ”フツーの女の子になりたい”と言って辞めたキャンディーズもそれに近い。”フツーのオバサンになりたい”と辞めた都はるみは、ヒット曲が無くなってからなので、既にフツーのオバサンだった気がする。

 こういうのは芸能界ではありがちなのか、一度も聞いたことが無いグループが「引退公演」と銘打って、初めて全国版ニュースになることがよくある。これはむしろ”最後にひと花”か。

 我々の仲間を見てみると、ツーさんやアンブレラ、楽翁師匠などは再雇用など考えず定年でスパッと退職した。

 カリスマ彰や毒舌亭さんは顧問や評議員などを務めており、これも良い”老後”の姿だと思う。

 かく言う自分は公務員退職後、関連団体の部長職(遺跡調査部長)を務めたまでは既定のコースだったが、さらに頼まれて大学の国際関連業務(最初は副課長職)を手伝った際は色々と苦労した。(辞めていれば良かったとも考えた。詳しい事は書けない。家族の介護も重なったし。)

福島県立医科大学

(福島市光が丘)

 それは何人かの同級生がそうだったように、再任用で何段階も下のポスト(下手すると末席)で働く苦労と似ている。民間企業ではよくあることかもしれない。

 まあ、その前8年間も交渉や判断の役目でハンコしか持たなかったこともあるが、むしろ、今までと組織風土が全く異なっていたことに戸惑った。

 結果的には、さらにその後、創立150年記念事業担当の同窓会特任事務局長として大きな仕事(医学国際シンポジウムや「医大の歴史(英語版)」・「黎明期の群像」の編纂など)を成し遂げられたので、禍福は糾える縄の如しか。

 『黎明期の群像』~福島の医の先人たち~

 その後、妻がステージ4の癌から奇跡的に恢復したり、同じ闘病仲間の友人が僕の生田流筝曲時代の妹弟子だったことが分かり、通信メンバーに加わったことなど、(家族に癌患者を同時に二人抱えた)苦難の一年が無ければ到達できなかった気がする。

 そんな道を通ってきて、今の若い人や子供たちに言いたい。若い時には考えもしないだろうが、”人生のしまい方を考えながら生きろ”と。

 それは、ある日突然やって来るかもしれないし、家族の病気や経済的困窮でじわじわとやって来ることもある。要はリスクに備えろと。

 その上で、豊かな老後を過ごせるよう好きな趣味とよい仲間、そしてもちろん、パートナーを大切にしろと。

 

/// end of the “その202「人間、退け際が肝心」” ///

 

《追伸》

 cinemaアラカルトなど評論は別として”まじめな話”を書くコーナーが無かったので、原点に立ち返り、こちら「岸波通信(本編)」に”人生を振り返って”シリーズを書く事にしました。

 手間がかからないよう、全体的に短めです‥「ツーさんの雑感」くらいに。

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

夕暮れ

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To be continued⇒“203”coming soon!

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【岸波通信その202「人間、退け際が肝心」】2024.3.3配信

 

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