岸波通信その176通信復活への道

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Present by 葉羽
「This Is It」 by Blue Piano Man
 

岸波通信その176
「通信復活への道」

1 八方塞がり引っ越し騒動

2 涙、ナミダの自力搬送

3 新しい職場にて

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  Road to Kishinami-Tsushin Reborn 【2017.9.2改稿】(当初配信:2012.4.14)

「初心、忘るべからず 」
  ・・・世阿弥「花鏡」より

 3月の後半からこの方、身辺の大転換に忙殺されておりました。

 「通信」の更新も滞り、記事を送っていただいている皆様には大変ご迷惑とご心配をおかけしてしましました。申しわけありません。

 それもこれも、三年間勤めた会津の県立博物館から福島市の本庁に転勤になったことが原因ですが、特に「引っ越し」について甘く考え過ぎていたのです。

福島県立博物館の喫煙所

(安らぎの場所も見納めか…。)

 と、いうことで、今回の通信では、最近更新が滞っている裏事情について、赤裸々にカミング・アウトしたいと思います。

 みなさん、本当にゴメンナサイ!

 

1 八方塞がり 引っ越し騒動

 3月15日の人事異動内示で本庁復帰が告げられてすぐ、会津へ来る時にお世話になったD引っ越しセンターに連絡を入れました。

 ところが既に3月中は手一杯とのこと。

 慌ててネットの引っ越し発注サイトから十数社に依頼を送ったのですが、ことごとくお断りの返信が…。

「4月の10日過ぎなら対応できますが、それでいかがですか?」

「ええー!公舎なので3月末に次の人が入るので出なきゃいけないんですよ!」

 ~と泣き言を言っても後の祭りでございます。

引っ越し

(どうすりゃいいんだorz…。)

 なんでこんなことに?

 考えてみれば分かること…放射能風評被害の福島県から脱出しようとする人が、特に就職・進学を機に大勢おりまして、引っ越しの依頼が集中しているとか。

 仕方なく思案を巡らし…うん、最悪の場合、家電や戸棚・タンス・自転車は次の人にただで譲るか処分しよう。でもって、最低限の必要なものだけ自分で運ぶしかないか。

 目の前真っ暗な中で入った一本のメール。 …それは運送業界の中でも最大手の一社でした。

「メールいただいた岸波です。これからでも間に合いますか?」

「3月xx日の夜からなら、一台だけ都合を付けられます。」

「ありがとうございます。今まで十数社にことごとく断られていて諦めかけていたんです…え、夜から!?」

 次の早朝には公舎の「退去検査」がある直前の夜。夜中じゅう作業して翌朝早朝にとんぼ帰り…キツイなぁ。

 しかしこの時既に、大きな“発言ミス”をしてしまっていたことには気付いていませんでした。

引っ越し

 で…

「仕方がありません。他に方法が無いのですから…」

「分かりました。それでお見積もりの方ですが…」

「あ、ハイ!大モノは全部置いていく事にしますので、アレとコレとコレ、それに布団が●組とダンボールが●個くらいです。」

「えーちょっとお待ち下さい…はい、消費税別で18万円になります。」

「ええええー!18マン円!!3年前に同じものをこっちに運んだ時、3万8千円だったんですよ~!」

「………。」

 何のことはない、“ことごとく断られている”の一言で、完全に足元を見られたのです。

「そっ、そんなお金は出せません。自分で何とかしますっ!」

 ~と、タンカを切ってはみたものの。さて、どうしたらいいんだorz…。

 

2 涙、ナミダの自力搬送

 そういえば、博物館の駐車場にいつも軽トラが止まってたな…たしか持ち主はA課長。

「あのさAさん、軽トラ持ってますよね?数日、車を交換してくれませんか?」

 運送屋の事情を話して軽トラのチャーターに成功。

 しかし、福島~会津若松間は高速道路部分だけでも80キロ超。

 しかも東日本大震災の補修工事で片側通行の渋滞がいたるところで。ましてや、そこを何往復も。

 …気が遠くなります。

軽トラ

(これでヤルしか…。)

 問題はそれだけではありません。

 今年に入ってから、夫婦揃ってギックリ腰をやってしまいまして、アパートの三階の部屋から荷物を運び出すのは容易なものではありません。

 福島の自宅に居る父は寝たきりですから、そちらも放って置くことはできません。

 うむむむむ…。

 とりあえず、廃棄しなければならない大型のアナログテレビなど大モノは娘のムコさんにお願いするなどして、後はひたすら小分けした荷物のピストン輸送でございます。

 3月末の某日、自分と家内とで自力引っ越しプロジェクトのスタート。

 あいにくその日は猛吹雪。 …そう、今年の会津の春は遠かったのです。

岸波(もう泣きそう…)

 積み込みだけで既に日は傾いておりまして…。

吹雪の引っ越し

(氷の世界)

「あっ、大変なことを忘れてた!」

「アナタ、いったいどうしたの?」

「軽トラを貸してくれたA課長が言ってたんだ。」

「何て?」

「片側のヘッドライトが点かないけど、十分見えるからだいじょうぶだって。」

「ええー整備不良車!捕まっちゃうじゃない!」

岸波(先に言えよ!)

 まあ、そんな絶望的な条件の中で、何とか福島市に無事帰着。

 途中、高速の13キロ渋滞にはまりまして、しっかりと深夜の到着であります。

岸波(とほほ…)

大渋滞

 で、整備不良車での運搬は、さすがにキケンだと言うことで、二回目は自分たちの普通車&小型車で運搬。

 またもや吹雪。そして渋滞。途中から一般道に降りましたが当然こちらも渋滞…。

 こんなことを、ひしめく送別会の間を縫いながら、何と7回も行ったのであります。

岸波(オーマイガー!)

 この世には、紙もホトケも将軍様も無いことがよーく分かりました。←(将軍様はいらない)

 

3 新しい職場にて

 新しい職場は本庁の8階。

 労働争議の調停や労使紛争の調整を行うというカタイ仕事でございます。

 労働争議の調停というのは、実際“裁判”と同じような手続きでして、法律が違うので用語は異なりますが、証人尋問(審問)もあれば判決(命令)もある。

 法廷(審問廷)で証人が偽証すれば、罰金刑や懲役刑も課せられます。

 言うなれば裁判官と同じ、けして間違いをおかしてはならないデリケートな仕事なのでございます。

本庁西庁舎

(この8階がオフィス)

 私のポストは、その事務局の次長。事件の証拠集めや判決(命令)案を取りまとめなければなりませぬ。

 日々、膨大な係争事件の膨大な書類とニラメッコ…実に骨が折れるのであります。

 一方、家に帰れば、家内と協力して親父の介護が待っているのです。

 困った、「通信」を更新する気力が残っていない!

 そして、「通信」の更新に関しては、もう一つ大きな問題が。

 新しい職場の職員たちは、みな法律や労働問題のエキスパート。でもって、仕事は検事と裁判所事務官を合わせたような業務ですね。

 これまで私が経験した多くの職場のように、『ボケ・突っ込み』をかますような雰囲気ではないのです。

 楽翁師匠もN主任もイセキちゃんもいないのです。“ストーな気分”では仕事できないのです。

 さあ、困ったぞ。(ネタがない) ←そこかい!

天衣夢縫・外伝/ストーな気分

(ネタがぁ…。)

 でもまあ、もうちょっと打ち解ければ…。

 そうだ、職場の歓迎会だ。そこで一気に職場の空気を『天衣夢縫』な色に染めてやろうじゃないの。

 その日程が今週の水曜日でございました。

 そう心に期した週初めの月曜日、局長と私とK主任さんの三人で郡山市まで挨拶廻りに行きました。

 またもや雪がちらつく寒い日でございます。

岸波(今年は本当に雪に祟られるな…)

 で、明くる火曜日。朝から体調がすぐれません。

 喉は痛いわ、咳とクシャミは止まらないわ、鼻水は出っ放しだわ、これはもしや風邪!?

風邪?

「局長、すいません。風邪ひいたみたいなので、ちょっと病院へ行って診てもらいます。」

「あら、そう?」

岸波(上司の局長は女性でございます。)

「実は私も風邪ひいちゃったみたいなの。」

「え?私とダブルですか、参ったな…ところでK主任の姿が見えませんが。」

(職員がカットイン)「次長~ K主任は風邪でお休みだそうです。」

「トリプルかいっ!」

 そんなこんなで、体調崩しております。

 この間、お袋の一周忌もありました。福島の通信仲間たちとの飲み会もありました。引っ越し荷物の片づけも終わっておりません。

 あ~前途多難。

「つっ、通信の更新が…あ~れ~!」

 こんなワケでございます。「通信」が軌道に乗るのは、もうちょっと時間がかかりそうでございますorz…。

 

/// end of the “その176 「“通信”復活への道」” ///

 

《追伸》

 新しい職場の上司は女性。大学の同窓生で、これまでも職場が一緒だったこともあるので気心が知れた仲です。

 しかし、これで私は仕事で女性とペアを組むのが、何と4連続なのです。

 博物館では本庁のカウンターパートであった女性のS課長、その前の産業人材育成課長の時は右腕となる女性のK主幹(後に私の後を継いで課長)、その前は上司が女性のT総括。

 うむむむむ…。

 いずれも才色兼備、頭脳明晰な女性抜擢人事の俊英でございます。

 もしかして私は抜擢女性担当? ←(イヤじゃない、うれしい!)

 そして、「通信」の更新に赤ランプを灯す要因がもう一つ。

 『葉羽孔明』がmixiブラウザ三国志のレギュラーであることは周知の事実でありますが、何と関わっているゲーム・ワールドの一つで戦争が始まったのです。

 たかがゲームと言うなかれ。

 バーチャルな世界にも、もう数年間も一緒に戦ってきた仲間たちがいるのです。その絆は鉄よりも堅いのです。

 みんなリアルの世界を抱えながら、同じ時空を共有して来た仲間たち。

 彼らは自分の結婚式の日も、親族の葬儀の日にも、仲間の危機を助けるためにインして来たのです。

 自分だけそっぽというワケにはいきません。

 あ~あ…

 「通信」を軌道に乗せる道のりは険しいなぁ…あはははは!

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

もみぢ食堂のワンタンメン

(福島市でのお昼の定番!)

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To be continued⇒“177”coming soon!

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