岸波通信その142「娘へ贈る言葉」

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岸波通信その142
「娘へ贈る言葉」

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  Words to give my daughter  【2016.9.27改稿】(当初配信:2007.7.8)

「お母さん、
 小さい頃は身体が弱く心配ばかりかけました。
 進学に悩んだ時、二人布団に寝っころがって、
 夜遅くまで語り合ったこと忘れません。」
・・・沙織

 新婦の父の岸波でございます。

 本来であれば、新郎方から謝辞を申し上げるところですが、皆川家のお母様からたってのお願いがありましたので、私の方から皆様への御礼を申し上げます。

 本日は、皆川智久と沙織の披露宴に、お忙しい中、足をお運びいただきましてありがとうございました。

 また先ほどは、職場の多くの諸先輩方やお友達の皆様から、まことにありがたい、そして心温まるメッセージをいただきまして胸がいっぱいです。

娘の結婚披露宴にて

 本日の二人は、まさに幸せの絶頂にあるのではないかと思います。

 しかし、これで本当の夫婦になったと考えるのは間違いだと思うのです。

 夫婦の愛情というものは、それ自体で変わらずに続いて行くものではありません。

 二人は、これからの暮らしの中で、お互いへの思いやりとかいたわりとか誠意といったもの…そういう小さなものを少しずつ積み重ねて、だんだんと本当の夫婦になっていくのではないかと思います。

 そうした中で、いろいろなトラブルもあるでしょう。

 壁にもぶつかるでしょう。

 皆様には、そういう時こそ、二人を温かく見守ってあげていただきたいのです。

娘の結婚披露宴にて

 えー、本当はですね…。

 いつかこういう日が…来なければよかったと思っていたんですが、来てしまいました。

 

 夕べは、娘が久しぶりに家に帰ってきまして、親子水入らずだったんですよ。

 今まで親らしいことも言わずに来ていましたんで、何か一つくらい娘のためになるようなことを言おうと思っていたんです。

 でも結局は、何も言い出せなくて…。

 

 せっかくこういう場ですから、その事を言わせていただきたいと思います。

娘の結婚披露宴にて

 沙織、お前の父親として最後に一つだけ言っておく。

 西洋のことわざに「恋人は見つめあい、夫婦は同じ方向を見て生きていく」という言葉がある。

 お前も人の女房になったのだから、これからは自分の亭主が見る夢と同じ夢を見てくれないか。

 そして、それを支えていけるカミサンになって欲しいんだ。

 お前が…

 

 俺たちの娘で本当に幸せだった…。

 

 

 生まれてきてくれて…ありがとう。

娘の結婚披露宴にて

 皆様、本日はほんとうにありがとうございました。

【2007年7月7日 長女沙織の結婚披露宴にて】

 

/// end of the “その142「娘へ贈る言葉」” ///

 

《追伸》

 謝辞に先立って、娘から涙ながらに僕たちへの言葉がありました。

 お父さん お母さん

 27年間、育てて頂き、ありがとうございました。

 お父さん、

 一緒に居酒屋に行くと、よく似ていると言われましたね。

 カラオケが得意なお父さんは、さだまさしさんの「親父の一番長い日」をよく歌い、私が嫁に行くような歌詞にかえて熱唱していましたね。

 少し照れくさかったけど嬉しかったです。

 お母さん、

 小さい頃は身体が弱く心配ばかりかけました。

 進学に悩んだ時、二人布団に寝っころがって、夜遅くまで語り合ったこと忘れません。

 式直前にあわただしくしている私と一緒に、いろいろ世話をしてくれて本当にありがとうございました。

 沙織の織は、織姫の織だよと言われて育ってきました私が、七夕に式を挙げることができ、嬉しく思っています。

 たくさんの愛情をかけ、育ててくれたお父さん、お母さん。

 これからは、智久さんと仲良く、笑い声の絶えない家庭を築いていこうと思っています。

 どうか、いつまでも健康で長生きして、私たちを見守っていてください。

 今日は、本当にありがとうございました。

      沙織

 智久君のお母様は、智久君が小学校一年生の時に伴侶を亡くされさて、女手一つで彼をりっぱに育て上げました。

 ということで、僕が謝辞を依頼されたのですが、両家で男は僕だけですから人前で泣くようなみっともない事は決してするまいと考えていました。

 でも、娘の「沙織の織は・・」のくだりでグッと来てしまい、かなり危なかったです。

 

 では、また次の通信で・・・See you again !

三人の子供たち

(拓郎、沙織、佑樹)

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【岸波通信その142「娘へ贈る言葉」】2016.9.27改稿

 

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