Our Way
of Ra-a-men 95
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またまたやって参りました。
今週はEリジチョーに代って新たに就任したSリジチョーの新任ごあいさつということで、ヨッシーを引き連れ東京の財団へ出張でございます。
もちろん発掘現場にも参りまする。へっへっへ。
しかあしっ!!
何故か心の中には「ちょっぴりユーウツ」な気持ちが。何故かと言いますと……
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某駅前発掘現場
(in 東京都) |
この数年と言うもの、東京で食べたラーメンはハズレ続き。みんな“味濃い”!!
東京のラーメン屋は、家系・二郎系を始め、とんこつギトギト、脂べっちょり、ニンニク大量投入のいかにも健康に悪そうなラーメンに制覇されてしまったような気がしてなりません。
それはもう…行くとこ行くとこ、そんなジャンク系ラーメンばっかし。
しかもこの傾向は爆盛り系にとどまらず、あの美味しかった東京タンメンや旭川ラーメンまでもがその影響を受けて脂べっちょり系に…僕の好きな「アッサリ醤油味」のラーメンなど望むべくもないのです。
困ったねぇヨッシー、行列ナシで入れる美味しいラーメン屋なんてもう無いよね?
それならダイジョブでしょう。
え?なんで?
今日のお昼はホレ…例の店で、いつもの刺身定食ですから。
そうだった~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
とは言え、二日目のお昼はきっとラーメンになるに違いない。うむぅ・・・。
さて、どうなりますことやら。
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 一日目の夜!
一日目は京王線で多摩センターまで行って埋蔵文化財関連の展示を視察しつつ、夜は懇談会でございます。
そのまま我々は、宿を取った新宿までバックして宿泊することに。
それぞれにチェックインを済ましましたところ、ふと視界に飛び込んで参りましたのがホテル正面で燦然と輝くお店!
こっ、これわぁ・・・・ラーメン屋!?
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はな火屋(翌朝)
※翌朝、ホテルのフロントから見た写真。 |
今日のお昼は「刺身定食」…と言うことは、本日まだ一度もラーメンを食べていない。
ああ、それなのにそれなのに。一日の終わり、後はもうベッドに飛び込んで寝るだけ~になったその刹那、まさかホテルの正面にあったラーメン屋を見つけてしまうとは。
これはまさに『神の配剤』か『悪魔の囁き』か。
東京のラーメン屋で「アッサリ醤油」を求め続けはや幾とせ。願い成就せず慙愧の涙に枕を濡らしたことがどれだけあったことか。
もしかして・・・ 今日こそは・・・ 今日こそはっ!!( ̄▼ ̄*)
すいません、ちょっとラーメン食べてきま~す!(テヘペロ)
ええ~!! (宴会であんなに食べたのに!?)
ホテルの向かいにあったのは『はな火屋』というお店。明かりに照らされた看板には何故か『CHAHUYA JAPAN』とカナがふってある。
←(カナじゃねーし!)daddy
チャフと言えば確か、戦闘機がロックオンされてミサイルなんか撃たれた時、ぶわーっとバラ撒いて目くらましに使う攪乱兵器。(かわぐちかいじの「ジパング」に出て来た…。)
それとラーメンと何か関係があるのか?それとも関係がないのか?う~むぅ…???
←(攪乱されてるのはお前だし!)daddy
とるのものもとりあえず意を決して入店してみると、アララ、いきなりジャンク系の匂い!
お~まいが~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
東京のラーメンはこーゆーのしか無いのか! トホホの気持ちを抑えつつ入り口の券売機で『背脂げんこつらーめん』を購入。
ん? トッピングに海苔がある…。
せめて海苔でも投入すれば「少しは爽やかになるかしらん?」と、これも追加購入。暗澹たる気持ちを隠しながら席につきますと、待つこと10分ほどで…
店員 お待たせしました!
で、ド~ン!!!
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背脂げんこつらーめん
(はな火屋) |
うわわ、脂べっちょり。野獣系…。
←(「背脂」なんか頼むからじゃないのか?)daddy
一口食べてみると、やはり繊細さのカケラもないド・とんこつのスープ。orz・・
そうだ、アレがあったじゃないか!?
やや遅れて運び込まれたのは『海苔』! 少しはコレで爽やかに……
ええ~なんでドンブリ~! Σ(°д°lll)
←ドンブリ海苔
数えてみると7~8枚はある。しかも大版!!
この世に生まれてきたことを、これほど呪ったことはありますまい。
ド・とんこつスープに背脂ぬらぬら、デカすぎて食べづらい野獣系の具…これに、大量の板海苔をちぎっては投げ、ちぎっては投げ……。
ぷは~喰っちまった。( ̄▽ ̄)
←(完食かいっ!!)daddy
またもやアッサリ醤油の期待は辛くも裏切られ、その夜は自らのきっついニンニク臭に何度もムセながら、深ぁい後悔に沈んだのでありました…。
この世には、神も仏もないのかよ!!
2 上野アトレ 一蘭へ!
あくる日は、まず発掘現場の視察。
目もくらみそうな高い足場の上まで登り、某駅前の発掘現場で江戸時代の麹室跡などを全貌いたします。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
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某駅前発掘現場
(in 東京都) |
発掘現場からは、こんなモノも…
うん、これは漆塗りのお道具ですな。
さて、楽しい時間はあっという間に過ぎ去るもので、はやお昼時。
午後からは招待を受けた上野の某美術館に足を運ばねばなりませぬ。とりあえずは上野へと進路を取りまして電車の中…
お昼、どうしますかねぇ?
上野駅のアトレにラーメン長屋あるけど、この前の東京タンメン脂っこかったなぁ…。
後は、博多の店みたいなのありましたね。
ええ~博多トンコツぅ!? 苦手かも…。
そう? …一回行ったけど、旨かったよ。
ですよね~♪ ソコ行きましょ、ソコ!!
(うむぅ…権威に弱いと見た。)
ということで、足取りも軽く向かいましたのが、『天然とんこつラーメン 一蘭』アトレ上野山下口店。
不忍口から上野公園の方に向かって行くと、駅横に何軒か並んでいるラーメン屋の一つでございます。
お店の入り口はこんなふう… お!奇跡的に行列ができていない!
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一蘭
(上野アトレ) |
と、思いきや、店の中に入ればギッシリと順番待ちのお客さんが並んでいるではありませんか。(甘かったか…)
そこへ店員さんがやって来て…
店員 そこの券売機で注文の品を買って、コレにお好みをご記入ください。
(券売機、券売機…ほぅ、コレかぁ。)
←券売機
左上が『ラーメン+半熟塩ゆでたまご910円』、その右が『ラーメン790円』、あとは全てトッピング。つまりこの店はラーメンしかないのです。
二列目は『替玉190円』、『半替玉120円』、『追加ねぎ120円』などなど。下の小さいのは『ごはん250円』、『小ごはん120円』に、きくらげ、海苔など。余り考えなくて済みそう。
じゃ、ラーメンに半替玉を注文しよう…。
なお、渡された『注文票』というのは、味の濃さとか、脂の量、ニンニクの量、麺の固さなど自分の好みにチェックを入れる用紙で、一人分ずつ調製しながら作るようであります。
(凄い!これなら仕上がりに文句の付けようがない。)
さて、列が少し進んだあたりで、不思議な事に気づきます。
フツー、お店の中って、カウンターがあったり小上がりやテーブルがあったりするものですが、それらが一切見えてこない。
そればかりか、お店の中と思われる方向には四列ほどの濃紅のカーテンが下りて見えなくなっているのであります。
しかぁもっ!
そのカーテンとカーテンの間には下のような奇妙な『装置』が。うぬぬぬぬ…。
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奇妙な装置?
(一蘭) |
装置の左下には緑色の『空席』サインが。その上部には縦四列になった座席のしるしらしいランプが並んでいる…。
オレンジ色がグリーンになったところでお客が案内されていることから、どうやら隠された店内の空席状況を示すことで間違いなさそう。
(縦四列って、なんてヘンテコな座席配置なんだ?)
この異常な状況に、先頭となった僕は不安のあまり後ろのヨッシーやリジチョーを振り返りますが、リジチョーはいつもの温和な表情を崩さずニコニコしている…。
何故か額には汗が浮かび、緊張から足がワナワナと震えてくる。おそらく自分の眼は、逆上して血走っているに違いない。
お待たせしました。次…とその次の方?
あ、ひゃい。僕でしゅ。 ←(ロレツが回っていない。)
二人まとめて呼ばれたので、僕とヨッシーは店員さんの後に続いて禁断の紅カーテンの奥へと。そこに広がっていたのは、世にも奇妙な光景…。
(なっ…なんだこりゃあ!)
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ブロイラー装置?
(一蘭) |
そこにあったのは、狭いひと区画ずつ区切られた横一列の座席。…そう、ブロイラーのニワトリ側から見たような場所であったのです!
うわ~狭い、暗い、淋しいトコ、苦手なんだけどな~。
一人にしないでね、ヨッシー。
無理のようですな。
あ~れ~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
3 座席にて!
僕が案内されたのは一番奥の座席。そのひとつ手前がヨッシー。
並んで座ると、目の前には小窓が空いている。どうやらココからラーメンが搬入されるらしい。
小窓にはスダレが下せるようになっており、きっと搬入後は目の前を閉ざされるのでありましょう。
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ブロイラー席
(一蘭) |
身をかがめて「搬入口」の向こう側を窺うと、反対側にも同じブロイラー席が並んでおり、中央が店員さんの通路になっている模様。
早速、僕らのところへ通路の店員さんがやって来て、「注文札」と「注文票」を読み上げ確認しながら回収していく。
(こりゃぁ、全く新しいシステムのラーメン屋だ!)
やや落ち着いてきたところで、自分の『領土』を隅々までチェック。
驚いたのは、一つひとつの座席ごとに『コップ』と『蛇口』があり、水が完全セルフサービスで簡単にいくらでも飲めること。…心憎いばかりの「おもてなし」システム。
そして、目の前の赤いボードには…「ご挨拶」や「お召し上がり方」、「秘伝のタレ」、「天然とんこつスープ」、「一蘭特製麺」などの説明書きがびっしり。
(うん、コレを読んでるだけで待ち時間がつぶれる…)
注目すべきは、その最後の方にある「一蘭が元祖を誇るシステム」のところ。
『ラーメン中央に浮かぶ赤いタレ』・『周りを気にせず召し上がれる環境』などのほか、『声を出さずに注文できる替玉方法』というのがあり、これはさらに下段でstep1からstep4まで写真入りで図解されているのです。(うわぁ、至れり尽くせり!)
それによりますと… まずはstep1で「箸袋の追加用紙に〇をつける」とあります。
(箸袋… あ、コレか…)
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箸袋
(一蘭) |
なるほど… 備え付けのペンで『替玉』や『トッピング』、『サイドメニュー』に〇を付ければいいんだ。
で、step2では「代金を準備して『押』ボタンを押す」と、それに見合った『追加注文プレート』が配布される。(店員が持ってくる。)
さらにstep3で、自分で好きなタイミングで、この追加注文プレートを『押』ボタンに載せれば… あらあら不思議、あら不思議。
店内にチャルメラの音が鳴り響き、店員が前の通路からプレート回収にやってくるという仕組み。
(さっきからアチコチで鳴っているチャルメラの音はコレかぁ…)
痒いところに手が届くこのシステム。心憎いばかりの「おもてなし」。さすが日本人の考えることは偉大だなぁ!
かと思うと、こんなのもある…。
つい立ての左壁に貼ってあった広告。
「ナントカカード」を持っていれば、それを示すだけで『脂解美茶』というのを一本サービスしてくれるらしい。
んでもって、コレ。
『ここから1mの範囲内で「来店ポイント獲得」を押してください。』とのこと。
コレも何かのアイテムを持っていないとダメなようですが、来るだけでポイントがたまるらしい…。
いやぁ、リジチョーのお奨めで来てよかった。この『一蘭』はラーメン屋を革新する新たな可能性を感じさせる。
待てよ… でも…
(問題は味だぞ…)
4 天然とんこつラーメン!
一通り、座席の点検も終わったところで、あらためて自分の入って来た方角に眼をやる。
冷静に見れば「濃紅のカーテンで閉ざされていた」ワケではなく、屈んでみれば中が見えたようであります。(そんなハシタないことはしないけど。)
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列部屋の入り口方面
(一蘭) |
改めて気が付けば、ヨッシーの一人向こうには黒髪のお姉さんが。
『顔は見えないけれどきっと美人』という後ろ姿企画がありましたけれど、この柔らかなたたずまい…きっと美しいお姉さんに違いありません。うん、そうに決まった。
おまちどうさま♪ ←(小窓の向こうなので、顔が半分しか見えない。)
(うゎ~!)
隣のお姉さんを見ていたら、突然、耳元で女性の声が聴こえたのでビックリ!
いろいろ書いてたので時間がかかったように見えますが、「一人分ずつ作っている」にしては驚異のリターン。注文票を渡してから5分もかからなかったのではないでしょうか。
小窓から(店員の)お姉さんの手がニュッと入って来て、注文品の確認をしながらドンブリを置くと…
ではごゆっくり♪
ということで、目の前のスダレがザッと降ろされます。
個室の目の前にはドンブリだけ。ここは僕らの小宇宙。誰も邪魔するものなどいない。
で、肝心のラーメンですが…
そぅれ、ド~ン!!!
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天然とんこつラーメン
(一蘭) |
こっ、これわぁ!!
トンコツラーメンなのに、あの嫌なニオイがしない!
それどころか、旨みの薫りだけが一陣の風のように鼻孔をくすぐります。
目にも鮮やかな、一蘭オリジナルの『ラーメン中央に浮かぶ赤いタレ』!
ぐぐぐっと身体をガブリ寄り。一気呵成に喰らいつく!!
うんめぇ~! ヽ(`∀´)ノ ウヒョー
なんだこの旨さは。今まで毛嫌いしていた東京のジャンク系トンコツラーメンとはもはや次元が違う。
これが元祖の誇りか!矜持か!! 何故に便所に散る花よ!
…気が付けば、あっという間に食べ尽しているではありませんか。
(いけねぇ、替玉注文するの忘れてた…)
替玉プレートを目の前の『押』ボタンに載せると、店内に颯爽と響き渡るチャルメラのメロディ。そはまさに騎兵隊の進軍マーチの如く!
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真上から
(一蘭) |
お代わりの半玉・替玉もあっという間の完食。
スープを飲むと、コレがまたいい味出してるぅ~!
ぷはーっ! 大・満・足!!!
ということで、本当のトンコツラーメンに再び目覚めた良き経験を後に、僕らは予定の美術館方面へと。
ねぇヨッシー、半玉じゃなく一玉にすれば良かったね?
部長、ダイエットしてるって言ってませんでした?
そうだった~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
お後がよろしいようで。
いや~ ラーメンってホントにいいもんですね~♪
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end of the “その95 「アトレ上野/一蘭」” ///
《追伸》
後からネットで調べてみますと、『一蘭』の座席の全貌はこんなふうになっている模様。
ついでに、顔が見えなかった女性店員さんや女性店長さんは、こんなに美しい方だったようで。
なんかもう…東京に出張するのが楽しみになって来たなぁ♪
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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