Our Way
of Ra-a-men 85
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またまたやって参りました。
6月中旬のとある日、我らがヨッシーと、すっかりお馴染み“ラーメン・発掘・視察隊”三人組は、浜通りの現場に向け、国道115号相馬福島道路を東へと急いでおりました。
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旭川ラーメンゆーから
(南相馬市) |
この日のお昼は南相馬市あたりということで、僕がヨッシーにオーダーした昼食ラーメン屋は旭川ラーメンの「ゆーから」。
福島県内にラーメンの名店は数々あれど、“旭川ラーメン”を標榜するのはただ一軒「ゆーから」のみ。
昭和29年創業の我らが幸楽苑より二年早い昭和27年(1952年)に創業した旭川ラーメンの老舗『らーめん屋天金』。
その流れをくむ姉妹店『横浜・ぺーぱん』で修業をした女将さんが、ここ南相馬で開業したのが「ゆーから」でございます。
ところがっ!!
2011年3月11日、あの忌まわしき東日本大震災で休業を余儀なくされてしまったのです。
しかしこの「ゆーから」、食べログのランキングでも浜通り北部地域のナンバーワン。
地元のチョー有名店の営業再開を望むファンの熱き声援に応え、とるものも取りあえず営業を再開すると、店には長蛇の列!(うっ、うっ・・)
これは・・・行かねばなるまい。福島県民として・・・いや「人」として!!!
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 ゆーからへの道!
午前中は、国道115号相馬福島道路の発掘現場と予定地を巡りながら相馬市方面へと。
この復興支援・高規格道路は“一般国道”のため通行料は無料で、高速道路である常磐道へは直接乗り入れをせず、直近地でいったん「下」へ降りるようになっております。
むむっ!これはっ!?
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ピア工事中 |
一般は立ち入り禁止区域となっておりますが、ここが相馬福島道路の常磐道タッチ・ポイントに建設中の高架橋(ピア)でございます。
地下に、こんな凄い基礎を構築しているとは思わなかった。うむむむむ・・。
←(ま、あれだけ巨大な道路を支えるんだものな。)daddy
よく見れば、一部地下水が湧き出して流れております。これも暗渠化するんだろうけど。
さて、先を急ごうか。
←(更に東進中)
しかし、部長はよくラーメン屋を知ってるねぇ・・初めての店なの?
いえいえ、8年くらい前に来た事あるんスよ。それが震災で休業して・・。
じゃあ“忘れられない味”ってことなんだ。
ところがですね、来る前に食べログ見たら『全然、旭川ラーメンじゃなくなってた』っていう衝撃の記事が!
あらららら・・じゃあ、噂の真偽を確かめなくちゃ・ですね。
そうそう・・あれはたしか8年くらい前。 飾り職人のヒデ君に案内されて、ここを初めて訪れたのは。(うんうん)
バリカタの麺と真っ黒な濃厚スープ、そしてスープに蓋をするように、大量に浮かべたラードが特徴で、福島では全く類を見ない不思議ならーめんでございました。
店名の「ゆーから」とはアイヌ語で『叙事詩』のこと。転じて、文字を持たないアイヌが様々な伝承を伝える『語り部』のことでございます。
←(旭川ラーメンを伝える語り部・・伝道師のような意味合いか。)daddy
南相馬に店を開いてからはいろいろと試行錯誤し、地元の嗜好に合わせたアレンジをしたとのことですが、典型的な旭川ラーメンを食べてみたいお客さんには、「ぺーぱん仕様」なるオリジナル・テイストも提供しておりました。
『ぺーぱん』というのはアイヌ語の『美味しい水が流れる川』のことで、『横浜・ぺーぱん』で修業したことから、このような呼び方をしておるのだそうな。
ヒデ君と食べたのも、まさにこの「ぺーぱん仕様」。
それが、どう変わってしまったというのか・・またはデマか?うむむむむ・・。
到着しましたよ。
お~~ キタ━(゚∀゚)━!!
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ゆーからの看板
(南相馬市) |
夢にまで見た「ゆーから」が今、目の前に!
それにしても、看板がずいぶん痛んでるような・・・(゚.゚)
これも震災のつめ跡でございましょうか。
ゆーからのトレードマーク、目にも鮮やかな黄色に黒の“ゆーから”の文字が少々くすんでおりまする。
おお、やってるようだな。
早速、店の駐車場に降り立つリジチョー。
でも有名人なので、ちょっとボカシを。(●´ω`●)ゞてへぺろ
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旭川ラーメンゆーから
(南相馬市)
←ちょっとボカシ入れました。 |
さて、どのような再会が待ち受けているのでしょうか?
うむむむむ・・。
2 本日のご注文!
こんちわー!!
(お店のお姉さん) 「いらっしゃいませ~」
引き戸を開けて店内に入ると、さすが“早め”を心がけただけあって、まだ空席が。
来ているお客さんは10人といったところか。
←(12時を過ぎると行列ができるからな。)daddy
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店内の様子
(ゆーから) |
カウンターに4席、テーブルが二つ、そして奥に小上がりの畳間があって、ここに4卓。
正面の調理場を見渡しますと、中には女性が3人。
(女性だけの店なんだ・・。)
中央で調理をしているのが、どうやら女将さんらしい。ふむぅ・・。
我々はカドカドの小上がりに陣取りまして、早速、注文の吟味に取り掛かります。
あそこにメニューが下げてありますよ。
ほぅ・・どれどれ?
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小窓の上にメニューが・・
(ゆーから) |
正油らーめん700円、塩らーめんと味噌らーめんも700円・・・ん!?
(醤油ラーメンじゃなく正油らーめんなんだ・・。)
・・このあたりは、旭川ラーメンとしてのこだわりのようであります。
そして、塩コーンらーめんが800円、野菜が入った正油・塩・味噌らーめんが850円、シャーシューメンが950円、そして・・・・
支那竹らーめん800円!?
←(支那竹ラーメン)
をを~旨そう!!!
ってか、ここにメニュー表あるよ。
をっとっと。
ということで、メニュー表を見てみると・・・
←(セットメニュー)
セットメニューがあったんだ! ・・じゃAセット!(正油らーめんに餃子付きで)
ワタシは「塩」で。
んじゃ、フツーの正油で。
ん・・同じでいいか。
ちょっと待った~! ・・味噌も旨そうですよ。
・・何で?
いや、“取材”的に。 (・・*)ゞ ポリポリ
・・・結局、“取材的に”は却下され、らーめんは正油と塩に決定。
なお『ぺーぱん仕様』はメニューに無かったため、ここはデフォルトで我慢。
おねーさんを呼んで早速注文を。
正油が二つ、塩が一つ、それにギョーザ付きのAセットが一つ。
すいません。ギョーザは売り切れました。
お~まい~がっ!(12時前なのに!?)
~ということで、やむを得ず「正油らーめんの大盛」に変更。
この世には神も仏も無いのか・・。
部長、「アレ」じゃないですか?
ん?
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限定20食
(ゆーから) |
『餃子につきましては人手不足の為20食限定とさせて頂きます 宜しくお願い致します ゆーから』・・・なんてこった!
それにしても開店間際なのに、もう20食も出たのか・・・( ̄_ ̄|||)
←(凄いな・・。)daddy
3 純正・旭川らーめん!
注文した後、もう一度店内をキョロキョロ・・。
をっ、あれはっ!Σ(・□・ )
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壁の色紙
(ゆーから) |
壁際の4人組が退店したのでカメラを壁に向けると、そこには一面に色紙が。
そう言えば、ネットの情報には『ラーメン通のネットユーザーには人気で、地元ではまったく無名の店。2010年、一青窈が南相馬市でのライブで、ゆーからでラーメンを食べたエピソードを話すも、会場の観客でゆーからの存在を知るヒトは皆無で、一青窈が逆にすべってしまった。そんな店です。』~というのがあったはず。
もしかして、一青窈の色紙なんかも・・・?
←(壁の色紙:拡大)
FCTにテレビユー・・なるほど、テレビ局の取材クルーが来てるのか。
一青窈は・・・いないようだ。(|ι´Д`|ガックシ)
ん!?
カンニング竹山!?
カンニング竹山と言えば、昔「エンタの神様」で下半身まる出しの『●便事件』を起こしたアイツか!? 微妙だ・・・( ̄_ ̄|||)
はい、お待たせ~!
キター! (○∇○) !
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塩らーめん
(ゆーから) |
んまそ~!
まずはヨッシーの塩らーめん。
「塩」は初めて見るので、“変化”したかどうか分かりませぬ。
さて、次なるは、いよいよお待ちかね「正油らーめん」が着弾!!
いちおう撮る? ・・大盛りと同じだと思うけど。
もっちろん!! (パシャ)
←(正油らーめん)
なぁるほど~
麺固・油多・味濃の『ぺーぱん仕様』ならねども、まさにこの香りは8年ぶりの旭川ラーメンなり!
そうそう・・濃い目に味付けしたこの煮玉子がうまいんだよな~
ほんでもってこのシナチクがまたコキコキしてて! へっへっへ・・・
部長、ヨダレ!
あ”!?
~撮影してた正油らーめんは、速攻でリジチョーの手元に引き寄せられ・・・
はい、こちらが大盛りですね~♪
を! ドンブリがデカイ!!
はい、ど~ん!!
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正油・大盛り
(ゆーから) |
ほぅ~らね、こんなにデカイ♪
遠近法じゃないですか?
ちゃう、ちゃう、ちゃうっ!! (ちょっとだけ遠近法♪)
ゆーからのらーめんを目の前にして、心臓は高鳴り、目はかすみ、鼻息は興奮した牛のごとく!!
もう、矢も楯もたまらず、身体ごと両手でがぶり寄りぃ~~!!!
ズズズ ズズズズズ ズズズズズズズーー
ふぁんたすてぃっく!!
~まるで8年越しの恋人に再会したよう♪
なんだ、全然変わってないじゃないか。待ちわびたよ~ハニー!
ほんでこの脂身の少ない肩ロースのチャーシュー、ホロホロと崩れちゃうよ、柔らけー!
至福! 至福!! 至福百万年!!
まさにゆーから! 北のラーメンの伝道師ぃ~!!!
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大盛り・横から
(ゆーから) |
旭川ラーメンは魚介と獣系のダブルスープが特徴とされますが、「らーめん天金」の系列では豚骨主体の“昔ながらの味”が持ち味。
もともと旭川では養豚業が盛んで、“廃材”であった豚の骨を活用する発想でラーメンスープが生まれたとのこと。
スープの色が黒いのは、ズンドウではなくドラム缶を用い、これも特産である石炭で長時間煮だしたことから濃い目のスープになったのです。
そして、旭川と言えば極寒の地。
冬はマイナス30度にもなる厳しい寒さの中でスープが冷めないよう、“たっぷりラード”で表面に「フタ」をする手法が開発されたのです。
ただ「ゆーから」では、地域の嗜好に合わせて豚骨スープの臭みを消すためにイリコなど魚介系の出汁も加えてあるとのこと。
しかし、後をひくなぁ、このスープ・・。
低加水のストレート麺がこんなにマッチするなんて。
うん、うめぇ・・・・
あら~ 飲んじまった~
←(またやっちまったな・・。)
よく全部飲むなぁ~ ┐(-。ー;)┌ヤレヤレ
これで健康診断は問題ないっていうんだから全くぅ・・。
だって、うまいんですもの。(●´ω`●)ゞてへぺろ
今度、産業医のS先生に言いつけてやろうっと♪
ひえ~勘弁して下せえ、お代官(おでぇかん)様、どうか娘っ子だけは!
←(どこに“娘っ子”がいるんだよ!)daddy
いや~ ラーメンってホントにいいもんですね~♪
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end of the “その85 「復興食堂/ゆーから」” ///
《追伸》
このゆーからのらーめんの味わい・・どっか別なところで出会ったような??
~と思ったら、ハウス食品の「うまいっしょ」によく似てる。
インスタントラーメンの中では特に好きで、若い頃、そればっかり食べてた時期があったように思います。
そう言えば、最近見かけないな~ やめちゃったのかな・・好きだったのに。
ゆーからの『ぺーぱん仕様』は、メニューにはありませんけれど、注文の時に言えば対応してくれるそうです。
麺のかたさ・脂の量など、個別にも大丈夫とのこと。
ただ、お昼時のゆーからは大変混雑しますので、そのへんの兼ね合いも考えてあまり無理なお願いはしないのが吉かと。
僕らが行ったときも次々にお客さんが入って来て、たちまち順番待ちになりましたから。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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