Our Way
of Ra-a-men 70
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか〜!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
今年の「会津・漆の芸術祭2011」が始まった10月初旬、僕の心は何故かウキウキ♪
やっぱり事業成功に向けて責任感溢れてますからね、僕という男は。あっはっは!
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とりあえずは、10月2日のオープニング・セレモニーを成功させ、順風満帆の船出でございます。
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オープニング・セレモニー
(会津・漆の芸術祭2011) |
今年は福島県の風評被害もあり、果たして昨年のような大盛況となるのでありましょうか。
スタッフの心は千々に乱れておりますな。
特に主担当のこの人、浴び酒天使ドロシーさんも得意の浴び酒を封印いたしまして、会場のチェックに余念がありません。
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会場チェック中・・
(浴び酒天使ドロシー)
←本人登場! |
芸術祭の会場は、会津若松市と喜多方市。
喜多方市と言えば・・・いいえ、言わずと知れた『喜多方ラーメン』のメッカでございます♪
最初の話に戻りますが、最近なぜウキウキしているかと言いますと、責任者である僕は喜多方らーめ ・・もとい!『喜多方会場』も視察・見廻りしなくてはなりませぬもの。
何回も行かなくちゃなりませぬもの。
いや〜責任感強いからな〜僕は。ふっふっふ。
するとっ!
副館長・・。
何だい、ドロシー?
設営した喜多方会場も見て来ていただけませんか?
(キター!!)
・・・うむっ。相当に忙しいけれども、可愛い部下にそう言われては、時間を割かねばなるまいな。
だーっはっはっは!
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 怪奇、黒はせ川!
その日は、お昼から喜多方会場の視察に行こうかという10月4日の朝、例によって、まずは受付で展示解説員たちの様子の確認を。
サナエ 副館長、今日は喜多方会場の視察に行くんですか?
うん、やっぱり責任者として見ておかなくちゃな。(ホントは忙しいけど・・)
ということは、お昼は・・・ズバリ、喜多方ラーメンですね♪
あ・・うん、せっかくだから、食べるしかないかな。(ホントは忙しいけど・・)
と、そこへワカちゃんがカットイン。
今、喜多方っていうと・・“黒はせ川”かなぁ。
へ!? 何だいその“黒はせ川”って?(“はせ川”だったら知ってるけど・・)
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黒はせ川
(in
喜多方市)
←こんな黒いノレンに掛け変わる! |
ワカちゃんの言うところによれば、喜多方ラーメンの名店「はせ川」のノレンが時々、掛け変わるとのこと。
普段はトレードマークの「緑のノレン」。それがある時「黒いノレン」に変身するとか・・。
←(それで“黒はせ川”か。)daddy
で、ノレンが変わるだけでなく、スタッフも入れ替わり、メニューも別のものになるらしいとのこと。
ちなみに本人はまだ、自分自身で見たことは無いのだそうです。
スタッフも変わる・・・もしやっ!?
実は、この「はせ川」は、昔の同僚であるアライさんの伯父さんが経営しているお店。
アライさんと一緒にいた頃は、よく本人と一緒に特別の座敷席に招かれて食べていたのです。
その時、彼は言っておりました・・。
オレが作った方が、絶対うまいんだよな〜。
ふむぅ。もしかすると彼が、「はせ川」のお店を時々借りて営業しているのではあるまいか?
会津若松市で行きつけの「麻衣系ラーメン紗羅家」では、お昼はラーメン屋、夜は居酒屋でやっておりますけれど、スタッフごと入れ替わると言うのは、あまり聞かない話でございます。
だけど、今日、やってるかどうか分かりませんよ。
よし、出かける前にちょっと調べてみよう。
〜で、調べましたところ、「黒はせ川」に変わるのは、土曜の夜と本来休みだったはずの日曜日。
ということは、ウィークデイに仕事を持っているアライさんが出動可能な時間帯・・・ますますアヤシイ。
ま、残念ながら、今日は火曜日なので普段の「緑ノレン」なワケですが。
さて、どうしたものか。
いや待て! 「黒はせ川」を試すには、普段の「緑はせ川」との違いをしっかりと見極めなければなりますまい。
考えてみれば近年は、同じ喜多方の「食堂なまえ」にかかりきりで、しばらく「はせ川」にはご無沙汰。
ならば、迷うことなきGO!!
2 “通常はせ川”!
11時過ぎに事務所を出まして、一路喜多方へ。
芸術祭の会場視察の前に、まずは「緑はせ川」に直行でございます。
さて、市営住宅の角を曲がって、たしかこの辺り・・・。
あった〜!
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はせ川
(in
喜多方市)
←手前は隣のバンの天井です。 |
お店の前には「行列」は見えませんが、ウィークデイの喜多方なら、まあこんなものか。
その割りに駐車場は、かなり混んでいる・・。
お店の近く、8人乗りのバンの横が空いていたので、そこへ駐車。
エート、ノレンの色は・・・
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はせ川
(in
喜多方市)
←緑のノレン。 |
うむ、「緑色」!
まごうことなき「はせ川」のトレードマークでございます。
ん? お店の前にメニューらしきものが・・。
以前は、こんなものは出していなかったはず。
きっとこれは、順番待ちの行列が出来た時に、前もって注文を考えてもらうための配慮でございましょう。
ほぅ・・どれどれ?
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通常はせ川!
(in
喜多方市) |
通常はせ川!?
広げたメニューには、『月〜土 通常はせ川』の文字が。
なるほど、「緑はせ川」でなく「通常はせ川」か!
こう書いてある以上、「黒はせ川」が営業開始したのは間違いありますまい。
「月〜土」とあるので「黒はせ川」の営業は日曜日。
土曜の夜に営業するのはイレギュラーということでありましょうか。
ま、今日は店も空いているようだし、すぐに食べられそうだな・・・。と店内へ。
おっとー!!
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はせ川店内
(in
喜多方市)
←中は満席! |
満席じゃん!
タカをくくったのが大間違い。
店内はほぼ満席状態・・さすがは名店「はせ川」でございます。
(こう来なくっちゃな。)
で、ちょうど入れ替わりに出て行くお客さんがありまして・・
コチラへど〜ぞ〜。
入り口側がテーブル席、奥の方が座敷になっております、その座敷手前のテーブルへ。
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はせ川店内
(in
喜多方市)
←奥は座敷。 |
はてさて、今日のご注文は?
3 本日のご注文!
さっそく、テーブルの上のメニューに目を落としますと・・
お!一緒だ。
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メニュー
(in
はせ川)
←黒はせ川のメニューも一緒に。 |
メニューの表紙には、「食堂はせ川」と「黒はせ川」が並べて書いてあります。
黒はせ川の営業時間は「日曜日 午前11:00〜15:00」となっておりまする。
(やっぱり土曜日はイレギュラーか・・。)
メニューを開くと、まずは「通常はせ川」のラインアップが。
ふ〜む、どれどれ?
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メニュー
(in
はせ川) |
醤油ラーメン、しおラーメンは600円。もやしみそが700円。コク辛みそには『辛目』の赤表示が。
チャーシューのところには「半面盛」・「全面盛」とある。
なるほど、こういう書き方のほうが分かり易い。
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期間限定
(in
はせ川) |
さらに、右ページに目を移しますと、「期間限定」の文字が。
ねぎラーメン、ねぎみそラーメン・・・要するに“ねぎの美味しい季節”しか出さないよということか。
で、さらにはこんなモノも。
むむっ、これはぁ!
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霜降!
(in
はせ川)
←左下にある。 |
霜降!?
「霜降」に「紅霜」、さらに写真では見えませんが、一番左下には『裏メニュー 節霜降』の文字が。
これは、以前には無かったメニュー。
“背油チャッチャ”も取り入れたということでございましょう。
←(それにしても、メニューに書いてある「裏メニュー」とは、これいかに!?)daddy
あ〜どうしよう、「初モノ」を目にして心は千々に乱れます。
生きるべきか死すべきか、ザット・イズ・ザ・クエスチョンでございます。
←(そんな大げさな問題じゃない。)daddy
と、そこへ壁の文字がチラリと・・・
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はせ川家訓!
(in
はせ川) |
『一口また一口と箸を進めるたび
スープの旨みが麺へと
麺の旨みがスープへと
器の中でラーメンは極上へと
進化してゆく』
ををををを〜! そうでございましたか!
『熟成した生多加水麺を
堪能していただきたい』
多加水麺の基本と言えば、やはり“醤油”!
これぞ、喜多方ラーメンの良心っ!
『本物だからこそ
賞味期限はごくわずか
はせ川の喜多方ラーメン
極上の多加水麺を
ご堪能ください』
ぃよっしゃあ!最初から迷いは無かった!
「醤油ラーメン」のチャーシュー半面盛をお願いしますっ!
かしこまりました〜!
←(「最初から迷いは無かった」・・・?)daddy
4 極上多加水麺!
しかしナンですな、ラーメン屋に一人で来ると手持ち無沙汰でございます。
ボケをかます相手も、突っ込んでくれる相方も居ないのが淋しい限り。
特にこの「ラーメン道」、“ボケ・突っ込み”がないと成り立たないのであります。うむっ。
仕方が無いので、店内をキョロキョロ。
おっ、あれはぁ!
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犬の写真
(in
はせ川)
←さっきの家訓の下。 |
さきほどの「家訓」(?)の下には何と犬の写真が。
そう言えば、いつも玄関先の犬小屋には、あの犬がよく欠伸をしながら居たはず。
ん? 犬小屋はあったような気がしたけれど、犬の姿は見なかったような?
まっ、まさかっ!
もしやあの写真は『遺影』では!?
なまんだぶ。
醤油ラーメンの半面盛、お待ちどうさま!
あわわわわ!
そして、ど〜〜ん!
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醤油・半面盛
(in
はせ川) |
うをををを〜!!
凄い迫力でございます。
“チャーシューの半面盛”というのは、単純に半面に並べたのではなく、長く切ったままの大チャーシューを二枚重ねでトッピングしたものでした。
そしてドンブリからは、はせ川独特のカタクチイワシの煮干の香りがプ〜ンと。
ああ、旨そうだ。
「節系ラーメン」だと最後に節粉をまぶすのが一般的ですが、多くの喜多方の店では、昔ながらの豚骨・鶏がら・煮干の三重ダシでございます。
そうした中でも、はせ川の場合には、香りの高い品種とダシの良く出る品種の二種類の煮干を用いるのが特徴。
“節粉まぶしラーメン”のように、どこで食べても同じようになってしまう尖った味ではありません。
まろやかな渾然一体の中で、煮干の滋味をアクセントとするのが、はせ川のこだわりなのであります。
はふ〜ずるずるずる。うむむむむ・・・
これだぁ!これこそ“はせ川”の味だ!
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真上から
(in
はせ川) |
深い滋味を湛えながらも澄んだスープ、ナルト・メンマ・ねぎのオーソドックスなトッピング、そして何よりも“極上の多加水麺”。
まさに、“ザ・喜多方ラーメン”ではありますまいか。
半面盛のよく煮込んだチャーシューは、食べ進めるにつれてホロホロと崩れてまいります。
そして麺に絡まり、渾然一体と。
思わずピカイチ君の川柳が浮かんでまいります。
“婚前に 一体となる 婚前一体” by ピカイチ
お客さん、何か言いました?
あわわわわ!
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完食!
(in
はせ川) |
そして、スープも残さず完食。
あ〜、んまかった!!
大満足でございます。
さて、これにて、「通常はせ川」の味をインプットする作戦は完了。
後は、機会を窺って「黒はせ川」にチャレンジするばかりとなりました。
そして!
そのチャンスは、意外と早く訪れることとなったのであります。
「探訪/黒はせ川!」のクライマックスは、後編へと続きます!
ラーメンって、ホントにいいもんですね〜♪
/// end of the“その70 「探訪/黒はせ川!(前編)」” ///
《追伸》
で、この後は、「会津・漆の芸術祭」の喜多方各会場を視察。
何と知っても感動したのは、喜多方市本町郵便局の二階にあった「忘れたことさえ覚えていない」という作品。
ここの二階は、屋根裏の画廊空間になっているというオシャレな造りでございます。
階段をトコトコと二階に上がっていきますと、15メートルくらい先の宙空に、大円盤のようなものがフラフラと浮かんでいたのです。
一瞬、ドキッといたしました。
近づいて見ますと、一つの大円盤と見えたものは、無数の小さな「屋根」の集合体。
その一つ一つが、見えないテグスで天井から吊るされておりました。
スタッフが作品の展示に最も時間をかけることとなった労作でございます。
これは、津波に襲われて水没した町の姿。
傍らには、実際、そのガレキの中からレスキューしたと思われるアルバムが一つ。
最初美しく、やがて悲しき名作でございました。
その画像は、後編でご紹介することになろうかと思います。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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