Our Way
of Ra-a-men 63
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
僕が新採用の頃、最初の赴任地であった喜多方の事務所の近くには二軒のラーメン屋がありました。
うち一つが県立病院前の「天龍」、もう一つが産業道路の入口にあった「かど屋」。
両方とも美味しいラーメン屋でしたが、味には際立った違いがありました。
それは・・・
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かど屋のラーメン
(喜多方市) |
「天龍」は豚ガラ系、「かど屋」は鶏ガラ系ということ。
←(“トンコツ”だと白濁スープと紛らわしいので、あえて“豚ガラ”と。)daddy
最初のインスタント・ラーメンである日清のチキンラーメンが鶏ガラ系であったように、昔懐かしいシナソバは「鶏ガラ」がデフォルトでした。
ただ、ラーメンの鶏ガラスープというのは「鶏ガラ50+豚ガラ50」が基本で、そこから鶏の割合を上げてオリジナリティを出すのだそうであります。
←(だから豚ガラが入らないワケではないんだ・・。)daddy
で、この“鶏ガラ”ラーメンなんですけど、最近は“昔懐かしい”このタイプのラーメンってめっきり少なくなりました。
近年の目覚しいラーメン・イノベーションの中で、ほとんど“死滅”状態と言っていいでしょう。
ところがっ!
あるのですよ、この会津若松に。しかもとびっきりのがね。(フッフッフ・・)
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 中村屋の思い出
そのラーメン屋さんの名前は「中村屋」。
まあ、どこにでもある名前ですけれど、完全な会津若松オリジナルの単独店であります。
僕が10年前に合同庁舎に勤務していた時に、庁舎のすぐ隣にあったのがこの「中村屋」です。
最初に食べた時には、感動でしたねー♪
“昔懐かしいラーメン”と言うと、単に鶏ガラメインであるだけで、何の工夫も変哲もないラーメンを出す店が多々ある中で、喜多方の「かど屋」やこの「中村屋」の鶏ガララーメンは一味もふた味も違うのです。
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現在の中村屋食堂
(会津若松市) |
それと、ここの美人女将さんのキップがまたいい!
いつもニコニコで挨拶も元気、そんでもってキレイと来てるんですから申し分なし。
まあ、“男前のオンナ”と言いますか、体格的にはがっしりしていて体育会系、そんでもってキレイ・・・あ、これはもう言ったか。
とにもかくにも、安くて美味くて出来上がりが早いという三拍子揃った押しも押されぬ老舗なのであります。
しかぁしっ!
昨年4月、10年ぶりに会津若松勤務になって現地に行きますと影も形もないではありませんか。
あ~れ~!
どうやら、道路の拡幅事業や店舗の老朽化のためにどこかへ移転したらしい・・。(むむっ)
そんなワケで、今回の転勤当初は、自転車で行ける範囲のラーメン屋に通っていたのですが、ひょんなことで新・「中村屋」を発見してしまったのです。
おおーグレート!正義は勝つっ!
←(ワケ分からん。)daddy
その場所というのは、会津若松市役所の南裏。
なんだ、これならば、十分に自転車でも行ける範囲ではありませんか。
ということで、現在「中村屋」は、車がない場合のラーメン・ベース基地となっているのであります。
そんなワケでケイコ、今日は「中村屋」に行って見よう。
どんなワケかさっぱり分からないけど、まっ行こかー。
2 新・中村屋!
ということで、猛暑の夏をものともせずに、やってまいりました中村屋。
ここの問題点は駐車場が少ないこと。
店の向かい側に三台分しかないので、店に入るよりも駐車場に入る方が難しい。
この日も残された一台分を目掛けて、ウチともう一台が睨みあい。(あらららら・・)
でもケイコが勢いで負けるはずもなく、難なく駐車してスタスタと店の中へ。
おーい、待ってくれよー!
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スタスタと店の中へ
(中村屋) |
お店の中にはカウンター席と畳の小上がりがありまして、とりあえず小上がり席をゲット。
12時になって速攻で来たこともあり、駐車場の状況ほどには混み合っておりません。
どっこらしょっと。
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店の中
(中村屋) |
で、入口の方を振り返りますとこんなふう・・
大きな和の照明がぶら下がっております。
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入口方面
(中村屋) |
レジの向うに二階への階段が見えますが、この二階では小宴会もおっけー!
ついこの間も、この二階会場での宴会のお誘いがありまして、都合で出れなかったのが残念でした。
“安くて美味い”の定評がありますので、けっこう夜の部の稼働率も高そうであります。
さてさて、メニューの点検であります。
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メニュー
(中村屋) |
ケイコ、ここはワンタンメンがオススメだよ。
うーん、お蕎麦やうどんはどうなの?
いや、やっぱりワンタンメンじゃないかな。
タンメンとか味噌らーめんもあるのね。
そのぉ・・・ワンタンメンが美味しいってば。
究極の鶏ガラスープを味わうには、やはり基本の醤油味でしょう。
おっけ! じゃ、冷やし中華!
ええー!! (どこがおっけなんだよ・・)
3 美人女将!
ということで、ワンタンメン大盛りと冷やし中華を注文。
ここは漫画はありませんが、新聞と「週間新潮」が常備してあります。
最近は、この僕もお店の常連と認知されたようで、美人女将が・・・
新しい号が入ってますよ♪
~と、持ってきてくれるようになりました。
待てよ、その美人女将はと・・・あ、シャッターチャ~ンス!
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美人女将
(中村屋) |
うーむぅ・・ちょっと顔が隠れてしまいましたが、現物は皆さんでご確認くださいませ。現物?
とかく美人の年齢は分からないものですが、10年前も体育会系のノリで健康美いっぱい、それが現在もまったく衰えを感じさせないどころか、ますます女らしさを加えて・・・いけね、脱線してまいりました。
あれっ? ケイコ、あれウチの車だよね。
うん、そうよ。
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駐車場
(中村屋) |
良く見ると、少しハミ出してない?
ぎりぎりセーフじゃない?
ってゆーか、あそこって二台分だよね。三台停まってる!
ぎりぎりセーフじゃない?
ええー!! (いいのか、セーフで!)
4 鶏ガラの極致!
おまたせー、ワンタンメンの大盛りですね♪
おっ!キタキター・・・
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ワンタンメン
(中村屋) |
海苔の上に、さっそくコショウをパラパラ。
さあ、どれどれ・・? むむっ!!
ゲホゲホゲホ。
何やってるのよ。
いや、なんかいつもここで咳き込むんだよね。
ここのラーメンの最大の特徴は、ドンブリから立ち上がる鶏ガラの豊潤な香り。
い~い香りですっ!
その豊潤さと海苔コショウの刺激が、最初の一口でガツンと来ます。
麺は、いわゆる喜多方系の平打ち縮れ太麺ではなく、中太で小麦の香り高い多加水麺。
ワンタンの茹で方がまた絶妙で、下手な店のように全部繋がったりはいたしません。
そして、ほどよい具材のバランス・・・。
アッサリ系でありながら、その上品さはけっして物足りなくはない。
香りと歯ごたえと滋味深い鶏スープ、まさにこれはラーメンの予定調和か約束の場所か。
んまあいっ!!!
福島のもみじ食堂と同様、毎日でも食べられる匠の名品でありましょう。
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アタシにも一口・・
(中村屋) |
ふーん、確かに。
な、な、な!
で、ケイコの冷やし中華はといえば・・・
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冷やし中華
(中村屋) |
これはぁ・・!
実にオーソドックス! これぞ王道!
非の打ち所のないパーフェクトな一品でございます。
どれどれ、僕も一口・・・
やっぱ、夏はコレだよね~!
じゃ、ワンタンメンの立場はどうなんのよ?
あっ! いやっ! そっちはそっちで。
この浮気者。
ええー!!
~ということで、鶏ガラテイストなら太鼓判の老舗・中村屋。
ラーメンって、ホントにいいもんですね~♪
/// end of the“その63 「鶏ガラの極致!/中村屋」” ///
《追伸》
最近はいよいよ口が肥えて来て、インパクトだけのラーメン屋はダメです。
ボリュームだけのラーメン屋はもっとダメ。
ニューウェーブ系は脂が多すぎたり、スープが真っ黒だったり透明過ぎたり、しょっぱかったり辛過ぎたり、とにかくスープを飲み干せないような不健康なものはいただけません。
前回もフツーのラーメン田中屋に涙しましたが、毎日食べられてこそ国民食。
アッサリ系の奥は深いのであります。
で、下は別の日の味噌らーめん。
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味噌らーめん
(中村屋) |
残念ながら、これはちょっと違うと感じました。
不思議なもので、アッサリ醤油系と味噌系を両立する店は、今のところ見当たりません。
味噌系では最近、味噌らーめんに特化した美味しい店が増えています。
会津の「小豆屋」もそうですし、まだ紹介していませんが、今、福島市で一番美味しい大森の「味噌伝」も味噌一本のラインナップです。
アッサリ醤油とコッテリ味噌・・・これらは、スープの組み立てがそもそも別物だということでしょうね。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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