BGM "夢日和" by My WORLD

Our Way of Ra-a-men 47

岸波　皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか～！

　退かぬ！！　媚びぬ！！　省みぬ！！

　“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。

　すっかりラーメン道にご無沙汰でした。

　ちなみに、前回のラーメン道の更新日を見てみたら、あらららら・・・12月2日！

　何と、二ヵ月半も前じゃございませんか。

　仕方ありません。ま、「岸波通信」は、超・零細企業でございますからね。

カリスマ彰・近影 （飯坂温泉双葉旅館） ←2009新年岸波通信麻雀大会にて。

　天衣夢縫とお仲間のコーナーを毎日複数更新した上で、「通信本編」、「another world.」、「ラーメン道」、「cinemaアラカルト」、「Storyスナップ」、「葉羽詩集」を交互に書かなきゃいかんワケですから・・。

　それはさておき、前回、どんなところで終わったかといいますと、“くるまやラーメンを襲った忌まわしい事件に遭遇した”というところまででした。

　さて、その世にも恐ろしい大事件とは一体なんであったのか？

ということで、ラーメン道、もういっちょー！！

１　小雨そぼ降る夜に　

　話は、前回の「くるまやラーメン」体験から二週間ほど時を下りまする。

　前回の実食は、三枝子ちゃんの家の前にある「くるまやラーメン野田町店」でしたが、今回は同じ「くるまやラーメン」でも福島市内笹谷店でのこと。

　その小雨そぼ降る夜、僕とケイコは、笹谷にあるデイ・ケアセンターまで、おばあちゃんを迎えに行く途中でした。

ねぇケイコ、僕、オナカが空いちゃったなあ。

しょうがないわね。私が連れてくる間、どっかで食べてる？

お！　あそこにも「くるまやラーメン」があったじゃない！

タイミングよすぎ。　（確信犯やな…）

くるまやラーメン笹谷店 （福島市）

　そんなケイコの快い同意によりまして、僕はそこで途中下車。

　店に入りますと、入口の食券自販機で、塩ラーメンと大盛り券と瓶ビール券を購入。

すいません、コレお願いします。

無料餃子とライスはどうしますか？

そう言われると、断るワケにはいきません。

ええー！

　僕は、ケイコが来た時にすぐに分かるよう、入口横の駐車場が見えるテーブルに陣取りました。

　先ほどの店員さんが、厨房に居る店長にオーダーを繋いだその時・・・

　最初の異変が起きたのであります。

あのぉ、すいませーん、お客さん。

へ？　なんでしょう。

ラーメン、作っちゃっていいですか？　ビール飲んでからにします？

あ、ビールと餃子を先にお願いします。

　うむむむむ・・・感動であります。

←（おいっ！“異変”でもなんでもないだろ。）daddy

とりあえずビール！ （くるまやラーメン）

　昔の気の利いた食堂なら当たり前の話ですが、最近のパート従業員ばかりのラーメン屋では、こういう気配りがなかなかできないんですね。

（ここの店長はデキる店長だ。ありがたい・・。）

　ということで、まずはビールが到着。

　店内の暖房とビールの冷え具合のバランスも絶妙であります。

（今日ここへ来たのは、間違いではなかった。うっうっ・・）

　そして、ただちに餃子も到着。さすが気配り店長。

ただちに餃子が・・ （くるまやラーメン）

　間違えても、ビール⇒ライス⇒ラーメン⇒餃子の順に出してはならない。

　これ、世界の常識です。

←（あるのか、世界中に“くるまやラーメン”？！）daddy

　ちょっとほろ酔い加減になったところで、塩ラーメン（大盛り）とライスにGOサイン。

　これで、本日のラーメン・ライフは大満足になるはず・・・

　ところがっ！

２　事件発生！　

ちょっと、アンタ！

　突然、反対側のテーブルにいた子連れのお母様の険しい声が。

はい、ナンでしょう？

　僕の方はといえば、ちょうどいい気持ちでビールを飲み終わって、到着した塩ラーメンを食べようとした矢先。

　しかし、ただならぬ店の雰囲気に息を殺しまして、そぉーっとそちらのテーブルの様子を窺います。

このラーメン、味がしないわよ！

えっ？　あっ・・・そーですか？

　え、味がしない？？

　おかしいな・・・僕のはいつものくるまやラーメンの味だけどな？

いつもの塩ラーメン （くるまやラーメン）

こんなの食べられないわ。

すっ・・スミマセン！

　店長、なんかヘクッタのかな・・・・・・と、待てよ。

　あの一行って、来てから結構、時間が経ってるよな。

　それに第一、あの味噌ラーメン、半分くらい食べちゃってるじゃないか。

　アレアレアレ？？

ちょっと店長、呼びなさいよ。

はい・・あの・・

なにか不都合がありましたか？

　気配り店長、早速飛んでくる。

この味噌ラーメン、味が薄すぎるのよ。ねえ、アンタたちもそうでしょ？

　～と、連れて来た子供たちにも同意を求める。

・･･･・・・。

・･･･・・・。

　小学校低学年くらいの娘と息子は黙ったまま。

　特に息子の方は、われ関せずという感じで食べ続けている。

味噌ラーメン （くるまやラーメン）

ホラ不味いでしょ、アンタ達！

娘・・・黙ってうなづく。

息子・・・ビックリして、食べるのをやめる。

すみません。すぐに作り直します。

　と店長、慌ててドンブリを下げて厨房へ。

　してやったり顔のお母様。

　オロオロするばかりの店員さん。

　娘は無言、ドンブリを持ってかれた息子は、不満顔でテレビの方を見ております・・・。

（いったい何が起こってるんだ？？）

３　ささやかな抵抗　

　僕はといえば、自分のラーメンをほぼ平らげたものの何か金縛りにあったような感じで、チラチラと両者の様子を窺っております。

　店長は思いつめたような表情で、作り直しにかかっております。

　店員さんはといえば、しきりに首をひねりながら他のお客さんのお相手を。

（しかしなぁ・・ずいぶん食べてたよな、確か。）

　と、その時、窓の外におばあちゃんを載せたケイコの車が到着！

　アイ・コンタクトをしたものの、この先が気になって席を立つことができません。

　仕方なく、ちびりちびりとラーメン・ライスを食べ続けております。

　車の中から、「まだなの？」という感じでケイコのジェスチャーが。

　これに対して、僕はブロック・サインで応ずるも、さっぱり意味が通じていない様子。

←（あたりまえだ。）daddy

　と、その時・・・

すみません。作り直しました。

遅いわねェ、ホントに。

　～と言いながら、改めて味噌ラーメンにがっつく親子。

（あらららら・・・）

　何か割り切れないものを残しながらも、ここが去り時と見て席を立つことにしました。

　でも・・・

　うーん・・・・・

　何かなぁ・・・・・

店長！

ふぁい、ナンでしょう？

　突然の大声に、再度ビクつく店長。

今日のラーメン、美味しかったよぉ！

いっつも、ありがとう！！！

はいっ！ありがとうございました～！

　ということで、気配り店長にエールを送り、颯爽と店を出た僕なのでありました。

　うんっ！　店長は悪くない。・・・多分、だけど。あはははは！

←（“いっつも”って、常連じゃないだろ。）daddy

/// end of the“その47「くるまやラーメン（後編）」” ///

《追伸》

　すごいシーンに遭遇しちゃったな、と思いました。

　どう考えても、作り直しさせるほどヒドイ味とは思えないんですもの。

　それに、最初の一口ならともかく、ずいぶん食べてからのクレームでしたから。

　世の中、いろいろな人が居るものだと認識を新たにした事件でした。

　ということで、今回のサービス・ショットは、近々ご紹介しようかと思っている福島市国道13号、信夫山北側にある「福楽」の大盛りラーメン。

　その名も「信夫山もっこりラーメン」であります。

　どうです凄いでしょ、このモッコリ。

　では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See you again !

信夫山もっこりラーメン （福島市「福楽」）

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