Our Way
of Ra-a-men 25
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
最近、福島市以外でラーメンを食べる機会が多くなりました。
というのも、前の職場と違って出張が頻繁にあり、加えてウチの仕事のメンバーが揃いもそろって“ラーメン大好き人間”だからです。
しかし、今回ばかりは、福島市内の新しいラーメン屋を探索に行かねばなりません。
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牛タンらーめん
(仙台駅)
←3月末に仙台駅で。肝心の牛タンが
見えないのが残念です・・。 |
というのも、この綾小路麺道斉を見込んで、美女からタッテの依頼があったのですから。
うむぅ・・やむを得まい。
へ~ンシン!! 綾小路麺道斉
さぁ、それでは皆の衆、参ろうかの。
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 目指せ、一魂!
そもそも今回の発端じゃが、前回のラーメン道「大勝軒ラーメン」の中で“三連続レス”をご紹介した るびぃさんから、次のようなメールが届いたのじゃ。
るびぃ
こんにちは。
私も行きました~大勝軒。
但し、“東池袋
大勝軒 郡山分店” 郡山にあるもう1店のほうです。
あの東池袋
大勝軒ということで、オモイッキリ期待してつけ麺を食べたのに、ちょっとハズレでした。
私たちは
“ねぎっこ” の 野菜つけ麺 が大好きなので、イマイチと思ってしまったのかも…邪道でしょうか?
でも、角煮ラーメン
美味しそうなので、今度はそちらに行ってみます。
ひとつお願いがあります。
八島田街道沿い
いちい 向いにある “一魂”
白、黒、赤の醤油ラーメンが美味しいと評判のお店ですが、私たちの口には……「特に感想はございません」
でした。
そこで、麺道斉師匠に是非とも御検分いただきたいと思います。
御出まし下さいませ。
From るびぃ |
ということで、日曜日に家族と県立美術館の「カミーユ・クローデル展」に行くついでに、立ち寄ることにした八島田街道の「一魂」・・・。
誰も場所を知らないので、るびぃさんの情報だけが手がかりじゃ。
ワシが運転で、 ケイコがナビ役・・・バックシートには、仙台の寮を引き払ってバス通学をすることにした次男の ユウキと手術で胃を切除して食の細くなったオヤジが乗っておる。
交差点を過ぎてから、「今のトコ左っ!」と言う、いつもの ケイコの的確なナビに導かれ、ようやっと一魂に到着じゃ。
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麺匠一魂
(福島市) |
駐車場は、ほぼ満杯。
かろうじて二台分のスペースがあったのじゃが、どう考えてもあと一台しか入らない・・・そのくらい無理な白線が引いてあっての。
しかも、仮に奥から順番に車が入っておったとすると、おそらく一番奥の車は切り返しスペースも無く、出ることが叶わんじゃろ。
店主は何を考えておるのか、一抹の不安がよぎるのぉ。
さて、店に入ると、ちょうどひとテーブルが空いたところで、ワシらはそこに陣取ると早速メニューの吟味じゃ。
るびぃさんのメールにもあったが、ここは醤油味がメインで、★赤こく醤油らーめん…650円★白にごり醤油らーめん…650円★黒すまし醤油らーめん…650円、他に☆焦がし味噌らーめんと☆冷たいらーめん(値段は忘れた)というラインナップじゃ。
大盛りはサービス(同額)、特盛り(麺二玉)は100円増しとある。
「味よし」なら、二玉でも同額なのにね。
たしかに・・。
だが、こういう商法は最近よくあるパターンで、周りを見回すとドンブリがかなり小さめで、スープも少なめじゃ。
すなわち、女性や子供が麺やスープを残す事が多いので、最初から“小盛り”にしておって、“大盛り”ではじめて普通のラーメン屋の“普通盛り”ということのようじゃ。
うむ、“背脂チャッチャ”の無料サービスがある。(どうしたものか・・)
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メニュー
(一魂) |
さて、どうしようかの?
オレは、少しでいいから普通の醤油を。
せっかくだから、みんな違うのにしたら? (ワタシは味噌!)
すまし醤油!
~と必然的に、ワシは余り好みではないトンコツ系の白にごり醤油を注文することに。
じゃ、オヤジの旨そうな赤こく醤油は大盛りにしようぞ。(余りはワシが喰う)
だいじょうぶか?
ダイジョブとも! 正月屋では大盛り二杯を食べたワシじゃ。フォッフォッフォ。
ということで注文を終えると、サラダのようなものがテーブルに届く。
テーブルのドレッシングをよく振ってかけて下さい。
ほぅ・・・。
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ミニ・サラダ
(一魂) |
ドレッシングは手作りで、酸味が強めのところがウレシイ。
思わず、“お代わり”をしたくなるところじゃった。
はてさて、どのようなラーメンで、ワシを楽しませてくれるのか、期待が高まるのぅ。
2 麺の悲劇
壁の貼紙を見ると、いかに材料を厳選しているか細かく書かれてある。
ナニナニ・・小麦を熟成させるために3年も寝かせてあるとな!(初めて聞いた)
米の場合なら、わざわざ新品を“古々米”にするようなもの・・そんな技法があろうとは。
麺を打ってから数日寝かせて熟成させる技法は知っておるが、はたしてどのような効果をもたらしておるのか、ますます楽しみじゃ。
おまちどーさま。
うむっ。
ここで少々のトラブルが・・。
このお兄さん、誰がどれを食べるのか聞く前に並べてしまい、コレが全くもって大ハズレなのじゃ。
一旦、置いては置きなおし、残る二つを取りに行っては、また逆に置く。
最初から聞けばいいようなものじゃが、客から文句を言われた事は無いのじゃろか?
あ!
どうかしたかの?
ワタシのだけ、レンゲが付いていない。(味噌には付かないのかしら)
そんな馬鹿なことはあるまい。(逆じゃろ)
気をきかせたオヤジが店員を呼ぶが、今度は誰もやってこない。
もういいわ。油ぎってるから、どうせスープは飲まないもの。
たしかに、凄い量のアブラである。
これで、無料の背脂チャッチャを追加したりしていれば、恐ろしい事になっていたろう。
ま、ラーメン自体は旨そうじゃから、まずは喰ってみよう。
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白にごり醤油らーめん
(一魂) |
写真の白にごり醤油ラーメンは、いわゆるトンコツ醤油じゃが、香りはなかなかのもの。
細長いチャーシューと大きな海苔が特徴で、メンマはごく普通のごま油で味付けじゃ。
さーて、三年寝かせた小麦で打ったという麺の出来栄えやいかに・・・。
うっ・・。
悪い予感はしておったのじゃ。
元気が空回りして行き届かぬサービス、頼みもしないサラダが出てくる不思議さ、これでもかという自慢げな講釈、麺が細めんであった事には目をつぶるとしても、これは・・・。
なんだ、この麺。味しねぇ。
これはまさに・・・。
インスタント・ラーメンだ!!
皆さんは、「北のラーメン屋さん うまいっしょ」という袋麺をご存知じゃろか。
インスタント・ラーメンとしては中々のものじゃが、あれを固茹でした状態に酷似しておる。
「うまいっしょ」を知らない客ならば気にならないのだろうが、知っている我々にとっては、650円を出してインスタント・ラーメンを食べているようなものであるな。
辺りを見回すと、幸い「うまいっしょ」を知らない客ばかりのようで、さほど気にも止めていない様子じゃ。
この麺は、ワシの好みの喜多方ラーメンの多加水熟成麺(もちろん新鮮な小麦で麺を打ってから寝かせたもの)で、太麺のチジレ麺とは対極にある低加水の細麺で、本来ならばコクの乏しいスープでも味が染み込み易いはずである。
しかし、かなり多量のアブラぎっしゅスープであるために、脂ばかりが絡んで味がしないのである。
もういいな。残ったのを食べないか?
だいじょうぶか?
胃を取ってから、あまり脂っこいのはダメなんだ。(それに大盛りだし)
仕方ないな・・・・あっ!
どしたの?
増えてる!!
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赤こく醤油らーめん大盛り
【チャーシュー・トッピング】
(一魂)
←減ってない。(ドンブリは小さい) |
せめて、味が違うのを期待したが、思ったほどナントカ鶏(名前忘れた)のダシは感じられず、白にごり醤油と同じ系統の味になっている。(やや、マイルド)
途中で断念し、ユウキの黒すまし醤油と交代して平らげる事に。
スープとしては、この黒すまし醤油が最もオーソドックスで、真っ黒な色をしている割には塩加減もちょうどよい。
ただし、多量のアブラや我々の苦手な「うまいっしょ」麺のため、どうにも箸が進まない。
あのさ・・、こっちも飲んでみて。(焦がし味噌スープ)
どれどれ・・・うっ。 ほんとに焦げてる!
焦がしネギやニンニクで香り付けしたらしいが、これも多量のアブラとあいまって、何とも表現しようの無い香りとなっている。
大盛り二杯をいとわないワシやユウキであるが、さすがに今回は完全にギブアップ。
4杯とも、ほとんどスープを飲めずに完敗じゃ。
アレじゃないの。白にごりとか焦がし味噌とか、しなくてもいいことしてるんじゃない?
うむ。青年はともかく、子供や女性や中年にはキツイらーめんじゃな。
結局、一番おいしかったのは・・・
おいしかったのは??
ドレッシングってことね。
ええー!!
/// end of the“その25「麺匠一魂」” ///
《追伸》
同じく醤油味にこだわったラーメン屋「三醤」があっという間に潰れてしまいました。
三醤の場合は、魚介ダシに重点を置いて、トビウオ・ダシなどでユニークさを発揮していましたが、結局、最も支持されているオーソドックスな醤油ラーメンが無い事が致命傷でした。
一魂の場合はアブラの多さが主張になっていて、タダでさえ多いアブラに無料で背脂チャッチャを追加するという念の入れようです。
これはこれで、超インパクト系ラーメンとして、アブラをいとわない健啖家の青年などには好まれる味でしょう。
味は人それぞれ、好みも色々なので一概には言えませんが、健康に気遣っている人や味の繊細な深みを好む向きには敬遠されるかもしれません。
いずれにしても、まだ若いバリバリのラーメン屋ですから、これからどんどん美味しくして、多くの人に支持される店に育って欲しいと願っています。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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うまいっしょ
(ハウス食品)
←これはこれで好きなんですが。 |
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