Our Way
of Ra-a-men 17
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
今日は会津へ出張です。目的地は猪苗代町と会津若松市。
いやー、寒さもようやく緩んで参りました。今日はいい天気だぁ。
ということで、山の風景でも楽しみながら往こうと、土湯の峠越えをすることにしました。
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峠越えの道
(土湯峠)
←さわやかな風。 |
約束の11時半に猪苗代町役場に到着。
お昼少し前にここでの用務を終え、次なる問題は・・・昼食をどうするか。
午後の約束まで時間が無いので、残念ながらラーメンの都、喜多方までは足を伸ばす事ができません。
じゃあ、どこで食べようかと思案しつつ若松市内に入ると・・・
あれ? こんな店あったっけ?
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謎の店
(会津若松市)
←かすかにラーメンの文字が見える。 |
会津中央病院を過ぎて、国道121号線から千石通りに曲がった角の場所に、なにやら見慣れない店が。
よくよく見ると、どうやら新手のラーメン屋ではないか。
早速、駐車場にGO!
さあ、ラーメン道、もういっちょー!!
1 謎の九州ラーメン
駐車場に入ると、建物の壁に「おてもやん」という看板が見える。
「おてもやん」と言えば、昔、こんな歌を聞いたことが・・・
「♪おてもや~ん アンタこの頃嫁入りしたではないかいな 嫁入りしたこたしたばってん・・・」
どこの方言か分からないが、“したばってん”というところは、どことなく九州のようだ。
近づいてみると、果たして「九州ラーメン参上!」の文字が。
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入口
(おてもやん)
←けっこうド派手。 |
正面に回りこむと、メニューの写真やら営業チラシやらが壁一面に貼り付けてある。
かなり派手ハデな装飾、さすがは九州ラーメン。
でも、どうして九州ラーメンなんだ? (ここは東北のラーメン・メッカなのに)
しかも!
左の壁をみると、さらに不思議なことが・・・
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期間限定
(おてもやん)
←なぜ!? |
なにっ!“期間限定87日間”・・?
今までのラーメン屋では考えられないことが書いてある。
じゃあ、期間が過ぎたらどうなるんだ?
せっかくの設備投資や宣伝広告が無駄になってしまうではないか?
謎は、さらに謎を呼んで、いよいよ店の中へ・・・。
2 めんたいこラーメン
店の中は超満員、カウンターでの合席となる。
新店のセオリーどおり、店員もお客も活気があり、楽しげな表情でラーメンを食べている。
壁に大きなラーメンの写真が貼ってあり、うーむ、どれもこれもウマソウだぁ!
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壁一面のメニュー写真
(おてもやん)
←やや暗めの店内。 |
カウンターの目の前にもチラシが貼ってあるので、それを覗きこんでいると、隣に座ったお兄さんがメニューを僕のほうへよこしてくれる。
なかなか親切なお兄さんである。
そして、店の中からはひっきりなしに「替え玉!」の声が上がる。
そっかー、九州ラーメンと言えば「大盛り!」ではなく「替え玉!」だよなー。
さてさて、何を食べようか・・・
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メニュー
(おてもやん) |
メニューを見ると、概ね4つのカテゴリーがあるらしい。
まずは、定番の「博多長浜ラーメン」・・・これは正統派トンコツラーメンのようだ。
そして「どがんでん辛かラーメン」・・・“どがんでん”というのは九州の方言だろうが、“物凄く”という雰囲気がビンビン伝わって来る。
「すごく辛か すごく旨か 辛さの中にコクがある」・・・うーむ、分かり易い解説だ。
さらに「当店秘伝のブレンド味噌ラーメン」・・・九州ラーメンで味噌味というのは珍しい。
非常に興味を引かれたが、わざわざ九州ラーメンを食べに来て、あえてこれを頼むこともあるまい・・。
そして「よかよかラーメン」・・・これはトンコツ醤油味の熊本ラーメンだ。
ずーっと見ていくと、ここにだけ「よかよか明太子ラーメン」の文字が。
これぞ、九州ラーメンでなくては考えられないトッピング!
心の琴線に大きく響き、速攻でこれに決定!
よかよか明太子ラーメンをお願いしまーす!
3 替え玉は飛ぶ
再度、メニューに目を落とすと、「替え玉120円」とあり、その横にこんな説明が・・・
「九州ラーメンは極細麺のため、大盛りにすると途中で伸びてしまいます。“替え玉”は、一番美味しい状態で麺を食べていただくための九州ラーメンの工夫です。」
なるほどなぁ!
これは、今まで知らなかった。
先ほどから店の中では、ひっきりなしに「替え玉!」の声が上がり、1分もしないうちに茹でザルに乗せたままの替え玉が運ばれて行く。
このやりとりが実に楽しそうだ。
トーゼン僕も頼まなくっちゃ・・・と心に決めたところで、早くも「明太子ラーメン」が到着!
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よかよか明太子ラーメン
(おてもやん)
←どーんと!! |
どんぶりの中央にどーんと鎮座する大ぶりの博多明太子!
そしてチャーシューと海草と刻みネギ。
テーブルには、これも九州ラーメンの定番~取り放題の紅ショーガと高菜漬が盛ってある。
当然、これも大幅に投入し、「いっただきまーす!」
ほ-ぅ!
太麺大好きの僕であるが、さすがにトンコツの九州ラーメンには、この極細のチジレ無し棒麺がピッタリの相性だ。
硬からず柔からず絶妙の茹で加減、あまりの感動に麺を一気呵成に食べ切り・・・
替え玉、いっちょ!
この間、1分もかかっていない。
さすがに、あっという間の替え玉注文に、店のお姉さんもびっくりした様子。
むふふふ・・・実はワシこそがあのユーメイな 綾小路麺道斉とは知る由もあるまい。
だが・・・敵もさるもの、ひっかくモノ。30秒もたたないうちに、替え玉が到着!
先ほどは麺しか食べずにトッピングそのままなので、替え玉投入後は新品同様だ!
いやー、なんかウレシイなぁ・・・と!!
あれ?
なんたること! ・・・替え玉の麺が生煮えだ。
うむぅ・・・これでは今までの感動が台無し。
この店では、替え玉の注文が多いので、あらかじめ何玉かを並行して茹でている。
そして、声がかかったらすぐに提供するシステムなので、タイミングによって当たり外れがあるのだ。
また、先ほどは手をつけなかったチャーシューをかじってみるとこれが硬くてあまり美味しくない。
さらには明太子・・・これは紛れも無い明太子だが、それ故にトーゼンしょっぱいのだ。
ごはんになら涙がでるほど相性がいい明太子は、味付けの完成されたラーメンスープに投入してしまうと、しょっぱさだけが強調されてしまうようで、これなら、別々に食べた方が(ご飯付きで)ずっと旨いのではなかろうか?
本当は、ここでもう一回、替え玉を注文する心づもりだったが、止む無くここで終了。
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厨房
(おてもやん) |
店員さん、ここは期間が終わったらどうするんですか?
ナンでも、また他の土地に引っ越すらしいです。
じゃあ、店をたたんじゃうんですね?
そうみたいですよ。
~ということで、短期間で全国を渡り歩くというコンセプトらしい。
「屋台屋一代」というキャッチフレーズも関係しているのかもしれない。
つまり、大規模な広報を打っていっきに開店し、開店人気で大勢集客できる最初の“おいしいところ”だけをかっさらうので、設備投資の損があってもなんとか営業的にやっていけるということのようだ。
確かに、この会津・喜多方ラーメンの本場では、九州ラーメンで地元に根を下ろすのは難しいかもしれない。
観光ラーメン客は、わざわざ会津のラーメンを食べに来て、この店に入るとは考えにくいし、かといって地元の人達は、本当に会津ラーメンが大好きなのだから・・・。
ともあれ、最初の一杯に関して言えば、さすがにここでなくては食べられない本場の味!
三ヶ月で閉店してしまう前に、一度は味わっていただきたいラーメンだと思います。
そのときは、正統派長浜ラーメンか熊本ラーメンがいいかも!
/// end of the“その17「おてもやん」” ///
《追伸》
娘のサオリが、今度、会津若松市のTSUTAYA新店の店長として転勤になしました。
この日も、お昼休みを見計らい、娘のいる「白虎通り店」に立ち寄ってみました。
小柄で色白美少女(?)風のサオリは、店長の貫禄のようなものはサラサラ無く、店員と一緒に最前線で働いていました。
あ! オトーサン!
よっ! しっかり働いているか!
あせるべー。急に来ないでよね。あはは! ←(あせって方言丸出し)
こんな貫禄の無いサオリですが、かえってそれが役立つことも。
お客さんの中にはクレームを付ける人もあり、たまに怒り出したお客さんが「店長を呼べ!」といきり立つことがあるそうです。
そんな時、奥の方から“色白美少女”がちょこちょこと出てくると・・・
オマエじゃ分からん! 店長を呼べって言ってんだろー!
あのぅ・・わたしが店長ですけど。
ええー! わっはっはっは! ・・失礼しました。
~ということで、一発解決してしまうのです。
そんなわけで、会津地方の皆さん、若松市内のTSUTAYA白虎通り店をよろしく御ひいきのほど、お願いいたします!
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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TSUTAYA白虎通り店
(会津若松市)
←色白美少女店長! |
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