Our Way
of Ra-a-men 11
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
ところで皆さんは細麺派ですか、それとも太麺派ですか?
僕は、なんと言っても「太麺」が大好きです。そう、喜多方で言えば「食堂なまえ」のような極太の麺が・・・。
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手打ち醤油ラーメン
(食堂なまえ)
←「生江食堂」とは別の店! |
ほーら凄い太麺 でしょう?
喜多方ラーメンのアイデンティティは「平打ちチジレ麺」ですが、その殆どは製麺業者が製造しているもの。
手打ち麺を使っているラーメン屋さんは、ごく小数派なのです。
だから、極太手打ち麺の「食堂なまえ」の麺は、スタンダードな喜多方ラーメンのようには平たくないチジレ麺で、食べ応えが十分!
僕は、喜多方に行くと三回に一回は「食堂なまえ」に食べに行くほど、ここの極太麺ファンなのです。
しかぁーしっ!
会津若松周辺でも、この「食堂なまえ」に勝るとも劣らない極太手打ち麺を食べられる店が二軒もあるらしいのです。
しかもその二軒は、なんと30メートルしか離れていない同じ町内で、互いにしのぎを削っていると言うではありませんか!
となれば、是非とも食べ比べてみなくては世間が許さないでしょう。
←(そんなことはないと思うが。)daddy
ということで、会津若松市上三寄地内の最強ライバル店、「牛乳屋食堂」と「うえんで食堂」についての食べ比べレポートです。まず今回は、会津ラーメン発祥の店「牛乳屋食堂」の極太麺から。
さあ、ラーメン道、もういっちょー!!
1 上三寄は雪の中
2006年も明けて早々、またも大雪に閉ざされた会津に出張する機会がありました。
その日、下郷町での用務を終えると、時はあたかも昼食時。
僕は早くも「牛乳屋食堂」と「うえんで食堂」の極太手打ち麺を思って浮き足立ちながら、国道121号線を上三寄へ向けて北上していました。
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上三寄へと向かう道
←今にも雪崩が起きそうな道。 |
ところがこの二軒、この僕は初めての訪問なのです。
知っているのは、牛乳屋食堂が“会津ラーメン発祥の店”と言う事くらい。
←(喜多方ラーメンは別ルーツで「源来軒」が発祥だね。)daddy
となると、頼りになるのは事前の読者の情報のみ。
で、牛乳屋食堂については、もちろんあのタケヒコ店長の「店長一人旅」からの情報です。
タケヒコ店長 「店長一人旅~鬼怒川編~」より
やっとこさ着きました。
店に入りました。
メニューを見ると普通のらーめんと手打ちらーめんがあります。
…と、下のほうに「半手打ちらーめん」というものが!
機械で練って手で切ったのか、手で練って機械で切ったのか…。
いずれにしても、ちょー画期的なオリジナル・ラーメンに苦いない!
値段を見ると300円!
安っ!これにしようか!
…3秒考えて…
量が半分か…。(なるほど…。)
「おばちゃーん、手打ちらーめんいっちょねー。」
できてきました。ついに噂のらーめんを食す時がきたのです。
まずはスープをずずず…。
(…あれ?味がうすいような…。)
次に麺をずるずるっ。
まぁ手打ち麺なりの麺ではあるけれども…
それにしてもスープがうすすぎっ!
旨い…とはおせじにも…あれ?
こんなことが以前にも!
デジャブですか!これ…デジャブですかー! |
うむぅ・・・美味くないのか?
しかし、タケヒコ店長と言えば、誰もが知っている“猫舌店長”。
スープの熱さで味が判らなかったといことは十分にあり得る。(うん、そうに違いない。)
いずれにしても、ラーメンの世界は日進月歩。
現在は、別の味になっているということも十分に考えられる・・・。
そんな思いを巡らしながら、やって参りました上三寄!
2 牛乳屋食堂
最初に見えてきたのが、道路の右手に面した「うえんで食堂」。
まずは、確保をしなければならないのが駐車場、ということで隣接した駐車場に入ろうとすると、これが満車!
さすがに、行列のできるラーメン屋に、昼食時に飛び込みで入ろうとしたのは無謀であったか・・。
ということで、20メートルほど離れた牛乳屋食堂の駐車場へ移動すると、ちょうど出車する人が。
これ幸いと車を割り込ませ、左手を見れば「牛乳屋食堂」の看板が見えました。
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牛乳屋食堂
(会津若松市上三寄)
←いい店構えです! |
店に入ると、こちらも超満員。
店の繁盛ぐあいでは、まず両店引き分けの模様。
合席に割り込んで、念願の「手打ち(醤油)ラーメン」(550円)を注文し終えると、すぐさま次のお客様がご来店。
「申し訳ありません。今、満席です。」と断られているのを見て、運がよかったと胸を撫で下ろしました。
徒然に壁を見上げれば、そこには誰が描いたか牛乳屋食堂のイラストと色紙が貼ってある・・。
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イラストと色紙
(牛乳屋食堂) |
さらに、その壁の左側には、昔の牛乳屋食堂を描いた懐かしいタッチのイラストもありました。
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昔の牛乳屋食堂
(牛乳屋食堂) |
ほぅ・・・昔は、本当の牛乳屋さんだったのか。
ということで、お土産ラーメンのチラシに書いてあるのを読んでみると・・・
3 魅惑の太麺
で、こちらがチラシの内容です。
牛乳屋食堂の“お土産ラーメン・餃子セット”のチラシ
「な~んでラーメン屋なのに牛乳屋?」
それは時代が「大正」~「昭和」に変わる頃にさかのぼります。
おりしも交通機関が馬から鉄道へと変わる頃でした。
初代のキヨノばあちゃんが馬車宿をしていた幸美じいちゃんの元に嫁ぎ一生懸命働いていた時、現(芦ノ牧温泉駅)旧(上三寄駅)に鉄道が通ると言う事で、2人が駅前で牛乳屋(やぎの乳、牛の乳を殺菌加工して販売)を始めたのが「牛乳屋」の歴史の始まりでした。
その後、牛乳屋だけでは生活が大変になり、当時近所に住んでいた中国人にラーメンの作り方を教わり、そこに「元祖支那そば会津生ラーメン」が誕生したわけです。
以来80年、2代目トキ子ばあちゃん、3代目私(節子)、そして只今修行中の4代目美紀ちゃんと代々嫁から嫁へとこの支那そばの味が受け継がれております。
(以下、省略)
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そっかー。
その裏側には初代から4代目までの写真入り・・・おっと、三代目オカミはなかなかの美形じゃないか。
・・・・・・。
いったいどこにいるんだ? (何故か写真の人は見当たらないような・・。)
などと余計なことを考えているうちに、約10分でお待ちかねの「手打ちラーメン」が到着!
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手打ちラーメン(醤油)
(牛乳屋食堂) |
おおーっと! これはぁ!
チャーシュー、刻みネギ、なると、シナチク、海苔を載せたまさにオーソドックス・スタイルの支那そば。
醤油ラーメンの美味しそうなダシとかすかな磯の香りが鼻腔を抜けていく。
麺を箸でひと掴みすると・・・出ました、これぞ手打ちの極太チジレ麺!
ずるずる・・ハフハフ・・・たまりますぇーん!
おいおい、美味いじゃないか、タケヒコ店長!
それにしてもスープがうすすぎっ! 旨い…とはおせじにも…
・・・って、全然薄くなんかないぞ。(どういうわけだ?)
ただ、これだけの人数を捌いているのだから、一杯ごとの出来・不出来はあるかもしれないな。
しかし、この超・超極太麺は只者ではないわな。
←(写真でよく見えないのが残念だが。)daddy
おそらく、ラーメンの太さという点では、喜多方の「食堂なまえ」と日本の1、2位を独占するのではないかな。
この太い麺にほれ込んだ常連客が大勢いると見えて、辺りのテーブルを見回しても、殆どのお客さんが手打ちラーメンを注文していました。
ぷはーっ、完食!
・・・・・・。
おっと、しまったー!
これから「うえんで食堂」にも行くんだったぁ!
ということで、もう一方、「うえんで食堂」のラーメンは果たして・・・?
/// end of the“その11「牛乳屋食堂」” ///
《追伸》
えー、出張から帰って来ると、Yさんがニヤニヤしながら僕に言いました。
好山楽翁 ねぇ、局長。
ん? どしました、Yさん?
局長、きっとお昼はラーメンでしょう?
もちろんだとも! ワシこそはラーメン道師範、綾小路麺道斉なるぞ!
うゎ、びっくりした! (いきなり人格が変わったような)
いや、あの、噂してたんですよ。
局長のお昼時は上三寄の辺りだから、きっと「うえんで」か「牛乳屋」だろうと。
フォッフォッフォ・・いい読みをしてるではないか。
で、どっちで食べたんですか?
それはな・・・
(ゴクリ・・)
(三秒考えて)
どっちもじゃ。 (オーッフォッフォッフォ)
ええー!
ということで、「うえんで食堂」については、後編でお伝えします。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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牛乳屋ミニセット
(半ラーメン+ご飯物半分+小鉢+牛乳)
←この麺の太さを見よ! |
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