Our Way of Ra-a-men 110
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またまたやって参りました。
もうすぐ夏も終わり。ですが、それが残念でたまらない今日この頃。だって、伊藤商店の「冷たい金中華」(800円)が食べられなくなるんですもの!
←(季節限定だな。)daddy
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伊藤商店
(福島市吉倉) |
この店が出来たのは2016年の8月。場所は市内吉倉のヨーク・ベニマルの真ん前で、以前は「ニュートン」というパスタ屋があったところ。
そう・・・我が家のすぐそば、車で5分の至近距離にございます。
できてすぐ食べに行ったのですが、食べてみたら福島市では珍しい正統派喜多方ラーメンの系譜をくむ幅広縮れのピロピロ麺。
普通なら狂喜乱舞するところですが、最初に食べた印象は「まあ・・こんなものかな」という感じで、今一つ心に響いて来ない。
ところがっ!!
あれから3年。アレヨアレヨと驚くほど美味しくなりまして、今年の夏、遂に登場しました伊藤商店版冷たいラーメン『冷たい金中華』。
これがねぇ・・ うっ、たまんねっす!\( ̄∇ ̄*)
紹介したくないけど、紹介しちゃいましょう!!
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 中華そば 伊藤商店!
今日も今日とてお昼時。
伊藤商店の『冷たい金中華』目指し、ケイコと二人まっしぐら。
うむぅ・・駐車場が満杯。今日も混みあっております。
中華そば 伊藤商店
しかあしっ!! ・・そんなアナタに大朗報。
実は店の裏側にも3台ほど駐車できるスペースがあるのです。
何っ!? それでは足りないとな!
そんな時には目を大きく見開いて周囲を見渡してくださいませ。するとっ!!?
そこには地の果てまでも続こうかという広大なヨークベニマルの駐車場が。
←(大袈裟だっつーの!)daddy
ま、お借りする場合は、お帰りの際にヨークに立ち寄り、今晩のお買い物をされるのが吉かと。
そんなこんなで入店いたしますと・・・
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玄関の中
(伊藤商店) |
正面に「みんな笑顔!」のウェルカム・ボードが貴方をお待ちしております。
そして左側に再び入り口。
ラーメン屋としてはちょっと変わった構造ですが、この辺りは前の店「りんごの森 ニュートン」を居抜きで受け継いだ名残り。
そういえば、お店の外観がお城風といいますか山小屋風といいますか(←全然ちがう例え)、そんな感じなのも「りんごの森」そのままなのです。
二つ目の入り口を入ると、何と順番待ちのベンチが赤と白。
←(この日は、ココで待っている客はいなかった…)daddy
順番待ちベンチ
その向こうに順番を記入する台が。その左にあるのが券売機。
券売機はこんなふう・・・
券売機
(この写真は半年ほど前のもの。なので『冷たい金中華』はない。)
この券売機、大きな謎がありまして、上段の左側の「金のあびわんたんそば」や「金の半熟煮玉子ちゅうかそば」には「普通」と「大盛」がある。
それにも関わらず「大盛券」が中段右側に。
さらに、下段の方の「トッピング」には又もや「ワンタン」があったりする…。
好意的に考えればイチオシメニューの四つほどを選びやすくしたと考えられますが、初めて来たときには『わけわかめ』。
余計な配慮だと思うのですが、諸兄の考えやいかに?
「冷たい金中華」でいいよね?
モチロン!
おや…? その隣に「お店イチオシ黒中華」が!? これって冷たいラーメンの新種?
取材優先・・ということで、「黒」の方も大盛りで注文。
お初のメニュー登場にハラハラドキドキでございます。
2 雲の上カンパニー!
駐車場に比してお店の中の混雑はさほどではなかったので、僕らは広いテーブル席に着席。
窓の向こうのテラス側には、最初に言った「裏側の駐車場」が見えております。
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テーブル席
(伊藤商店) |
この店のいいところは、何と言っても店の中が清潔でしかも広々としている。
椅子の置かれた幅をご覧いただくと分かるように、座席がゆったりと配置してあるのです。
しかもこの椅子・・座ったままクルリと回るようになっていまして、立ち上がる時にとっても便利。
カウンターに座った場合はこんなふう…。
左側
壁に店長イチオシの「金の中華そば」のラインナップが。この右側にはもう一つオススメの「白の中華そば」シリーズが。
(注:二枚は別の日のもの。)
右側
壁掛けテレビの下には茶色のボックスが見えますが、これはお客さんの荷物を床に置く際に貸してくれるものです。
ゆったりとした座席の配置と言い、順番待ちベンチが涼しい店の中にあることと言い、とにかくお客様への心配りが行き届いている店なのです。
「伊藤商店」は朝7時から10時まで「朝ラー」500円を提供していることから分かるように、その出自は会津地方。
なので、麺は喜多方ラーメンの製麺所で有名どころの一つ曽我製麺。僕の大好きな多加水の幅広縮れ太麺、いわゆるピロピロ麺。
でも、こちらの店のご主人は喜多方のお店ではなく、会津若松は上三寄の三大ラーメン店の一角「牛乳屋食堂」で修行された人物。
←(ま、上三寄には三軒しかラーメン屋ないけど…。)daddy
そして不思議なのは「伊藤商店」というブランド、実は喜多方でも会津でもなく、先代に本社を置く「株式会社 雲の上カンパニー」が創設したもので、福島市ではここ一店ですが、宮城県から栃木県にかけて何店も出店しているのです。
喜多方ラーメンをコンセプトに独自展開するチェーン店と言っていいかもしれません。
7時~10時の朝ラーをやっていること、金や白の基本メニューは共通ですが、各店の独自メニューをプラスするのもOKな緩い連合体ですけれど。
なので、幸楽苑のように共通工場でスープまで作って店は調理するだけというのでなく、基本メニューのレシピを共通にして各店で製作している方式。(多分ですけど:笑)
開店当時に比べて格段に美味しくなってきたのも、この店の努力の賜物なのでしょう。
テーブル席から座席席を臨む
僕が注目したのは、(写真は無いですが)順番待ち席の上にあった貼紙に「細麺の提供は無くなりました」とあった一文。
実は「雲の上カンパニー」のホームページには夏季限定「冷たい金中華」のポップはあるのですが、「細麺での提供になります」との但し書きがあったのです。
ところがここ「吉倉店」では、全メニューから細麺提供を外したという事ですね。
これはね・・よぉ~く分かる!
本店がある仙台は元々細麺文化ですから、そういう指示を出したのでしょう。
でも、会津・喜多方のピロピロ麺文化に育った人間からすれば、ラーメンだろうが冷やし中華だろうが麺は平打ちが当たり前。
まして牛乳屋食堂で修行した店長なら、ソコだけは拘りたいはず。
僕ですか? もちろんピロピロ麺支持ですとも!
←(ただし細麺で美味しい店があることは認めますが。)daddy
で、この独自路線を許す「雲の上カンパニー」の懐の広さがいいです。うん、とても♪
←(足利店では地域性に合わせた独自トッピングを行っている。)daddy
カップ麺でさえ西と東ではスープの造りが違う当世、杓子定規ではないチェーン店を目指す「雲の上カンパニー」を僕は応援します。
3 冷たい金中華!
さて、テーブルの上を眺めてみましょう。
テーブル上
テーブル中央にきちんと整備されたグッズ。
まずは、しっかりと補充され揃えられたワリバシ。
レンゲはドンブリに投入せず、ここに別置き。
ティッシュと白胡椒と楊枝とこまめに補充される水入れ・・そうそう、コップのお水はセルフではなくちゃんとお姉さんが運んできます。
完璧です。言うところなし。
そして、この店の最大の特徴は・・・お待たせしない事。通常5分以内で確実に出てきます。
ただし例外が一つ…。お姉さんが必ず言う。
女店員 冷たい金中華は7分ほどお時間いただきますがよろしいですか?
ね、感動的でしょ?
黙って15分も20分も待たせる店がいっぱいある中でですよ。ね、ね?
値段はまあいまどきの普通ですが、とにかく早くて旨い。素晴らしい!
ということで・・・
お待たせしました、冷たい金中華です。
キター! ヽ(≧▽≦)ノ
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冷たい金中華
(伊藤商店) |
これが美味いんだよ!たまんねぇなぁ!
ちょっと、それ私のよ!アナタの黒ナントカでしょ!?
わぁ~お! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
そうでした・・冷たいラーメンの新メニューに挑戦するんでした。
続いてコチラが黒中華です。
え!? あ!! ええ~!! ( ̄▽ ̄;)!!ガーン
いやいやいや、見た目に黒い。ソコではなくて、ソコハカと立ち上る湯気・・・
これって冷たいラーメンじゃないですよね?
はい、黒中華ですが何か?
ですよね~♪
券売機で隣にあったものだから、ついつい「冷たいラーメン」の新種かと。実は全くの別メニューでございました。
では、気を取り直してもっかいカシャッ!
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黒中華
(伊藤商店) |
たしかに色は黒い。
ま、これはこれで・・。
ん? 待てよ・・・
んま~い♪ ヾ(●⌒∇⌒●)ノ
ということで、こちらも大正解。さすがお店のイチオシ。
←(てか、「金」も「白」も全部イチオシだけどね。)daddy
基本、金も白も、この店のラーメンはスープの色が塩ラーメンのように薄くて食べやすいのですが、これだけ濃い口の醤油を使っている模様。
ちなみにスタンダード・メニューの「金中華」のスープはこんなふう。
金の中華そば
喜多方で言えば坂内食堂の感じですかね。(向こうは塩ラーメンですが。)
そして「白」のシリーズはコチラ。
白の中華そば
ちょっと光の具合がアレで、しかも食べかけですが(笑)
スープは金中華と同じもので、そこにたっぷりと背脂が浮かせてあります。
どうやら今回の黒中華は、今までの白中華の醤油だねを替え、さらに煮干しの風味を強化したもののようです。
もう一度黒中華/麺リフト
ほかに味噌系や海老ワンタンもなかなかですが、ま、僕のイチオシはやはり「冷たい金中華」ですね。
福島の冷たいラーメンでは、紗羅家の豪快女将で有名な会津若松「麻衣系ラーメン紗羅家」の「ひえひえラーメン」も美味しかったのですが、先日、ネットを確認したら「閉店」となっていました。残念。
(あれはまさに、オンリーワンだったんだけどなぁ・・。)
ということで、最後に「冷たい金中華」をもう一枚。
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冷たい金中華
(伊藤商店) |
この「冷たい金中華」、お店では注文する人がたくさん居るのにネットには写真があがっていません。
たぶん、まだ知られていない宝物なのでございましょう。ふっふっふ・・。
ケイコ、ラーメン道で紹介できてよかったよね~♪
てか、そんなことしたら、行列が出来て入れなくなるでしょうが!
しまった~!! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
いや~ ラーメンってホントにいいもんですね~♪
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end of the “その110 「一期一味/伊藤商店」” ///
《追伸》
会津の「紗羅家」の閉店はけっこうショックです。
紗羅家の店主さん、具合でも悪くされたのかなぁ…。
あそこは勤務していた県立博物館の近くにあった一店で、一番、足を運ぶ回数が多かったですから。
で、あの店には、お客さんが勝手にいらなくなった漫画本を持ち込んで、みんなそれを見ながら出来上がりを待っていました。
しかもマンガ本が欲しい人は勝手に持ち帰ってOK。そんな家族的な雰囲気のあるお店でしたのに。
そうそう・・・
僕が転勤で福島に戻る時、大量のマンガ本を寄付してきたんだっけ…。
いったい、あのマンガ本はどうなったことやら(笑)
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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