Our Way of Ra-a-men 106
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またまたやって参りました。
僕が勤務する県立医科大学には、食堂代わりにラーメン幸楽苑が入っていまして、毎日のようにラーメン・ライフを充実させていたのですが、この9月末で営業を終了。
おーまいがー! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
代わって入居したのが市内渡利にあるイタリアンレストラン「リストランテ アボカーレ」でございます。
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アボカーレ
(福島市渡利地内) |
とは言っても、別にパスタやピッツァしか無いわけではなく、『ひかり食堂』という名前でパスタもあれば和定食もあり、ラーメンやそば・うどんもあるというフツーのラインナップ。
ところが、ここのラーメンは今一つ幸楽苑のような大衆的美味しさはなく、最近の昼食はもっぱらうどん系セットメニューということに。
←(出汁が結構イケるのです。)daddy
そんなワケで、休日のお昼は回転ずしが多かった我が家ですけれど、最近どうにもラーメンが恋しくて身悶えするのです(笑)
どっかに美味しいラーメン屋さん、ないかなぁ…。
(ノダ)副課長、「さやま」って行きました?
さやま? どこソレ? 初めて聞いたな。
東邦銀行の裏側にできて評判らしいですよ。前、ユーメイなラーメン屋あった跡地に。
もしかして「げんきだま」があったとこ?
らーめんげんきだま(閉店)
ということで本日、ケイコと連れ立って初めて行って参りました。
ではご紹介いたしましょ~
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 地鶏中華そばさやま!
かくかくしかじか… というワケで評判らしいんだよ、サヤマ。
「げんきだま」んとこ?
うん、「8年間やったんで卒業しまーす」って辞めちゃったおネエチャンの跡地。
けっこう美味しかったのに残念だったね。だけどラーメンかぁ…。
はい、意見ぴったり。Here We Go!
~と、水も漏らさぬ息ぴったりの我が夫婦。さすが“いい夫婦の日(11月22日)”だっただけあります。(昨日だけど)
←(無理やりだな。)daddy
勝手知ったる市内中心地。お得ないつもの軽専用駐車場に直行すると、一台も止まっておらずスムーズにゲートイン…
ちょっと待ったぁ!!
どしたの!?
ホラ、車停めて行ってみたら「本日休業」とかってこの前あったじゃん? ここで待ってて。ちょっと見てくるから。
と、石橋を叩いても渡らない慎重派の僕は、しっかりと事前リサーチに飛び出したのであります。
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地鶏中華そばさやま
(福島市内) |
よかった、やってるみたいだ…。
ということで、30メートル後ろのケイコに両手で大きな丸印を出して、店を覗き込む。
ケイコが後からやって来る…。
時間は11時30分頃なのですが、祝日の金曜日で、こんなふうに街は閑散と。
思わず奥村チヨの「枯葉の舞ーい散ーる停車場わぁ…♪」なんて曲が浮かんでくる風情。
←(チョー古っ!)daddy
なるほど「地鶏中華そば」か…もしかして川俣シャモ系? …おや!?
ケイコ、学生証提示で麺大盛り or 味玉子サービスだってよ!
どこに学生が居るのよ?
表情をちょっと初々しい感じにして…だめかな?
どっからどう見たらそう見えるねん!!(学生証ないし・・)
あ~れ~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
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さやま正面
(福島市内) |
2 本日の一品!
引き戸を開けて入店すると…
(店員)イラッシャイマセー!
と若い店員さんの元気な挨拶が。
(店長)イラシャイマセ…。
一方のイケメン店長はスープの仕込みの確認をしながら小声にて。声は店員の勝ち(笑)
僕らの外にはお客はおらず、座席は選び放題。
(店員)カウンターにしますか、テーブルがいいですか?
と言うので、僕らは一番奥のテーブル席に。
(さあて、どんなメニューがあるのかな?)
と、テーブルに置かれた「おしながき」を吟味。
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おしながき
(さやま) |
いきなり目に飛び込んでくる「当店のおすすめ!」の赤ポップ文字。
地鶏そば750円と地鶏ワンタンそば880円がお勧めのようです。その下には地鶏塩そばと地鶏塩ワンタンそばがあって、外はトッピングとご飯物、DRINK MENU…つまり味噌味はやっていない。
(おや!?)
地鶏そばの解説には『川俣シャモ、菜彩鶏、菜彩丸鶏からとりだした、無化調のスープです。』とある。
(やっぱり川俣シャモだ!)
でもここで、ちょっとだけ不安がよぎる。
と言うのも、敢えて『無化調』を強調するラーメン屋さんは、ともすると『引き算・無化調』の店が多いという現実。
何度も書いていますが「味の素」に化学調味料と名付けたのは(おそらく)一生の不覚。
もともとサトウキビを精製して旨味成分を抽出した自然調味料なのに、実験室のビーカーで合成したかのような誤解を生むもとになっていると思うのです。
数十年前のグルメブーム以来、ラーメンの化学調味料は目の敵にされることが多く、「無化調」を金科玉条のようにうたう店が増えたのですが、ともすると高くなる材料費を節約するために、十分な出汁が採れていないという残念な結果に。
つまり、フツーに作ったラーメンから化学調味料を「引き算しただけ」のような、薄々のスープにガッカリした経験が多いのです。
僕は化学調味料を使おうが使うまいが「美味しければ良い」という考え方なので、「無化調」のアオリが出てくるとつい警戒してしまう悪いクセが。うむむむむ・・。
喜多方ラーメンの雄「まこと食堂」は最初から化学調味料を使っておらず、あの濃厚な旨味のスープを提供していることは前にも書きました。
この店が『引き算・無化調』の店でなければよいのですが…。
続いてチャーシューの解説の部分。
『チャーシューは、豚ロースを醤油タレで低音にてじっくり煮て柔らかくしました。』
(ん! 川俣シャモの鶏チャーシューじゃないんだ。)
てっきり鶏チャ―シューだと思い込んでいましたが、これは意表を突かれました。
(店員)ご注文はいかがいたしましょう?
そーねー、おすすめの地鶏そばかな。
僕は地鶏ワンタンそばの大盛で。醤油味ね!
じゃワタシは塩に変更するか。取材のために(笑)
(店員)承知しました~
ということで、注文完了。
店員が去ろうとすると、ケイコが何やら壁を指さしている…。
(手打ち麺に変更できます:数量限定)
アレじゃなくていいの?
あ、手打ち麺でお願いします!!
(店員)二つともですか?
じゃ、二つとも!
これにて注文は、本当に完了でございます。
3 地鶏ワンタンそば!
ふと、カウンターの方に目を遣りますと、『熱狂ラーメンに掲載されました』のポップが。
いろいろ取材が来てるみたいね。
とケイコが後ろの壁を指さす。
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壁の色紙
(さやま) |
壁には福島テレビやKFBの「ふくしまらーめん道」のレポーターの色紙が。
(KFBは今年5月に来たばかりか・・)
外にも『ラーメンWalkarに当店が掲載されました』のポップなどが。
ケイコ、天井にあんなのが!
雲
この上、ビルの別な店が入ってるから、そーゆー時、神棚の上とかにアレを貼るのよ。
なるほど…。
もちろんこの店に神棚は無いので、あそこに掲額してある『龍の絵』がこの店の守り神様ということらしい。
そしてテーブルの上はこんなふう…。
調味料セットなど
白胡椒と黒胡椒が両方あります。箸はワリバシ。「無化調」を強調する店は塗り箸しか置いていないことがあって閉口するのですが、ここは合格。
(店員)お待たせしました~
ということで、まずやって来たのがケイコの地鶏塩そば。
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地鶏塩そば
(さやま) |
(チャーシューがでけぇ!)
スープからほんのりといい香りが。
それにしてもチャーシューの大きさが凄い。しかも二枚。
さらにその外に鶏の身をほぐした細い肉が添えてある…きっと川俣シャモでしょう。
地鶏そば
ちょっとスープを掬ってみる…
を~ やさしい味だぁ!
塩気控えめ。出汁は…ちょっと薄い。鶏なのでまあ仕方ないか。
と、ここでケイコに麺を掬ってもらう。
手打ち麺!
手打ち麺というので、もう少し太麺をイメージしていましたが、ここのは細麺の手打ち麺でした。これはこれでこのスープに合うかも。
(店員)地鶏ワンタンそば、お待ちどうさま!
(来ましたな♪)
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地鶏ワンタンそば
(さやま) |
ををををを~!
じつに品格を感じさせるたたずまい。ワンタンが美味しそうだ。
こちらのチャーシューもデカいのが二枚。ほぐし鶏は付かず。大きな三つ葉のトッピングがとてもいい感じに。
ケイコ、何をするっ!!?
ネギ投棄!?
いかん、すっかり忘れていた!
ネギ嫌いのケイコがすかさず自分のネギをこちらのドンブリに投棄。
たちまちネギラーメンの様相に。
お~まいが~! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
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地鶏ワンタンそば
(ネギ増しの図:笑)
(さやま) |
さて、食べてみますか…。
(うん? …うんっ! うんうんっ!!!)
まず、細めの手打ち麺がとにかくイイ感じ。
唇をプルプル震わせる感じがたまりません。
そしてこの大きなチャーシュー、これで分厚ければ食べにくくてしょうがないところ、適度な厚さにスライスされていて、味も絶妙。
(く~ このため生きてる~!!)
見た目の完成度も高いですが、味とバランスもナカナカのもの。
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地鶏ワンタンそば
(さやま) |
麺と具を食べ終えて、残ったスープを一気飲み… とは、残念ながらなりませんでした。
味がたんぱく過ぎて、途中で飽きてしまうのです。
(やはり『引き算・無化調』であったか…)
ここに前にあった「げんきだま」も無化調スープの店でしたけれど、ズシリとした濃厚な出汁の取り方をしていました。
その代わり材料費が高くつくので、スープの量がいささか少な目。なので、大盛りを注文すると非常にバランスが崩れる。
(無化調の店は、このどっちかが多いんだよな…まこと食堂のようにはいかないのか。)
ともあれ、全体としては合格点。
いやむしろ、今時の脂ギトギト、超濃厚、野菜爆盛りの野獣系ラーメンが幅を利かしている昨今、もっともっと頑張ってもらいたいお店の一つになりました。
どうだった、ケイコ?
…出汁、ケチってるね。
いやいや、そーゆーワケでは!! ヾ( ̄0 ̄; )ノ
外に出ると、店が入っているビルの脇には大きなムラサキシキブが。
ムラサキシキブ
我が家にも何本かあるのですが、こんなに大きくなるとは知りませんでした。眼福、眼福。
いや~ ラーメンってホントにいいもんですね~♪
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end of the “その106 「地鶏中華そば/さやま」” ///
《追伸》
家に帰ってから調べてみると、この「地鶏中華そば さやま」は市内小倉寺にある「中華そば屋佐藤」の姉妹店であることが判明。※その91「中華そば屋佐藤」⇒
(そっか、白河系か!)
ワンタンの美味しさ、細手打ち麺、まさに白河ラーメンの真骨頂。
でも、白河系の弱点であるスープの腰の弱さも引き継いでしまいました(泣)
白河ラーメンでも「火風鼎」のように独自にスープの弱さを克服して、重厚な味を提供している店もあるのですから、今後に期待いたしましょう。
ワンタンメン:火風鼎
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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