こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
知らぬ存ぜぬは許しません
これは1987年公開、原一男監督が帰還兵奥崎謙三の行動を追ったドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
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ゆきゆきて、神軍
(C)1987 疾走プロダクション
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今回は2本で構成します。うん、これくらいの長さの方が読みやすいね。前回は特に頑張り過ぎた感が。(笑)
さて、その内容は?

◆「ゆきゆきて、神軍」(1987年 原一男監督 2時間2分)
いつでも過激! どこでも攻撃!
カリスマ彰 YouTubeの「映画とテレビ番組」というチャンネルには、無料視聴できる面白い映画がかなりアップされている。このことを最近知った。その中から必見映画20 本を推薦するチャンネル(「守鋤刈雄のお暇なら映画でも」)を偶然見つけたのだ。
守鋤刈雄は「すぐわ・かるお」と読んで映画独自解説家だ。なんとその中に視聴を熱望していた映画「ゆきゆきて、神軍」(1987年 原一男監督 2時間2分)もアップされていたので、早速視聴した。
聞きしにまさる異常なドキュメンタリー映画だった。
なんと言っても主人公の奥崎謙三(1920.2.1~2005.6.16)がヤラセなしの凄まじい行動(演技ではない!?)を連発しているのだ。あらすじは以下の通り(映画.COMによる)。
◆『ゆきゆきて、神軍』の概要とあらすじ(映画.comによる)
ドキュメンタリー映画監督の原一男が、過激な手段で戦争責任を追及し続けるアナーキスト・奥崎謙三の活動を追った傑作ドキュメンタリー。

神戸市で妻シズミとバッテリー商を営む奥崎謙三は、自らを「神軍平等兵」と名乗り、「神軍」の旗たなびく車(TOYOTAマークⅡ)に乗って日本列島を疾駆する。ある日、自身がかつて所属していた独立工兵第36連隊で、終戦後23日も経ってから敵前逃亡の罪で2人の兵士が処刑されていたことを知った奥崎は、その遺族らとともに真相究明に乗り出す。時には暴力も辞さない奥崎の執拗な追及により、元兵士たちの口から事件の驚くべき真実と戦争の実態が明かされていく。
1987年の初公開時は単館上映ながら大ヒットを記録。第37回ベルリン国際映画祭でカリガリ映画賞を受賞するなど、国内外で高く評価された。戦後75年、奥崎謙三生誕100周年となる2020年の8月、全国のミニシアターでリバイバル公開された。 |
主人公の奥崎謙三は、正義感が強いことは確かなのだが短気で喧嘩っ早い。さらに太平洋戦争に従軍して千数百人いた部隊で生き残ったのは30数名という地獄を経験して狂ってしまったようだ。天皇の戦争責任追及が生涯のテーマだ。
奥崎は傷害致死罪(悪徳不動産業者刺殺事件)で懲役10年、暴行罪(新年一般参賀時に昭和天皇をパチンコで狙撃した事件)で懲役1年6カ月、猥褻図画頒布(皇室ポルノビラを銀座などで散布)で懲役1年2カ月、殺人未遂(元上官の長男を改造銃で狙撃)で懲役12年をすべて満期服役している。

この他にも不起訴になったが田中角栄殺人予備罪などもある。また昭和天皇崩御、浩宮ご成婚時の恩赦は拒絶している。右手の小指がないが、これは南方戦線での敵の銃撃によるもの。奥崎謙三については詳しくはWikipediaを参照のこと。
奥崎は中学を卒業後に就職した工場の寮母だったシズミ(右背景ポスターの最上部の女性)と結婚したが、この妻シズミには助演女優賞を贈りたい。奥崎が獄中にいる時に68歳で死去している。葬儀参列を願い出た奥崎の申請は却下されている。
◆「ファニーゲーム」(1997年 ミヒャエル・ハネケ監督 1時間48分)
世界で最も不快な映画
カリスマ彰 YouTubeの「映画とテレビ番組」で無料視聴したもう1本は「ファニーゲーム」(1997年 ミヒャエル・ハネケ監督 1時間48分)だ。これも喉から目が出てくるぐらい見たかった映画だった。
これはドイツ生まれのオーストリア人であるミヒャエル・ハネケ(1942.3.23~)の映画の中でも「ピアニスト」「白いリボン」と並んで有名な1本で「史上最も不快な映画」「これ以上胸糞の悪い映画はない」と映画評論家や映画ファンから「評価」されている映画だ。
正直、怖いもの見たさで見ると不快で胸糞の悪い思いをすること必至だ。
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ファニーゲーム
(C)1997 Wega Film / ORF
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もちろんこの映画を監督したハネケは変質者でも精神異常者でもなく20世紀後半以降で映画知能指数が最高と言われている映画監督である。
あらすじは以下の通り(映画.COMによる)。
◆『ファニーゲーム』の概要とあらすじ(映画.comによる)
穏やかなある夏の午後。バカンスを過ごしに湖のほとりの別荘へ向かうショーバー一家。
主のゲオルグ、妻のアナ、そして息子のショルシと愛犬のロルフィー。別荘に着き、台所で夕食の支度をするアナの元に、見知らぬ青年が訪れる。ペーターと名乗るその青年は、卵を分けてくれないかと申し出る。台所に入ったペータ-は、何気なく卵を割ったり、アナの携帯電話を水の中に落としたり、さり気なくアナを苛つかせる。

そこへもうひとりの青年パウルが現れ、さらにアナを挑発。ゲオルグが仲裁に入るがパウルは逆にゴルフクラブでゲオルグの膝を打ち砕き、一家に言う。「明日の朝9時までにあなたたちを殺せるか否かゲームをしよう」。 |
最後まで見ると「なぜ?」という疑問がかなり湧いてくる。
この映画についてはさまざまな解釈がなされている。興味のある方はグーグル検索してハネケの映画知能指数に挑戦して欲しい。
しかし本当に胸糞の悪い不快な映画である。単なる快楽犯罪でもないし、だとすると......。ハネケはやはり奇才である。
以上2本の無料視聴可能映画だが、無料の期間が限られているケースもあるので、見たい方はお早めに。
(追伸)
岸波 うわぁ、何ともアレな二本だ。僕なら絶対観る気がしない映画だな。
残り少ない人生、せめて最後は楽しくて笑える、そして感動できるものだけ観ていきたい。
おいおい、まさか晩年になって「闇墜ち」しようとしてるんじゃないだろうな?(笑)