こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
人生には降りられない舞台があるーー
これは2006年公開、李相日監督による『フラガール』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
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フラガール
(C)2006 BLACK DIAMONDS
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好評につき、今回も最近見た日本映画についての短評3本で構成します(笑)。

◆李相日の実力を思い知る映画「フラガール」
炭鉱の危機に立ち上がれ!
愛と勇気のエンターテイメントショー。
カリスマ彰 仕事をしながら、TV(BSNHK)で何となくて見ていたのだが、あまりに面白くて画面に釘付けになってしまった。
映画「フラガール」(2006年 李相日監督 2時間)である。常磐ハワイアンセンターの初代フラガールたちの誕生秘話である。
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フラガール
(C)2006 BLACK DIAMONDS
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あらすじと概要は以下の通り(映画.COMによる)
◆『フラガール』の概要とあらすじ(映画.comによる)
福島県の常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)誕生にまつわる実話をもとに、町の復興のためフラダンスに挑む女性たちの姿をユーモアを交えながら描いたドラマ。
昭和40年、福島県いわき市。炭鉱の閉鎖により危機的な状況に追い込まれた町で、豊富な温泉を利用したレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」の計画が持ちあがった。その目玉としてフラダンスショーが行われることになり、地元の女性たちの中からダンサーが募集される。東京から講師として招かれた元プロダンサーの平山まどかは、ダンス未経験の女性たちに嫌々ながらも指導を始めるが……。
フラガール
松雪泰子がダンス講師役で主演を務め、蒼井優、豊川悦司、山崎静代(南海キャンディーズ)、岸部一徳、富司純子、高橋克実、寺島進、志賀勝らが共演。監督は「69 sixty nine」(2004)、「悪人」(2010)、「国宝」(2025)の李相日。音楽およびメインテーマを世界的ウクレレ奏者のジェイク・シマブクロが担当。第30回日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀助演女優賞(蒼井優)を受賞。
2006年製作/120分/日本 配給:シネカノン |
監督の李相日(1974年6月4日生まれ51歳)は、新潟市生まれの在日韓国人3世で「イ・サンイル」、「リ・サンイル」、「りそうじつ」と3通りの読みがあるが、イ・サンイルが一般的なようだ。
私は見ていないが、昨年の大ヒット映画「国宝」の監督である。
映画『国宝』
この映画が、私にとっては初めて見るイ・サンイル作品だが、実に巧い監督だと思う。
笑わせるかと思えば、泣かせ、そして人間や人生や世界について、若干ステレオタイプで深刻さはないけれども考えさせる。

蒼井優はいつものように熱演しているが、松雪泰子ってなかなかの女優なんだと感心した。演出が巧いのだろう。
そいう言えば彼女の出演した映画って見たことがなかったな。
◆泣けて笑える大林宣彦映画「さびしんぼう」
あなたの胸で見つけた…陽だまりの恋。
カリスマ彰 日本映画専門チャンネルで映画「さびしんぼう」(1985年 大林宣彦監督 1時間52分)を録画して見た。
広島県尾道市出身の大林監督の尾道三部作(「転校生」「時をかける少女」)の第3作にあたる。
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さびしんぼう
(C)1985 TOHO CO., LTD.
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どうも最近、昔の日本映画に惹かれるようになって、この日本映画専門チャンネルをよく見るようになった。私もいよいよ歳かな(涙)。かつては鼻もひっかけなかったような映画を懐かしく見るようになっているのだ。
出演者は、尾美としのり(主人公)、富田靖子、小林稔侍(主人公の父で僧侶)、藤田弓子(同母)、大山大介(主人公の学友)、砂川真吾(主人公の学友)、佐藤允(校長)、岸部一徳(教師)、秋川リサ(教師)、根岸季衣(学友の母)、峰岸徹(学友の父)、樹木希林(母の友人)、小林聡美(その娘)など。

尾美としのり(井上ヒロキ役)と富田靖子(橘百合子役を含め一人4役)
ドタバタコメディふうのギャグが多いのだが、これがなぜか笑えるのだ。
そして、主人公は母の懇願でショパンの練習曲「別れの曲」を家のピアノで練習している。
ピアノシーン
これがテーマ音楽のように全編に流れてセンチメンタルなムードを掻き立てて自然に泣けてくる。
大林宣彦監督の自伝的な映画のようだが、その故郷である尾道の絶景が実に効果的に使われている。一度行ってみたいが、坂がきつそうだ(笑)。
◆映画「羅生門」の影響はこんなにあった!
わしは情にからんだ女の意地が嫌いや!
カリスマ彰 NHKBSで映画「羅生門」(1950年 黒澤明監督 1時間28分)を見た。デジタル完全版て音声・映像が修復されている。
何度かこの名作を見ているが、 TV鑑賞ではあるが かなり映像・音声の改善がなされているのが分かる。これは実際に見てもらうしかない。
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映画「羅生門」の三船敏郎と京マチ子
(C)1985 TOHO CO., LTD.
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今回この映画「羅生門」のwikipediaを熟読したら、この1950年公開の映画が、ベルイマン「処女の泉」、アラン・レネ「去年マリエンバードで」、キューブリック「現金に体を張れ」、タランティーノ「レザボア・ドッグス」、ブライアン・シンガー「ユージュアル・サスペクツ」などに、非線形(過去と現在が交錯するストーリー構成)・多視点描写「ラショーモン・アプローチ」として影響を与えたと記されている。

なるほど、言われてみると確かにそうだ。「羅生門」の映画史における影響がこれほど大きかったとは!
これはもちろん黒澤明の功績も称えられるべきだが、原作者の芥川龍之介に最大の敬意を払うべきだろう。
芥川龍之介
なお主要登場人物で、私が役者の名前が分からなかったのは巫女の本間文子と下人役の上田吉二郎の2人だけだった。
上田吉二郎は知っていたが、この下人は常田富士男?蟹江敬三?などとTV録画を見ながら思ったのだがこの映画1950年公開だからそんなわけはなかった(笑)。
/// end of the “cinemaアラカルト543「李相日の実力を思い知る映画「フラガール」+2」”///

(追伸)
岸波
『フラガール』主演の蒼井優だが、ずっと好きな女優だった。「ウイスキーがお好きでしょ」のCMもいいよね。
ところが、今放映中のTVドラマ『Tシャツが乾くまで』の役柄は酷いな。
最初は、ダメな夫に失踪された可哀そうな妻だと思って観ていたが、実は本人自身が一人の夫では我慢できないサイコパスだった。
それが明かされた回で一気に興味が失せ、続きを見るのをやめた。
あの脚本は「どんでん返し」に拘りすぎた最低の「本」だな。共感できる人物が一人も出てこない。
蒼井優のイメージをダウンさせた「伝説の黒歴史」にならなければいいと思うが。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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