こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
強制収容所と言う
"鏡"が映す人間の本質。
これは2023年公開、アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞したジョナサン・グレイザー監督『関心領域』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
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関心領域
(C)Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC
and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.
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キャッチコピーのとおり、テーマはナチスの強制収容所。しかし、この映画に限っては、直接の残虐場面は描かれないと言う。
さて、「関心領域」とは?

◆『関心領域』(2023年 ジョナサン・グレイザー監督 1時間45分)
アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた
カリスマ彰 TV(「ザ・シネマ」)でアカデミー賞受賞作特集をやっていて、その中から映画「関心領域」(2023年 ジョナサン・グレイザー監督 1時間45分)を録画して見た。
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関心領域
(C)Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC
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あらすじと概略は以下の通り(映画.comによる)。
◆『関心領域』(2023年)のあらすじと概略(映画.comによる)
映画「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のジョナサン・グレイザー監督がイギリスの作家マーティン・エイミスの小説を原案に手がけた作品で、2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でグランプリ(パルムドールに次ぐ賞)、第96回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞(作品賞にもノミネートされたが落選)。ホロコーストや強制労働によりユダヤ人を中心に多くの人びとを死に至らしめたアウシュヴィッツ強制収容所の隣で平和な生活を送る一家の日々の営みを描く。

タイトルの「The Zone of Interest(関心領域)」は、第2次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュヴィッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉で、映画の中では強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしを描いていく。
出演は「白いリボン」「ヒトラー暗殺、13分の誤算」のクリスティアン・フリーデル、主演作「落下の解剖学」が本作と同じ年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したザンドラ・ヒュラー。 |
冒頭TVが壊れたかと思うほどに重低音と真っ黒な画面が3分ほど続く。その後重低音は鳥のさえずりに暗闇は初夏の家族の戸外での団欒に変わる。
所長一家の平凡な日常が描かれるが、ただし一度見ただけでは意味がよく分からないシーンが多く、何度も見直した。
収容所の所長
所長一家が近くの川で遊んでいると骨が流れて来て、収容所で焼かれたユダヤ人の骨であることが分かって大騒ぎになったり、所長宅のポーランド人家政婦マチルダが収容所のユダヤ人のために作業所にパンやリンゴを埋めるシーンが赤外線撮影(ネガのように映る)された映像が流されたり、またこのマチルダと所長の息子のキスシーンがあったり、訪ねて来た所長夫人の母親が収容所の臭いと騒音に耐えられずに置手紙を残して出て行ったり、所長の不倫(恐らく収容されているユダヤ人女性)を匂わすシーンがあったりする。
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関心領域
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言葉での説明が極力少ない映画で、難解ではないが、観客に考えさせるこういう手法は賛否が分かれるかも。映画館でみる映画ではないようだ。
「退屈」というレビューが多いが、私はそうは感じなかった。とにかく映像が美しい。恐ろしく残虐な題材なのに、描き方が実に独特で他に類例がない。

残虐な処刑シーンなど収容されたユダヤ人の受難・苦悶をあからさまに描くシーンは皆無。それなのに加害者のドイツ人の狂気を見事に描ききっている。
未読だが原作が素晴らしいのと10年かけて準備したグレイザー監督の頭脳的な勝利と言えるかもしれない。いわゆる「感動」とは無縁だが、その独特な表現には脱帽だ。

ところでナチスによるユダヤ人迫害・虐殺を扱った映画は多いが、大体が高評価になるし、アカデミー賞も数多く受賞している。
映画産業がユダヤ資本に支配されているためなのだろうか。
/// end of the “cinemaアラカルト527「いわゆる「感動」とは無縁だが
映画「関心領域」の独特な表現に脱帽」”///

(追伸)
岸波
この映画には収容所内の暴力的なシーンは一切映らないが、壁の向こうの銃声や悲鳴、焼却炉の燃え盛る様などが「音」のみで惨劇がそこにあることを表現している。
それにも関わらず、周囲で暮らすナチスの家族たちは無関心を装い、自分たちの幸福だけを求めて暮らしている・・ある意味、恐ろしい情景だ。
また、収容所長であるルドルフ・ヘスの家は忠実に再現されており、リアリティを追及するために「隠しカメラ」のような定点から撮影されている。
たしかに、斬新な手法で作られた映画だと言えるね。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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関心領域
(C)Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC
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