こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
大富豪からどん底への物語。
本人が覚えていればの話だが。
2018年制作のアメリカ映画『オーバーボード』(日本で劇場未公開)をAmaプラで視聴いたしました。
これは、ゴールディ・ホーンの代表作の一つ『潮風のいたずら』(1987年)の男女主人公の性別を入れ替えてリメイクされた作品です。
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オーバーボード
(C)1987 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
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Amaプラでの視聴者評価は4.4/5の高評価。ジャンルはロマンチック・コメディ。そして何よりも『潮風のいたずら』主演のゴールディ・ホーン愛に溢れた映画。
さて、その内容は?

仕返しがいつの間にか愛に変わる、
爆笑と感動のロマンティック・コメディ。
映画の冒頭、3人の娘を抱えるシングルマザーのケイト(アンナ・ファリス)は看護師試験の合格を目指しながら清掃員のバイトをして慎ましく暮らしている。
ある日、仕事で豪華クルーザーの清掃を指示されたケイトが現場に乗り込むと、傲慢な所有者のレオナルド(エウヘニオ・デルベス)が食事を運んで来いと指示。
自分は召使ではないと拒否すると「ならば解雇だ」と宣告し、料金の支払いも拒否する。
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オーバーボード
(C)1987 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
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必死に食い下がるケイトは激怒したレオナルドに突き飛ばされ海へ落下。高価な清掃器具も一緒に落ちて、ケイトは会社から賠償を請求される。
一方、家賃を延納していた大家から部屋の退去を命じられ、ケイトは進退窮まる。
進退窮まるケイト
そんな折も折、あの傲慢な放蕩息子レオナルドが誤って海に落ち、行方不明になっているとのニュースを目にする。
以下、作品の概要とあらすじは以下の通り。
◆『オーバーボード』の概要とあらすじ(映画.comによる)
1987年の映画「潮風のいたずら」をリメイクし、記憶を失った大富豪とシングルマザーの奇妙な恋の行方を描いたロマンティックコメディ。

3人の子どもをひとりで育てながら必死に働くケイトは、大富豪の御曹司レオナルドが所有する船の清掃を担当する。しかし傲慢なレオナルドは不当な理由でケイトを解雇し、給料の支払いも拒否。その後、レオナルドは船から転落し、記憶喪失になってしまう。ケイトは未払いの給料を取り戻すべく、レオナルドに自分たちは夫婦だと嘘を吹き込んで彼を働かせることにするが……。

主演は「最終絶叫計画」シリーズのアンナ・ファリスと「くるみ割り人形と秘密の王国」のエウヘニオ・デルベス。
2018年製作/112分/アメリカ
原題または英題:Overboard |
まず、主演のアンナ・ファリスが元映画『潮風のいたずら』のゴールディ・ホーンに実によく似ている。口を大きく開けて驚いた表情などもそっくり。
『潮風のいたずら』(1987年)
ゴールディ・ホーンは今年で80歳。「奇跡の80歳」と呼ばれ、若い頃に観た『プライベート・ベンジャミン』(1980年)の可愛らしさを未だに彷彿させます。
『プライベート・ベンジャミン』
そう言えば、少し前にカリスマ彰がレビューしたロバート・ゼメキス監督の『永遠に美しく…』(1992年)にも出演していました。
『永遠に美しく…』(1992年)
でも、一番心に残ったのは、ゴールディ・ホーン似のケイト(アンナ・ファリス)ではなく、彼女と娘たちに騙されて偽りの結婚生活を送るようになるレオナルド(エウヘニオ・デルベス)の演技。
初登場の時には、それこそ鼻持ちならない世界第三番目の富豪の放蕩息子だったのですが、記憶を失ってからはケイトの言う通り建設現場で働いては要領の悪さに叱られたり。ほんといいヤツ(笑)
親方に叱られるレオナルド
そして家では、看護師の勉強に没頭するケイトの代わりに炊事・洗濯・掃除に勤しむ勤勉男に。(何か変だなとは思いながら:笑)
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オーバーボード
(C)1987 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
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元々、料理などやった経験がない訳ですが、それでも料理本で一生懸命勉強しながら娘たちに喝采を浴びるまでの腕に。
しかも、そこまで尽くしても、「夫婦関係」は試験勉強のため休止ということで、庭にある納屋で一人、寝起きさせられる。いやいやいや、ほんと気の毒。
口裏を合わせる娘たち
この「いい人」になっていくレオナルドに対し、ケイトや娘たちが次第に心を開き、「かけがえのない人」になっていく辺りがハートウォーミングです。
また、レオナルドの実家では、妹のマグダリーナ(セシリア・スアレス)が兄に代わって資産を全額相続するために、海に転落して行方不明になった兄は「サメに襲われた」ことにして死亡を確定させることを画策。
この時対応した海上保安官のネームプレートに「Brody」という名前が。これは「ジョーズ」に出てきた保安官の名前と一緒!(笑)
うわっとぉ~!(転落)
マグダリーナは、兄によく似た記憶喪失の人物が病院に収容されたと本人確認を要求された際も「似ているが知らない人だ」とシラを切る。
あららら、この妹ったら見かけによらず悪党・・。
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オーバーボード
(C)1987 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
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でもまあ、いつまでも隠し通すわけにもいかず、ケイトが本当のことを打ち明けるまでのドキドキ感・・レオナルドが元サヤに収まった後も忘れられず小舟でクルーザーを追いかけてしまうキュンキュン感・・これぞ王道のラブコメだと感じました。
結局、父親に勘当されてすべての相続権を放棄し、ケイトの小舟に向かって海に飛び込むハッピーエンドも「想定内」ではあるけれど「これでいいのだ!」。
これがフランス映画なら「悲恋」で終わるのでしょうが、やはり「誰一人傷つかない」アメリカン・ストーリーは安心して観ていられます。
ちょっと「水戸黄門」的な予定調和。こういう映画を「いいな」と感じるようになったのは、やはり歳のせいでしょうか?(笑)
/// end of the “cinemaアラカルト526「オーバーボード」”///

(追伸)
岸波
いったん愛が破局するも、あきらめきれずに追いかけるシーンは、わが青春の忘れ得ぬ一作、ダスティン・ホフマンの『卒業』のラストシーンを思い出しました。
ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)が愛するエレーン(キャサリン・ロス)の結婚式会場に乱入し、遂には花嫁を奪い去って、ウエディング・ドレスのまま二人でバスに乗り込んで逃走するシーンは、まさに衝撃。
今回の『オーバーボード』では、たとえ「勘当」されても構わないとケイトに向かって飛び込むレオナルドの姿が重なります。
でも、その「後日談」もあり、すべての財産相続権は廃止されたものの、豪華クルーザーは既にレオナルドの名義になっていたというオチ。これを売り払えば・・(笑)
愛あり感動あり、少しエロあり、生活の保障もありと、至れり尽くせりの映画でした(大笑)
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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オーバーボード
(C)1987 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
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