こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
「7つの大罪」は7人の死で完成する
これは1995年公開、デヴィッド・フィンチャー監督『セブン』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
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セブン
(C)1995 New Line Productions, Inc. All rights reserved.
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前回レビューの『ゲーム』に続いて同監督最大のヒット作が登場。
うむぅ・・思い出しても身の毛がよだつ。

◆『セブン』(1995年 デヴィッド・フィンチャー監督 2時間7分)
全米No1。息をのむスリル&アクション!緊張度120%
カリスマ彰 TV放映を録画しておいた映画「セブン」(1995年 デヴィッド・フィンチャー監督 2時間7分)を見た。
最近フィンチャー監督の「ゲーム」を再鑑賞して感心したので、この「セブン」も再鑑賞したのだが、いつものようにほとんど忘れていた(笑)。
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あらすじと概略は以下の通り
◆『セブン』(1995年)のあらすじと概略
「エイリアン3」で映画監督デビューを果たしたものの大失敗したデヴィッド・フィンチャーの長編映画2作目。独特のビジュアルセンスとダークな物語で大ヒットを記録し、鬼才デヴィッド・フィンチャーの名を一躍世界に広めたサスペンススリラー。
雨が降りしきる大都会。退職間際のベテラン刑事サマセットは、血気盛んな新人刑事ミルズとともに、犯罪史上類を見ない連続猟奇殺人事件を担当することになる。はじまりは月曜日。最初の事件現場では、極度の肥満の男が絶命するまで無理矢理食べさせられ続けて殺され、「GLUTTONY=大食」と書かれたメモが残されていた。

翌火曜日。次は大物弁護士の死体が、血で書かれた「GREED=強欲」という文字と一緒に発見される。サマセットは、犯人がキリスト教の7つの大罪(憤怒・嫉妬・高慢・肉欲・怠惰・強欲・大食)に該当する者を狙っていると確信する。次の犯行を阻むため、捜査を続ける2人だったが……。
ミルズ役にブラッド・ピット、サマセット役にはモーガン・フリーマン。2025年には、1995年の全米公開から30周年を記念して、フィンチャー監督が自ら監修した4K修復版がIMAXで公開。 |
主役の2人の説明は不要だが、この2人を取り巻く脇役としてなかなかの「大物」が登場している。
刑事役ブラッド・ピットの妻役がグウィネス・パルトローなのだが、恥ずかしながら今回やっと気が付いた。
グウィネス・パルトロー
彼女の初期の出演作品で、大した役ではないがこれで注目を集めた。言わば出世作か。
ブラッド・ピットとはこの映画後に婚約したが破局している。私は美人だと思ったことはないが、よく世紀の美女○○人とか○○の美女20人とかに選ばれれている。
彼女のwikipediaを読むと、婚約破棄、離婚、絶交、絶縁の嵐!!!とんでもない人生を歩んでいるものだと感心する。イタい女なのだ。
そして黒人地方検事役もどっか見たことがあると思ったが、なんと「黒いジャガー」(1971年)で私立探偵シャフトを演じて大ブームを巻き起こしたリチャード・ラウンドトゥリーじゃないですか。
リチャード・ラウンドトゥリー
この映画はブラック・ムービーとかブラックスプロイテーションのハシリと言われている。
映画史に燦然と名を残したわけだが、1980年代以降は鳴かず飛ばずだったラウンドトゥリーは2023年に81歳で死去していた。
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セブン
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そしてもう一人ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンの2人の刑事の上司であるいかつい顔の警部がどうしても思い出せなかったのだが、ひょんなことから思い出した。なんとリー・アーメイではないか。
リー・アーメイ
「フルメタル・ジャケット」(1987年 スタンリー・キューブリック監督 1時間56分)前半部分で鬼訓練教官役を演じたあの役者である。
海兵隊にいた経験を生かして演技指導のアドバイザーとして「フルメタル・ジャケット」の撮影に参加していたが、「君、やってみないか?」とキューブリックに言われてあの映画史に残る超名演になったのだ。
実は「地獄の黙示録」(1979年 フランシス・フォード・コッポラ監督 3時間2分)にもヘリコプターパイロットとして出演していたという。暇があったら探してみよう。すぐに分かるはずだ。
たしかにちょっとキャラが濃過ぎて、この映画でも2人の主役を食い気味である。なおリー・アーメイは2018年に74歳で死去している。
そして4人目は、この連続猟奇殺人事件の犯人役のケヴィン・スペーシーだ。
ケヴィン・スペイシー
スペーシーは「ユージュアル・サスぺクツ」(1995年 ブライアン・シンガー監督 1時間46分)でアカデミー賞助演男優賞、「アメリカン・ビューティ」(1999年 サム・メンデス監督 2時間2分)でアカデミー賞主演男優賞を受賞している「大物」だが、2017年勃発の#MeToo運動で複数男性から訴えられハリウッドを追放され、7年半スクリーンからは遠ざかっている。
弁護料と賠償金で自己破産しているという。映画でもロクなもんじゃない役が多かったのだが、実人生もそんな感じだった。
映画自体はまあそこそこのレベルだが、その脇役の4人が辿った人生を考えると実に感慨深かったのだ。
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ここからはネタバレなので未鑑賞の方は読まない方がいい。
実は、ラストシーンの箱の中には生首が入っていなくて、ブラッド・ピット扮するミルズ刑事を怒らせ犯人を射殺させるためのトリックだった。
モーガン・フリーマン扮するサマセット刑事とグゥイネス・パルトロー扮するミルズ刑事の妻の共謀説を考えたのがどうだろうか。
当然ミルズの妻のおなかの中の赤ちゃんの父親は.........。
/// end of the “cinemaアラカルト461「映画「セブン」は脇役4人に注目せよ!」”///

(追伸)
岸波
うんうん、しばらくトラウマになるほど怖い映画だった。このセンスを真似た犯罪ストーリーが日本で流行したっけ。
最後のどんでん返しにはアッと驚かされたよ。
しかし、今回のテーマは、映画よりも出演したキャストの話だったな。
いずれもひと癖もふた癖もある巧みの名優たち・・人生って分からないもんだね。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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