こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
剛腕スパイと天才少女の最強コンビが誕生!
Amaon Primeで2020年に劇場公開されたピーター・シーガル監督の『マイ・スパイ』を鑑賞しました。
いやあ、コレは拾いもの!面白いのなんの。
でも何故、劇場で観なかったのかと言えば・・
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マイ・スパイ
(C)2019 STX FINANCING, LLC ALL RIGHTS RESERVED
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そうでしたね、2020年と言えばまだコロナ禍の真っ最中。劇場に足を運ぶことさえ、何かこう・・社会の同調圧力を感じた頃。
そのせいもあり、アメリカ本国では劇場上映を断念し、Amazon Primeでの配信のみとなりました。
さて、その内容は?

腕力だけは一流のスパイ――JJ
9歳の天才少女ソフィー
最強凸凹コンビがテロリストから世界を救う
超ド級のスパイアクション!
映画の冒頭、主人公のCIAスパイJ.J.(デイヴ・バウティスタ)が、廃工場でテロリストたちに包囲されている。
観念するかと思いきや、「自分が得意なのはコレだけなんだ」と圧倒的なアクションで数十人の敵を殲滅してしまう。
遠隔で状況画像を見ていたCIA本部では、歓声が上がる一方、上司のキム(ケン・チョン)が頭を抱える。全員殺してしまっては、盗まれた「小型核爆弾の設計図」の行方が分からなくなるからだ。
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マイ・スパイ
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本部に戻ったJ.J.は解雇されそうになるが「最後のチャンス」を与えられる。
設計図を最初に盗み出したものの、それを独り占めしようとした兄弟に殺害されたテロリストの家族を監視する任務だ。
J.J.はIT担当の新任技術員ボビー(クリステン・シャール)と組まされ、家族の監視に当たるが、もともと肉体派なために馴染まぬ仕事に出るのは愚痴ばかり。
相棒の新任技術員ボビー
そのヤル気の無さが災いし、仕掛けた監視カメラが9歳の少女ソフィー(クロエ・コールマン)に発見され、逆探知で隠れ家まで押しかけられる。
実はこの少女、スパイに憧れており、J.J.たちとの会話を動画撮影して、これを公表されたくなかったら、自分にスパイの技術を伝授してくれと脅されるハメに(笑)
ソフィーに脅されるJ.J.
その成り行きで、ソフィーの母親ケイト(パリサ・フィッツ=ヘンリー)とも知り合う仲になってしまい、何故か気が合ってラブラブ模様。ソフィーの学校の公開授業にも保護者代わりに出席するという成り行きに(大笑)
さて、どんどん抜き差しならぬ関係に陥っていくJ.J.と母娘、それにヤキモチを焼く相棒のボビー・・しかし、彼らにはテロリストの魔の手が迫っていた。
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マイ・スパイ
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そんな進行ですが、まずは主役のデイヴ・バウティスタ(J.J.役)・・よく見る顔だなぁと調べてみましたら、『007 スペクター』でミスター・ヒンクスを、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズでドラックスを、『ブレードランナー2049』でサッパー・モートンをと、「悪役」でよく見かける顔でした。
サッパー・モートン役
その前歴を見ると、「バティスタ」のリングネームを持つプロレスの世界ヘビー級チャンピオン。なるほどね・・ドウェイン・ジョンソンの流れを組んでいる訳だ。
で、この彼、体格はガッシリとデカく全身にタトゥーを入れたコワモテなのですが、とても優しい眼をしている。ま、「善人の眼」ってヤツです。
善人の眼(笑)
なので、今回のCIAスパイのJ.J.役・・喧嘩無双なのにちょっと気弱で、少女にもやり込められるのがピッタリとはまり役なのです。
そしてこの『マイ・スパイ』のプロデュースにも自ら関わっている。やはり本当の自分を表現できる役がやりたかったんでしょうね。(うんうん)
一方の主人公、9歳の少女ソフィー(クロエ・コールマン)ですが、その演技力に脱帽。
ソフィー/クロエ・コールマン
大人をやり込める強気の台詞、そしてJ.J.と自分の母親の仲が親密になるよう演出までする悪魔のような知恵者(笑)、本当に大人顔負けなのです。
授業参観へ
彼女の父親はアフリカ系アメリカ人のカメラマン、母親はチェコとイギリスのハーフのテレビプロデューサー。「どの国の人」とも判別つけがたい不思議な容貌は、その血筋ゆえという事でしょうか。
若干5歳でTVの女優デビューし、実年齢の9歳でこの『マイ・スパイ』の主役に抜擢。それを頷かせるしっかりとした演技力でした。
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マイ・スパイ
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間延びするような部分が無く、スピーディに展開する脚本がまた素晴らしい。
ジャンルとしてはコメディ・スパイアクションということになるんでしょうが、ストーリー終盤の手に汗握るシーンは「コメディ抜き」で、本格スパイ映画の作り。
テロリストのボス
それでいて、ソフィーの授業参観では、「絶対、身分を明かすな」という指令を受けていたにも関らず、「掃除屋」という職業を子供たちにバカにされ、「悪人の掃除屋でCIAだ」とバラして尊敬の眼差しを受け、得意になったり(笑)
授業参観
とにもかくにも、期待せずに観始めたら一気に惹き込まれて最後まで。
レビュアーたちも僕と同じ感想を持った人が大勢いるようで、みんな、新しいデイヴ・バウティスタのキャラクター登場とクロエ・コールマンのお茶目な魅力にヤラレてしまったようです。
ワクワクドキドキしながら大笑いしたい向きには絶対のおススメです。
/// end of the “cinemaアラカルト452「マイ・スパイ」”///

(追伸)
岸波
そして昨年7月、続編の『マイ・スパイ2 永遠の都へ行く』がAmazon Primeでリリースされました。
まだ途中までしか見てませんが、クロエ・コールマンが成長していてビックリ。あまりにも違う気がして、別の女優かと確認したほどです。
『マイ・スパイ2』
そりゃそうですよね、女の子の9歳と16歳では風貌が変わって当たり前・・でも、コレがどうだったか。
前作の魅力はソフィーのヤンチャな部分に負うところが非常に大きい。
大人の女性の仲間入りしつつあるクロエだと、普通のスパイ映画になってしまうんですね。(脚本的にも苦労の後が見えました)
この様子だと「3」は恐らくムリ。
クロエには、また別のキャラクターにチャレンジし成功して欲しいと思います。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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