こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
デカいこと ヤローぜ。
スカッとしたアクション映画が見たくなり、Amazonプライムでリーアム・ニーソン主演『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』をチョイスしました。
原案は、1980年代にアメリカNBCが制作し一斉風靡したTVドラマシリーズで、日本でもテレビ朝日で全98話が放送され大人気となりました。
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特攻野郎Aチーム THE MOVIE
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX |
TVドラマシリーズは、無実の罪で投獄された特殊部隊のチームが脱獄し、汚名を晴らすために罠に陥れた黒幕を探すかたわら、無法者に脅かされる人々の依頼を受けて退治するというアクションドラマ。
TVシリーズ
その映画化企画は1990年から何度も立ち上がりましたが、様々な理由でペンディングとなり、ようやく20年後の2010年にリーアム・ニーソン主演で制作・封切られました。さて、その内容は?
一人でも最強、
チームなら無敵。
映画の冒頭、リーダーの”ハンニバル”ジョン・スミス大佐(リーアム・ニーソン)がメキシコのギャングに捕まって拷問を受け、猛犬をけしかけられるも機転をもって制圧するシーンから。
その後、「4人」のチームが順に集合するミニ・ストーリーが描かれる。
”ハンニバル”ジョン・スミス大佐
その8年後、”特攻野郎Aチーム”として各方面で活躍した彼らの特殊部隊はイラクの前線に従軍。
そこへ、「バグダッドでゲリラが『USドル紙幣』の偽造原版と大量の偽札を持って逃亡を計画している」との情報がCIAからもたらされる。
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特攻野郎Aチーム THE MOVIE
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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駐留部隊司令官のモリソン将軍(ジェラルド・マクレイニー)は、ブラックフォレストチームに奪還命令を出していたが、ハンニバルはAチームでなければ無理だと直訴。
勝手に行動を起こし、偽造原版と偽札を見事に奪取。
基地に帰還したその時、何者かによってモリソン将軍の乗った車と偽札を積んだトラックが爆破され、将軍は死亡。(あらららら・・)
司令官モリソン将軍
軍法会議で責任を問われたハンニバルらAチームには不名誉除隊の処分が下り、バラバラに収監されて10年の禁固刑に服することとなる。
ハンニバルは、この陰謀を企てて現場から偽造原版を持ち去ったのはブラックフォレストチームのリーダー、パイク(ブライアン・ブルーム)に違いないと見込んでおり、同様に考えたCIAのリンチ調査官(パトリック・ウィルソン)の手引きで脱獄に成功。
CIAのリンチ調査官
仲間を順に脱獄させ、再結成されたAチームは「名誉回復」を条件にCIAに協力することとなり、パイクが目撃されたフランクフルトに急行する。
さてAチームは、見事、原版の奪取に成功できるのか? はたまた事件の本当の黒幕とは誰なのか? 不可能ミッションがスタートする。
そんなストーリーですが、『96時間』や『フライト・ゲーム』など、有能だけれど生真面目な主人公が事件に巻き込まれるパターンの多いリーアム・ニーソンが、少し斜に構えた抜け目のないハンニバルを演じるのが新鮮でした。
それにしてもこの「Aチーム」、4人の個性が「クセツヨ」過ぎてぶっ飛んでいます。
まずは、どんな状況の中でも必要なものを調達する物資調達のカリスマ”フェイスマン”(ブラッドリー・クーパー)。
独房で日光浴中のフェイスマン
彼は、収監された刑務所で口八丁・手八丁で女性看守らを篭絡し、彼の独房はテレビや豪華ベッド、安楽椅子などリゾートホテルかと見まがうばかり(笑)
そして、アメリカ空軍の中ではトップガン中のトップガンという才能を持ちながら、異常な性格のため精神病院に収容されている”クレイジーモンキー"マードック(シャールト・コプリー)。
”クレイジーモンキー"マードック
彼に操縦を任せれば、ミサイルの追撃さえヒラリヒラリとかわすのだが、敢えて危険な飛行をするのが趣味のため、操縦席で大はしゃぎする危険人物。
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特攻野郎Aチーム THE MOVIE
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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三人目は黒人で心優しき「製作のプロ」、"コング"B.A.バラカス軍曹(クイントン・ジャクソン:元ライトフライ級世界王者)。
服役中に読んだガンジーの非暴力主義に感銘を受けるなど感化されやすい性格。
元空挺部隊のエースだったが、マードックの危険操縦で命からがらの目に遭い「飛行機恐怖症」となっている。
B.A.バラカス軍曹
彼らを統括する"ハンニバル"ジョン大佐(リーアム・ニーソン)は、緻密な情報収集と作戦企画・最前線での格闘を担当するが、彼の計画は「タイミングが1秒狂えば失敗する」というデンジャラスなもの(笑)
彼の作戦がハチャメチャなため、それを遂行するAチームの掛け合いは、まるでドリフのコントのよう。
危険操縦で危ういバラカス軍曹
それが「悪ふざけ」が過ぎず、ぎりぎり「シリアス」の端っこに留まっているのを楽しむのが、この映画の醍醐味ではないかと思います。(笑)
ぶっ飛んだシーンも数々出てきます。たとえばミサイルで撃墜された輸送機から「戦車」に乗って落下しながら機銃で敵戦闘機を撃墜するとか(笑)
撃墜!・・はしたけど?
おいおい、どっちみち自分たちも墜落して死ぬだろう・・と突っ込もうとすると、ハンニバルの指令した角度で主砲を撃ち、落下軌道を変えながら湖にジャストミート。
(ありえねー)
何も無かったように湖から戦車が姿を現し、「ところでフランクフルトはどっちだい?」と住民に問いかけるところなど、腹を抱えて笑うしかない。
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特攻野郎Aチーム THE MOVIE
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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まあ、そんな映画ですが、批評家からキャストやアクションシーンは評価されたものの、脚本については批判され賛否両論に。
う~ん、そうなのか? 僕は悪くないと思うんだけどな。
そして興行収入ですが、1億1000万ドルの製作費に対して世界興行収入が1億7700万ドルに留まり、「赤字」ではないけれど失敗作に。そのため計画されていた続編の制作も立ち消えになったとか。
不思議に思い、2010年中の日本公開映画を眺めてみると、ヒットしているのは『コナン』等のアニメや仮面ライダーもの、『踊る大捜査線』。洋画だと『インセプション』や『バイオハザード』、『アバター特別編』などなど。
やっぱり「時代」が変わってしまったんだな・・という思いがします。
葉巻くわえてるし・・。
本作の製作総指揮を務めたのはリドリー・スコットでしたが、彼ほどの人物でさえ、30年以上前の世界観で造られた『特攻野郎』は料理仕切れなかったのでしょう。
令和の現在、昭和の人間が「昔を振り返って観る」には、ちょうどいい作品なんですけどね。うん、残念!
/// end of the “cinemaアラカルト443「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」”///
(追伸)
岸波
う~ん・・こうして編集してみると、画面が男臭いというか女性が居ませんね。
TVシリーズでは(入れ替わりですが)女性のメンバーも出ていました。
今回は、脱獄した彼らを追う軍の女性キャリサ大尉(ジェシカ・ビール)が紅一点なのでしょうが、出番はそう多くありません。
キャリサ大尉
このあたりも、大スペクタクルに関らず画面が「地味」になってしまった要因でしょうか。
『エクスペンダブルズ』では女性隊員を入れて成功しているのだから惜しかったですね。てか、「四人」のキャラが強烈過ぎて、入れる余地が無かったのかも(笑)
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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特攻野郎Aチーム THE MOVIE
(C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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