こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
ドゴール暗殺計画をひっさげてジャッカルがやってくる!
これは、1973年公開、フレッド・ジンネマン監督『ジャッカルの日』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
公開当時、世界的センセーションを巻き起こした傑作サスペンス。
さて、その内容は?
◆『ジャッカルの日』(1973年 フレッド・ジンネマン監督 2時間23分)
ドゴール暗殺のために
雇われたスナイパー”ジャッカル”
フランス警察は彼の計画を阻止できるのか!?
カリスマ彰 遅い昼飯を食べて、ぼんやりTVを見ていたらTV東京の午後のロードショーで吹き替えの映画「ジャッカルの日」(1973年 フレッド・ジンネマン監督 2時間23分)をやっていた。
ついつい終わりまで見てしまった。原作は英国のベストセラー作家フレデリック・フォーサイスだ。
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かなり前に見ていた映画でほぼ忘れていたが、これは傑作だ。テレ東午後のロードショーらしく、カットが多く、CM過剰の放映でもそう思う。
この映画のwikipediaを読んでいたら、このジャッカル役には、ロバート・レッドフォードやジャック・ニコルソンがオーディションのために渡英していたという。
結局英国人男優エドワード・フォックスが選ばれて、彼の出世作になった。ジンネマン監督はハリウッドっぽくなるのが嫌だったんだろう。
男爵夫人(D.セイリグ)とジャッカル(E.フォックス)
今回、ド・ゴール暗殺依頼者が契約金を銀行強盗で準備するまでヨーロッパを徘徊していたジャッカルが、あるホテルで偶然出会った男爵夫人と2度情を結ぶエピソードで、その男爵夫人がデルフィーヌ・セイリグであるのを知った。
あの映画「去年マリエンバードで」(1961年 アラン・レネ監督)の主演女優だ。最近ではシャンタル・アケルマン監督の「ブリュッセル1080 コメルス河畔通り 23番地 ジャンヌ・ディエルマン」(1975年)がリバイバル上映されて大きな話題になった。
『ジャンヌ・ディエルマン』
冷徹なスナイパーのジャッカルが素人女相手にこんな性欲処理をするのかどうか、しかも2度も。しかし、このエピソードは殺伐たる作品に一種の「潤い」を与えているのは事実。
セイリグは、ルイス・ブニュエル監督の「ブルジョアジーの秘かな愉しみ」(1972年)にも出演するなど、ヨーロッパの「芸術系」映画監督から愛され重用されていた。
またセイリグはフェミニストとしての活動もしていたが1990年に肺癌で58歳で亡くなっている。セイリグもハリウッドの女優とは一線を画した独特の気品を感じさせる女優だった。
もうひとつ、今回ジャッカルの吹き替えの声が、野沢那智なのも付記しておく。
TBSラジオの深夜放映「パックインミュージック」をずいぶん聞いたものだ。
野沢那智といえばアラン・ドロンの吹き替えとルパン3世だが、このジャッカルはちょっとチャラくないかな(笑)。
アラン・ドロンも今年鬼籍に入り、野沢那智に至っては2010年に72歳で人生を終えている。
◆『ジャッカルの日』映画.comの解説より引用
フランスのドゴール大統領暗殺を請け負った孤高の殺し屋ジャッカルと、彼を阻止しようとする警察の戦いをドキュメンタリータッチで描いた社会派サスペンス。フレデリック・フォーサイスの同名小説を原作に、「地上より永遠に」のフレッド・ジンネマン監督がメガホンをとった。
1960年代、フランス。アルジェリアからのフランス撤退に反対する秘密組織OASは、数度にわたってドゴール大統領の暗殺を企てるが、ことごとく失敗する。取り締まりが厳しくなり弱体化したOASは最後の手段として、フランス当局には名前も顔も知られていない謎の殺し屋“ジャッカル”を雇う。不穏な動きを察知した当局は捜査を開始するが……。
殺し屋ジャッカルを「遠すぎた橋」のエドワード・フォックス、ジャッカルを追う警視ルベルを「007 ムーンレイカー」のマイケル・ロンズデールが演じた。 |
/// end of the “cinemaアラカルト442「映画「ジャッカルの日」を
テレ東放映の吹き替え版で見た」”///
(追伸)
岸波
これ、当時は大評判になったね。
購読していた『スクリーン』の表紙になってたのを思い出す。
とてもクールなイメージは『ゴルゴ13』のキャラにも影響を与えたんじゃないかな。
で、何故か僕はコレを観ていなかった(笑)
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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