こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
オマールと幼馴染のジョニー。
二人の青春を描いた名作が、スクリーンに蘇る。
これは、1985年制作のイギリス映画、スティーブン・フリアーズ監督『マイ・ビューティフル・ランドレット』のキャッチコピー。
今週のcinemaアラカルトはカリスマ彰の当番です。
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マイ・ビューティフル・ランドレット
(C)1985ファインフィルムズ
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今回は、古い名画作品より。
彰は主演の一人の演技を絶賛。
◆『マイ・ビューティフル・ランドレット』(1985年 スティーブン・フリアーズ監督1時間37分)
ジョニーボーイ、誰よりも君が好き
カリスマ彰
TV放映映画録画集から映画「マイ・ビューティフル・ランドレッド」(1985年 スティーブン・フリアーズ監督1時間37分)を見る。
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マイ・ビューティフル・ランドレット
(C)1985ファインフィルムズ
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あらすじは以下の通り。
◆『マイ・ビューティフル・ランドレット』のあらすじ
アル中の父親と共にロンドンに住むパキスタン系のオマルは、イングランドも政治も好きではなかった。一方、ロンドンで成功する実業家の叔父ナーセルは、オマルの父親に頼まれ、コインランドリーの経営をオマルに任せるようになる。
ある日、右翼の人種差別者たちから車を壊されそうになったオマルは、その中に旧友のジョニーを見つける。ジョニーによって難を逃れたオマルは、赤字経営のコイン・ランドリーをジョニーと共に経営するようになる。 |
盛り込み過ぎなぐらいさまざまな問題(オマルとジョニーの同性愛やイギリスにおけるパキスタン人の成功に対するイギリス人の妬み)が提起されているが、39年前の公開だというのに、あまり古びていないのは、当時のフリアーズ監督の感覚の鋭さだろう。
さらにフリアーズ作品というのはやはりアメリカの映画とはちょっと感覚が違って、ストーリーが直線的には進まない、ゆきつ戻りつ軟体動物的なグニャグニャ感が支配していて、そこが好悪の分かれるところだ。
またジョニー役のダニエル=デイ・ルイス(上掲写真左、1957年4月29日生まれ66歳)の出世作ということになるのだろうが、飛び抜けた演技力や存在感で、この作品以後「眺めのいい部屋」「存在の耐えられない軽さ」「マイ・レフトフット」「ラスト・オブ・モヒカン」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」「リンカーン」などの映画で実力を発揮している。
「存在の耐えられない軽さ」
私はこの「マイ・ビューティフル・ランドレット」以外のルイスの作品には圧倒され続けている。
俳優をやめて靴職人になろうとしたりしたこともある変人で、「ファントム・スレッド」(2017年)ではファッション・デザイナー役を演じ、これをもって役者をやめて、ファッション・デザイナーになると宣言しているのだが、どうなるかな。
/// end of the “cinemaアラカルト422「ダニエル=デイ・ルイスの出世作映画
「マイ・ビューティフル・ランドレット」を見る」”///
(追伸)
岸波
こうした移民問題、今のイギリスではどうなんだろうな。大陸側の西欧の国々はむしろ先鋭化している気がするが。
それにしてもこの映画、移民排斥・同性愛・愛人問題・貧困・盗み・麻薬、いろいろな要素を詰め込んで、なおかつ非常にリアルに作られている。静かに流れるBGMも秀逸だ。
何とも言えないラストの終わり方も、心に沁みる。やはり「名画」と呼ばれるだけのことはあるな。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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マイ・ビューティフル・ランドレット
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