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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2023.8.19】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 なんだかおかしな夏でした……

 これは1991年公開、黒澤明監督『八月の狂詩曲(ラプソディ)』のキャッチコピー。

 今週のcinemaアラカルトはカリスマ彰の当番です。

八月の狂詩曲(ラプソディ)

 記事の原題は以下の通り。

◆映画「八月の狂詩曲(ラプソディ)」はやはり黒澤明監督の名作のひとつだった

 ではカリスマ彰、お願いします。

 

◆『八月の狂詩曲(ラプソディ)』(1991年 黒澤明監督 1時間38分)

 それは、おかしな夏でした。
 そう、あの手紙から…。

カリスマ彰 あまり良いコンサートもなく、録画した映画集による納涼映画鑑賞を続けている。

 敗戦記念日も近いので、黒澤明監督による「八月の狂詩曲(ラプソディ)」(1991年 1時間38分)を見た。

八月の狂詩曲(ラプソディ)

 ストーリーの概要は以下の通り。

 長崎から少し離れた山村で暮らす老婆(村瀬幸子)は、ハワイに住む甥を名乗る人物から手紙を受け取る。

 甥の父親は老婆の実弟なのだが彼女にその心当たりはなかった。

 そのハワイの実弟が病気だというので、息子夫婦が急ぎハワイに向かう中、残された4人の孫たちは夏休みを彼女の家で過ごすことになる。

 息子夫婦がハワイから日本に帰ってきたが、かなり重病な実弟が会いたいというのに姉の老婆はハワイ行きを躊躇している。

 やがて甥(リャード・ギア)が日本にやって来ることになった。

 当初はジーン・ハックマンがこのハワイの甥役に予定されていたという。

  八月の狂詩曲(ラプソディ)

 反戦、反原爆は黒澤のテーマのひとつだが、黒澤らしくないタッチの映画で、監督名を伏せたら分からないのではないか。

 被爆地長崎紹介色が強すぎるが、やはり黒澤らしい見事な映像美が時折見られる。

  八月の狂詩曲(ラプソディ)

 黒澤明(1910.3.23〜1998.9.6)は30本の映画を監督しているが、その29作目にあたる。第30作は「まあだだよ」(1993年)、第1作は「姿三四郎」(1943年)だ。

 

 黒澤が自作と認めた監督作品は30本あり、いい機会だからwikipediaで30作を振り返ってみた。そのすべてで脚本を執筆した(共同執筆を含む)。

 ※印はプロデューサーを兼任した作品。

 

/// end of the “cinemaアラカルト377「八月の狂詩曲(ラプソディ)」”///

 

(追伸)

岸波

 この映画はラストが切ないな。

 認知症で会話が通じなくなったお婆ちゃんが、原爆の幻に捉われて豪雨の中、長崎に向かって一人歩いていくシーン。

 どうせ記憶が混濁するなら、美しい思い出だけを覚えていて欲しかった。

 ウチの婆ちゃんの妹が同じ状態になり、生まれた家に帰ろうと列車にひかれて亡くなった壮絶な最後が蘇って来たよ。

 それとね・・

 原爆の話が出てくると「反戦映画」と一括りにされる事が多いけれど、黒澤明監督は本当にそこを訴えたかったのだろうか?

 そんなことを超越した「人生の不条理」を描きたかったんじゃないだろうか、と僕は思う。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

八月の狂詩曲(ラプソディ)

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト378” coming soon!

 

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