こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
成層圏の彼方へ
彼らは翼のかぎりに
飛びたった――
これは1983年公開、フィリップ・カウフマン監督作品『ライトスタッフ』のキャッチコピー。
今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。
記事の原題は以下の通り。
◆映画「ライトスタッフ」は宇宙飛行士たちよりテストパイロット役のサム・シェパードの渋さに拍手!
ではカリスマ彰、お願いします。
カリスマ彰 岸波さま、次回cinemaアラカルトです。 これも今年の連休に書いた映画評ですね。 よろしくお願いします。
◆『ライトスタッフ』(1983年 フィリップ・カウフマン監督 3時間13分)
”人類には夢”。”男たちには挑戦”。
国際フォーラムへ「ラ・フォル・ジュルネ」を聞きに行こうかとも思ったが、テーマが「ベートーヴェン」ということでちょっと食指が伸びなかった。
それならと録画したが見ないでいた長尺映画を片付けてみようかと、選んだのが「ライトスタッフ」(1983年 フィリップ・カウフマン監督 3時間13分)。
ストーリーは以下。
◆『ライトスタッフ』allcinema ONLINEの解説から引用
人類初の有人宇宙飛行をめざす男たちをドキュメンタリー・タッチで描きアカデミー四部門(編集賞、作曲賞、音響賞、音響効果賞)に輝いた感動のドラマ。
ロケットの弾道飛行に成功したアメリカは、次いで、有人宇宙ロケットを新たな目標として掲げていた。それに選ばれたのは、空軍パイロットの中でも特に優れた資質“ライトスタッフ”を持つ男たちであった……。
ソ連との技術競争の中、危険を覚悟で人類未踏の新境地に臨む男たちと家族とのドラマを、英雄伝説的に誇張せず、しっかりとした視点で描くことにより良質の人間ドラマを生み出している。しかし本作で一番心に残るのは、仲間たちが次々に宇宙飛行士を目指し英雄となる中、飛行機による音速飛行の限界に挑む一人のパイロットの姿で、対象は違えども、それぞれ人類の限界に挑戦し続ける開拓者たちの対比が巧妙なエッセンスとして、深い広がりを与えている。 |
熱心に鑑賞を薦める後輩がいたのでまあ見て見るかと思って選んだ。彼は「トップガン マーヴェリック」(2022年)も薦めていたぐらい私の映画の趣味を知らないのだが(笑)。
見てみると「トップガン」(1986年)はこの「ライトスタッフ」の影響をかなり受けているのが分かる。
この「ライトスタッフ」はフィリップ・カウフマン監督だし、サム・シェパードやエド・ハリス、フレッド・ウォード、デニス・クエイド、スコット・グレン、バーバラ・ハーシーなどなかなか渋いキャスティングに惹かれた。
『ライトスタッフ』
まあアメリカの愛国映画ではあるが、そこはカウフマン監督だけに、皮肉も込められている。
宇宙飛行機をめぐる実話に基づいたストーリー(トム・ウルフ原作)よりもサム・シェパードとその妻(バーバラ・ハーシー)によるサブストーリーの方が断然魅せるのだ。
『ライトスタッフ』
サム・シェパードとバーバラ・ハーシー
サム・シェパード(1943〜2017)は筋萎縮症で73歳で逝去。本業は脚本家で代表作は「パリ、テキサス」。
サム・シェパード
しかしこの3時間13分は長過ぎるよ。ほぼ半日が潰れてしまった。2時間40分の日本公開版もあるが、それでも長いと思うが。
それとレビューで誰かが指摘していたが、メインの行進曲調の音楽は、明らかにチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のパクリだ。
ソ連の宇宙開発に先手を取られて焦ったアメリカのマーキュリー計画を皮肉っているのかもしれないが。
/// end of the “cinemaアラカルト369「ライトスタッフ」”///
(追伸)
岸波
観ていない映画だが、アカデミー賞を4部門も受賞しているんだね。
ソ連が世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功して、アメリカが慌てて作ったのがNASAで、映画の7人のメンバーは有人宇宙飛行に挑戦したマーキュリー・セブンだな。
サム・シェパードが演じたチャック・イェーガーもマーキュリー・セブンになれなかった実在の人物で、音速の壁を超えた後は通常ジェットでの最高高度飛行に挑戦し、宇宙に到達したところで制御不能になって墜落。(脱出して生還した。)
とんでもないチャレンジャーだな。マーキュリー・セブンも単独宇宙飛行だったから、そちらも凄いけど。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
eメールはこちらへ または habane8@yahoo.co.jp まで!
Give
the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.
To
be continued⇒ “cinemaアラカルト370” coming
soon!
<Back | Next>
|