こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
最後への道が始まる――
シリーズの最終作と予告されていたラスト・エピソードの前編『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』をケイ子と観て参りました。
ラスト・エピソードに相応しく、懐かしいキャラ、初登場のキャラ、死んだはずのキャラ(笑)が集結して、もはやお祭り状態!
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
(C)UNIVERSAL STUDIOS
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2001年公開の『ワイルド・スピード』・・21世紀の幕開けと共に開始されたこのシリーズも通算11作。総興行収入は58億ドルを超えて、史上10番目に興収を上げたシリーズに。
しかしこのシリーズ、栄光への一本道だったワケでは無く、大ヒットの第一作を受け継いだ2作目において、脚本の出来が悪いとして主演のヴィン・ディーゼルと監督のロブ・コーエンが降板してコケる。
ドム(ヴィン・ディーゼル)
舞台と主人公を変えた3作目の『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』はシリーズ最低の興行収入に。
2009年の第4作『ワイルド・スピードMAX』から、ヴィン・ディーゼルが復帰してスパイ・アクションに路線を変更。ようやくブースターが作動する。
『ワイスピ MAX』
そこから後は、まさに破竹の勢い。ドル箱シリーズとなって現在に至る。
さて、その最新作の内容は?
復讐の炎がファミリーを襲う――
映画の冒頭、第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』の終盤で繰り広げられた銀行の巨大金庫を引きずってリオの街を破壊しながら逃走するシーンが。
『MEGA MAX』
今回、ラスト・エピソードのディランは、『MEGA MAX』のラストでドミニク(通称:ドム/ヴィン・ディーゼル)の"ファミリー"に倒されたブラジルの麻薬王、エルナン・レイエスの復讐に燃える息子ダンテ。
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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そして10年後の現在、ドムの愛妻で相棒のレティ(ミシェル・ロドリゲス)は、ドムの息子ブライアン(通称:リトル・B)を自分たち二人の息子として育てながら安息の日々を送っている。
リトル・B
リトル・Bは、第9作『ジェットブレイク』で死亡したドムの"元カノ"エレナ(エルサ・パタキー)との間に出来た息子。
一方、ドムの"ファミリー"であるハン、ラムジー、ローマン、テズの4人は、秘密工作組織「エージェンシー」の要請を受けてローマに潜入中。
ラムジー(左)とハン(右)
そんな中、ダンテ(ジェイソン・モモア)は、『ICE BREAK』のサイバー・テロリスト、サイファー(シャーリーズ・セロン)の秘密組織をふらりと訪れ、自分の計画に協力しろと。
サイファーに一蹴されると「お前に言ってるのではない、部下たちだ。お前たちの”大切な人”はオレが預かっている」と。
復讐に燃えるダンテ
身内が人質に捉われている映像を見せられて、部下たちはダンテに付いて反乱。サイファーは瀕死の状態でドム(ヴィン・ディーゼル)を訪れ、ファミリーがダンテに狙われている事を伝える。
ドムは"ファミリー"が指令を受けている秘密工作組織「エージェンシー」にサイファーを引き渡す事にするが、やって来たエージェントは、”ファミリー”にロ―マ作戦の依頼は出していないと言う。
仇敵サイファー
ドムとレティは、ハンらがダンテの罠にハメられたと悟り、ローマへと急行。
だが、既にダンテはローマごと"ファミリー"を葬るために、球体の中性子爆弾を街中に放っていた。
巨大中性子爆弾が‥
また、ミスター・ノーバディの不在中に「エージェンシー」の実権を手にしたエイムス(アラン・リッチソン)は、ローマの騒乱をドムらの犯行と決めつけ、”ファミリー”の壊滅に動き出す。
さて、二つの秘密組織から狙われたドムらファミリーの運命や如何に!? かつてない厳しい闘いが幕を開ける。
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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この『ワイスピ』シリーズの特徴の一つは、かつて敵方だった人物が味方として活躍する事。これが中々にアツい。
前作『ジェットブレイク』の敵ボス、ドムの実弟であるジェイコブ(ジョン・シナ)は改心し、ドムの依頼により息子のリトル・Bの救援に駆け付けて、ダンテ側の工作員らと凄絶な立ち回りを演じる。
かつて敵だった弟ジェイコブ
また、第8作『ICE BREAK』の敵ボスだったサイファー(シャーリーズ・セロン)は、部下の反乱によってドムを頼り、終盤ではレティの救出に一肌脱ぐ。
今回は味方/サイファー
さらに、第7作『SKY MISSION』の敵ボス、デッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)は、共闘ではないものの「敵の敵は味方」として闘う。
敵の敵/デッカード・ショー
今作は「顔出し」程度で、活躍は後編になると思われます。
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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また二つ目の特徴は、死んだはずのメンバーが生き返って再合流すること(笑)
ドムの愛妻レティは、第4作『MAX』で殺されたことになっていたが、第6作『EURO MISSION』で実は死んでなかったことになって復帰。
ドムの愛妻レティ
”ファミリー”のハン(サン・カン)は第3作『TOKYO DRIFT』で車がクラッシュして絶命したはずが『ジェットブレイク』から復帰。
そのハンの恋人で”ファミリー”だったジゼル(ガル・ガドット)は第6作『EURO MISSION』で死亡したはずが、今作のラストシーンで南極大陸の秘密収容所から脱出を図るレティとサイファーを救出するため、原子力潜水艦を駆って颯爽と現れた。あらららら・・。
ハンの恋人ジゼル
まあ、理屈は後から付いてくるが、要するに不死身なのだ。
この「ジゼル」役のガル・ドットはMARVELのワンダーウーマン、今回のディラン「ダンテ」であるジェイソン・モモアはMARVELのアクアマン、今回初登場の「テス」を演じるブリー・ラーソンは『キャプテン・マーベル』のヴァースであり、MARVEL俳優の出演が多いのも特徴の一つだろうか。
「ホブス」役のドウェイン・ジョンソンもMARVELの『ブラック・アダム』であるし。
「アクアマン」
このうち、ガル・ドットとドウェイン・ジョンソンは、ほぼ台詞無しのカメオ出演、また「デッカード・ショウ」のジェイソン・ステイサムの出演シーンも限られるので、彼らの主戦場は第二部となるのだろう。
また、今回初登場のテス(ブリー・ラーソン)は、何故か”消息不明”となっている秘密期間「エージェンシー」のボス、ミスター・ノーバディ(カート・ラッセル)の娘であり、本来、作戦の司令塔となる重要な役柄だ。
テス(ブリー・ラーソン)
だが、ダンテと通じた古参のエージェント、エイムス(アラン・リッチソン)に組織を乗っ取られているため、単独でドム・ファミリーの支援に当たっている。
南極の秘密収容所に囚われたレティを救出するために仇敵サイファーを派遣し、さらにジゼルを原子力潜水艦で向かわせたのも、おそらくテスの計らいだ。
単独でこれだけの力、さすがミスター・ノーバディの娘・・と言うより「キャプテン・マーべル」か(笑)
キャプテン・マーべル
さて、ダンテの傭兵たちとエイムスに指揮された「エージェンシー」の工作員双方に追いつめられ、"ファミリー"はバラバラの活動を余儀なくされる。
リトル・Bを託されたドムの弟ジェイコブ(ジョン・シナ)はダンテと傭兵たちに対峙して獅子奮迅の活躍を見せるが、リトル・Bを守って爆死してしまう。
リトル・Bの身柄を受け取ったドムは、何と車で巨大ダムを駆け降りるという超荒業でトレーラーの大爆発から逃れ、そこに"ファミリー"のハン、ローマン、テズ、ラムジー、そしてデッカードがジェット機で救援に。
しかあしっ!!
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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再び立ちはだかるダンテは、救援のジェット機をミサイルで撃ち落とし、ダム直下の河川で瀕死となっているドムとリトル・Bの頭上の巨大ダムに仕掛けた爆弾を起動させて高笑い。
さすがにコレは、かわす方法が見当たらない。絶対絶命の危機!!
どうする? どうする! どーするっ!!…と言う所で「第二部に続く」(笑)
この前編だけで142分という長尺ながら、鑑賞感覚ではあっという間。過激なアクションは言うまでもなく、今回はワイスピ・スターが総出演、バラバラにされた”ファミリー”それぞれに戦闘が展開されるため、息つく暇なし。
という事で、「前・後編」の予定だったラスト・エピソードは、どうやら「三部作」に編集されるという情報も。
このぶっ飛び映画こそ、是非とも劇場で観るべき作品でしょう。オススメです!
/// end of the “cinemaアラカルト368「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」”///
(追伸)
岸波
数多く登場するスターたちそれぞれに見せ場があり、同時並行で物語が進行するため、油断していると「これ、誰だっけ?」という事になります。
僕の場合は、最後に救援の潜水艦から無言で現れた女性(ジゼル)が誰だったか混乱しました。
ジゼル(誰だっけ?)
さらに、人間関係が超複雑になっているので、過去編での連関図が頭に入っているとより楽しめるでしょう。(知らなくとも、敵・味方はハッキリしているので十分に楽しめますが。)
そして、気になるのはラストでジェット機ごと撃ち落とされた”ファミリー”の面々とデッカードの消息。
通常の映画なら、彼らはそこで「一巻の終わり」でしょうが、何せワイスピですからね、あはははは!
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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