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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2023.2.4】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 これはイタミ式ヤクザ映画だ!

 これは1992年公開、伊丹十三監督・宮本信子主演の『ミンボーの女』のキャッチコピー。

 今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。

ミンボーの女

C)1992 ITAMI FILMS INC.

 ということで、今回の原題も長いのですが、ギリギリセーフということで、そのままのタイトルで掲載します。

◆伊丹十三生誕90周年で映画「ミンボーの女」を見る

 ではカリスマ彰、お願いします。

岸波さま cinemaアラカルトの原稿です。 短いなら、伊丹映画のポスターとか写真、ストーリー紹介を使って下さい。◆伊丹十三生誕90周年で映画「ミンボーの女」を見る

 

◆『ミンボーの女』(1992年 伊丹十三監督 2時間1分)

 ヤッタ!ついにヤクザを撃退したぞ!
 もうミンボーなんか怖くない。

 昨日(1月8日日曜日)の13時から日本映画専門チャンネルで伊丹十三映画全10本が放映されていることに気づいた。

 伊丹十三(1933.5.15〜1997.12.20)の生誕90周年記念ということらしい。

 その6作目の「ミンボーの女」(1992年 伊丹十三監督 2時間1分)の途中から見始めたが、懐かしいの一言だ。

ミンボーの女

C)1992 ITAMI FILMS INC.

 伊丹十三は「お葬式」(1984年)で監督デビュー(正確には伊丹一三名義で1962年監督作品「ゴムデッポウ」という処女監督作品あり)したが、「マルタイの女」(1997年)までの10作品で妻の宮本信子とコンビで日本映画に旋風を巻き起こした。

 パッとしない女優だった宮本信子は、一気にスターダムにのしあがった。

「ミンボーの女」

 参考までに伊丹十三名義の監督作品全10作は以下の通りだ。

1.お葬式        1984

2.タンポポ         1985

3.マルサの女      1987

4.マルサの女2     1988

5.あげまん         1990

6.ミンボーの女   1992

7.大病人            1993

8.静かな生活       1995

9.スーパーの女     1996

10.マルタイの女   1997

ミンボーの女

C)1992 ITAMI FILMS INC.

 この「ミンボーの女」あたりから、いわゆる伊丹流のマニュアル映画(この映画なら民事介入したヤクザ=ミンボーの撃退法)にもマンネリズムが若干見られ始めているように感じる。

 さらにこの映画がもとで、伊丹十三はヤクザから襲撃を受けて重症を負う。そして死ぬまでヤクザに付きまとわれることになる。

 事務所のあった麻布台のビルからの転落死も自殺ということになっているが、ヤクザによる犯行と言われている。


伊丹十三と宮本信子(ヤクザによる襲撃後の記者会見)

 しかし、この「ミンボーの女」もやはり面白い。マンネリだなんだと言っても最後まで一気に見せてしまう。

 ある意味ではシリアス系とは別方向の「笑い」をベースにした日本映画の現在の隆盛にとっては、伊丹十三映画は、その在り方の規範になった作品群かもしれない。

伊丹十三監督

 伊丹十三の64歳での死が今更ながらに惜しまれる。

 生きていれば90歳だった。

◆『ミンボーの女』allcinema ONLINEの解説から引用

 「お葬式」「マルサの女」の伊丹十三監督が、バブル期の日本において地上げ屋、総会屋といった暴力団による経済活動が活発化するのに目を付け、ヤクザと対決するミンボー(民事介入暴力)専門の女性弁護士の活躍を描いた痛快エンタテインメント。

 東京の名門ホテル、ロイヤルコートはサミットの開場をライバルホテルに奪われてしまう。理由はヤクザが居座っていたため。これを機に総支配人はヤクザ排除を決心するが、ホテルマンたちの素人対応が逆にヤクザを刺激してしまう。そこで、ホテル側はミンボー専門の女弁護士・井上まひるを雇いヤクザとの全面対決に挑む……。


 

/// end of the “cinemaアラカルト348「伊丹十三生誕90周年で映画「ミンボーの女」を見る」”///

 

(追伸)

岸波

 タイトルは長かったが、レポートは短かったな(笑)

 この頃の伊丹作品は本当に面白かった。ほぼ劇場で観たんじゃないかな。

 何と言うか、作り物めいてなくて「実際はこんなだよなぁ」と妙にリアルだった。例えば「お葬式」なんかね。

 唯一無二のポジションで映画を作る監督だったから、あんな形で亡くなったのは非常に残念だった。

 この「妙にリアル」な路線は、現在の色々な作品に引き継がれていると思う。

 もしそれが「彼の影響」によるもので無かったとしたら、伊丹十三が時代を先取りしていたということだろう。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

ミンボーの女

C)1992 ITAMI FILMS INC.

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト349” coming soon!

 

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