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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2023.1.21】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 何かあったら
 電話してくれ。

 これは2011年公開、橋本一監督・大泉洋主演の『探偵はBARにいる』のキャッチコピー。

 今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。

探偵はBARにいる

C)2011「探偵はBARにいる」製作委員会

 ということで、今回は大泉洋二本立て。元々のレビュータイトルは以下。

◆今年の映画鑑賞第1作は「探偵はBARにいる」だったが...

◆面白いのは、出てくる固有名詞がヒネッタパロディになっていることぐらい

 ではカリスマ彰、お願いします。

岸波さま 僕たちのcinema用原稿も送っておきます。尺が短いので、大泉洋の出演映画をこの後すぐもう1本送っておきます。◆今年の映画鑑賞第1作は「探偵はBARにいる」だったが...。

 

◆『探偵はBARにいる』(2011年 橋本一監督 2時間5分)

 極上のエンターテインメントに酔う。

 新年2023年の映画鑑賞の第1作は日本映画「探偵はBARにいる」だった。

 別に大泉洋(おおいずみよう)が紅白歌合戦の司会をやっていたからではない。そもそも紅白歌合戦なんて50年以上見ていない。

 それに大泉洋の紅白歌合戦の司会は、「ブラボー」の無意味な連発など不評だったようだ。

探偵はBARにいる

C)2011「探偵はBARにいる」製作委員会

 どうもこの俳優、というより芸人は主役を張るようなタマじゃなくて、ちょっとウザッたいバイプレーヤーが似合っている。

 当然この映画での起用も失敗。この役は、松田優作とか萩原健一なんだよ。あ、両方とも死んじゃってたなあ。残念。

松田龍平

 せめて松田優作の息子のなかなか味のあるバイプレイヤーぶりを褒めておこうか。

◆『探偵はBARにいる』allcinema ONLINEの解説から引用

 札幌在住の作家・東直己の“ススキノ探偵シリーズ”を「アフタースクール」の大泉洋と「まほろ駅前多田便利軒」の松田龍平主演で映画化したハードボイルド・エンタテインメント・ミステリー。

 原作シリーズ第2作『バーにかかってきた電話』を基に、奇妙な依頼を受けた主人公の探偵“俺”が、相棒の高田と共に、思いもよらぬ困難に遭遇しながらも次第に複雑な事件の核心へと迫っていくさまを、ユーモアを織り交ぜつつ、ハードなアクションと哀愁をにじませたミステリアスなストーリー展開でスリリングに描き出していく。共演は「ALWAYS 三丁目の夕日」の小雪、「星守る犬」の西田敏行。監督はTV「相棒」シリーズなどを手がける橋本一。

 札幌のススキノでグータラな男・高田を相棒に探偵稼業を営む“俺”。携帯電話を持たない彼との連絡手段は、もっぱら彼が入り浸るBAR“ケラーオオハタ”の黒電話。ある夜、その黒電話に“コンドウキョウコ”と名乗る女からの奇妙な依頼が舞い込む。いぶかしく思いながらも、簡単な依頼と引き受けてしまった探偵。案の定、その筋の男に拉致されて危うく死にかける。腹の虫が収まらない探偵は、キョウコの依頼とは関係なく、報復へと動き出す。調べを進めていく探偵は、その過程で謎の美女・沙織を巡る不可解な人間関係と陰謀の匂い渦巻く複数の事件に行き当たるのだが…。


◆『騙し絵の牙』(2021年 吉田大八監督 1時間53分)

 騙し合いバトル、開幕!
 ウソを見破り、ウラを暴け。

 暇にまかせて映画「騙し絵の牙」(2021年 吉田大八監督 1時間53分)を見てしまった。早くもTV放映されてるってことは興行的にダメだったのか。

 原作者の塩田武士が大泉洋を主人公で「あて書き」したんだそうだ。馬鹿なことをするなあ(笑)、それだけで映画のレベルが分かる(笑)。

騙し絵の牙

C)2020「騙し絵の牙」製作委員会

 大泉洋、なんと言うかうるさい俳優なんだね。

 松岡茉優というのも同じくウルサイ女優で文芸誌の編集者にこんな女子はいないな。デパ地下でバームクーヘン売ってる女子という感じ。

松岡茉優

 笑ってしまったのは、小説の題名(「バイバイと言うとちょっと死ぬ」=「長いお別れ」、「おかえり、クリスタ・マコーリフ」=「なんとなく、クリスタル」、「非Aの牙」=「非Aの世界」)など映画の中に出てくる固有名詞がパロディになっていること。

 大御所作家役の國村隼(筒井康隆をパロってる)、大手出版社常務役の佐野史郎、社長役の佐藤浩一(ズラ外せよ)などはまあこんなものかな。

木村佳乃

 木村佳乃は文芸誌「小説薫風」の編集長にはとても見えない。せいぜい女性誌「WITHOUT」の副編集長かな。

 投資ファンドの社員役の齋藤工はどこにいたの?というぐらい存在感なし。

 なんて見方をして、いろいろパロディを考えるのは楽しい。

リリー・フランキー

 好演は、行方不明の人気作家役を地で演じているリリー・フランキー、モデルでガンマニアを演じた池田エライザ、辛口文芸評論家役の小林聡美(この方三谷幸喜の元妻なんだってね)かな。

 なお、この映画はKADOKAWA映画だが、舞台になった薫風社はどう見ても講談社。しかし会議室や地下倉庫などは文藝春秋社の協力だという。

小林聡美

 また薫風社がAmazonと業務提携というは、これから大いにありそうな話だ。

 なお出版不況、紙の雑誌は売れない、書店が雪崩をうって閉店というのは本当だが、最近贈賄で角川歴彦会長が逮捕されたKADOKAWA、講談社、小学館、集英社などの大手出版社は、史上最高決算を最近続けていることは知っておいた方がいいと思う、老婆心だが。

◆『騙し絵の牙』allcinema ONLINEの解説から引用

 人気作家・塩田武士が主人公を大泉洋であて書きしたことでも話題となった同名ベストセラーを、「桐島、部活やめるってよ」「紙の月」の吉田大八監督が実際に大泉洋を主演に迎えて映画化したエンタテインメント・ミステリー。次期社長の座を巡って陰謀渦巻く大手出版社を舞台に、廃刊の危機に直面した編集長が、雑誌を守るべく社内のクセ者たちを相手に繰り広げる騙し騙されの壮絶バトルを軽妙な筆致でスリリングに描き出す。共演は松岡茉優、宮沢氷魚、池田エライザ、佐藤浩市。

 大手出版社“薫風社”で創業一族の社長が急逝し、次期社長を巡る権力争いが勃発する。そんな中、カルチャー雑誌“トリニティ”を率いる変わり者編集長・速水輝は、強引な改革を進める専務・東松によって廃刊の危機に直面した“トリニティ”の存続に奔走していく。薫風社の看板雑誌“小説薫風”から迎えた新人編集者・高野恵とともに新人作家を大抜擢するなど、次々と目玉企画を打ち出していく速水だったが…。

 

/// end of the “cinemaアラカルト346「探偵はBARにいる+騙し絵の牙」”///

 

(追伸)

岸波

 なるほど「文芸誌の編集者にこんな女子はいない」、「せいぜい女性誌「WITHOUT」の副編集長かな」というのは、言われてみると確かにそうだ。

 全く気にせずに観ていたが、さすが、出版の現場(それも編集長・編集委員)にいた彰の見方はストンと腑に落ちる。

 「探偵・・」は松田優作か萩原健一というのも、我ら世代だったら誰もがそう思ったに違いない。でもしょうがないよ、生きてないんだから(笑)

 小林聡美って、三谷幸喜の元妻なのか!? 知らなかった・・。

 やはり、別ライターの記事には、いろいろと発見があるな。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

騙し絵の牙

C)2020「騙し絵の牙」製作委員会

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト347” coming soon!

 

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