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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2023.1.7】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 自分の人生を生きる、
 12のタブローに描かれた映画

 これはジャン=リュック・ゴダール監督の不朽の名画『女と男のいる舗道』の原タイトルの邦語訳。

 今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。

女と男のいる舗道

 今回は、年末・年始恒例「極私的ベストテン」の2022年鑑賞映画版です。

 ではカリスマ彰、お願いします。

岸波さま 昨年ベスト10映画です。まずは最初にランキングから。

 

◆2022年に見た映画のベスト10

1.アルモドバル 「キカ」

2.タランティーノ「イングロリアス・バスターズ」

3.ロイ・アンダーソン「さよなら、人類」

4.ウッディ・アレン「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」

5.ニール・ジョーダン「クライング・ゲーム」

キカ

6.リサ・ラングセット「ピュア 純潔」

7.コーエン兄弟「ノーカントリー」

8.城定秀夫「愛なのに」

9.濱口竜介「偶然と想像」

10.再「時計仕掛けのオレンジ」(キューブリック)

時計仕掛けのオレンジ

10.再「ドクトル・ジバゴ」(D.リーン)

10.再「女と男のいる舗道」(ゴダール)

10.再「ローズマリーの赤ちゃん」(ポランスキー)

10.再「真夜中のカーボーイ」(シュレジンジャー)

10.再「卒業」(M.ニコルズ)  

10.再「シンプル・フェイバー」(P.フェイグ)

シンプル・フェイバー

 2022年は映画はTVで、しかも全て録画したものを見た。全部で50本ほど。

 映画館で見た映画は、オペラ映画(メトロポリタン歌劇場ライブビューイング)の3本(「ボリス・ゴドゥノフ」「ナクソス島のアリアドネ」「トゥーランドット 」)だけ。

 特筆したいのは、再鑑賞映画が多かったこと。全部で10本ほど見た。

 そのうち30〜40年前に見た映画の再鑑賞映画6本、2年前に見ていた作品が1本の計7本がランクイン。

 できるだけ再鑑賞はしないようにして、未鑑賞映画を見るのを優先させてきた。しかしちょっと見てみたら、これがやはり素晴らしいので7本を10位にした。

 それぞれの名作についての説明は要らないだろう。

 なおポール・フェイグの「シンプル・フェイバー」(2018年)のみ2年前に見た映画だが、あまりに面白いので最後まで見てしまった。

 2年前に見た映画でこれでは、かなりヤキがまわってきた。

女と男のいる舗道

 ゴダールが2022年9月13日に91歳で死んだ。ザ・シネマで特集を組んで6本を放映してくれた。

 今にして再鑑賞するとゴダールといえども駄作もあるのが分かる。再鑑賞だが「女と男のいる舗道」がやはり抜きん出た不朽の傑作だと思う。

 初登場の監督は、3位の「スウェーデンのロン・アンダーソン。他に同監督の「散歩する惑星」も新感覚の映画だった。

散歩する惑星

 6位「ピュア 純潔」も初登場のリサ・ラングセット監督によるスウェーデン映画だ。階級闘争の現代的なあり方を表現した秀作だ。

 後にアカデミー賞女優になったアリシア・ヴィキャンデルの熱演が見ものだ。

ピュア 純潔

 1位はアルモドバルの「キカ」。「ペイン&グロリー」も見たが良かった。

 2位はタランティーノの「イングロリアス・バスターズ」。これでタランティーノの全作品を見たことになる。「レザボア・ドッグス」も再鑑賞したが、これはイマイチだった。

 4位のウッディ・アレン監督作品も彼らしい巧さの勝った映画だが、さすがの味わい。


レイニー・デイ・イン・ニューヨーク

 5位のジョーダン作品は、運命の複雑さを見事に描いた彼らしい実によく出来た作品だ。

 7位のコーエン兄弟の「ノーカントリー」はハビエル・バルデムの怪演が恐ろしい。現代のアナーキズムというのだろうか。

 8位、9位の日本映画は、ちょっと従来の日本映画と位相が違うように感じた。

 

/// end of the “cinemaアラカルト344「極私的 2022年 映画ベストテン」”///

 

(追伸)

岸波

 「キカ」は先日紹介したばかりだから、「女と男のいる舗道」の方をメイン画像に上げといたよ。(元記事でも、その画像を使ってたしな。)

 しかし、「女と男のいる舗道」はなかなかいい邦題だね。原タイトルは最初に掲げておいたけど、邦題の方がシンプルでいい。

 あと、古い映画が中心で鮮明な画像が少ないから、最後の一枚はウッディ・アレンの「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」にしておくよ。

 このラブ・コメディイは観てもいいかな。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

レイニー・デイ・イン・ニューヨーク

Photography by Jessica Miglio (C)2019 Gravier Productions, Inc.

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト345” coming soon!

 

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