こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
自分の人生を生きる、
12のタブローに描かれた映画
これはジャン=リュック・ゴダール監督の不朽の名画『女と男のいる舗道』の原タイトルの邦語訳。
今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。
今回は、年末・年始恒例「極私的ベストテン」の2022年鑑賞映画版です。
ではカリスマ彰、お願いします。
岸波さま 昨年ベスト10映画です。まずは最初にランキングから。
◆2022年に見た映画のベスト10
1.アルモドバル 「キカ」
2.タランティーノ「イングロリアス・バスターズ」
3.ロイ・アンダーソン「さよなら、人類」
4.ウッディ・アレン「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」
5.ニール・ジョーダン「クライング・ゲーム」
6.リサ・ラングセット「ピュア 純潔」
7.コーエン兄弟「ノーカントリー」
8.城定秀夫「愛なのに」
9.濱口竜介「偶然と想像」
10.再「時計仕掛けのオレンジ」(キューブリック)
時計仕掛けのオレンジ
10.再「ドクトル・ジバゴ」(D.リーン)
10.再「女と男のいる舗道」(ゴダール)
10.再「ローズマリーの赤ちゃん」(ポランスキー)
10.再「真夜中のカーボーイ」(シュレジンジャー)
10.再「卒業」(M.ニコルズ)
10.再「シンプル・フェイバー」(P.フェイグ)
シンプル・フェイバー
2022年は映画はTVで、しかも全て録画したものを見た。全部で50本ほど。
映画館で見た映画は、オペラ映画(メトロポリタン歌劇場ライブビューイング)の3本(「ボリス・ゴドゥノフ」「ナクソス島のアリアドネ」「トゥーランドット 」)だけ。
特筆したいのは、再鑑賞映画が多かったこと。全部で10本ほど見た。
そのうち30〜40年前に見た映画の再鑑賞映画6本、2年前に見ていた作品が1本の計7本がランクイン。
できるだけ再鑑賞はしないようにして、未鑑賞映画を見るのを優先させてきた。しかしちょっと見てみたら、これがやはり素晴らしいので7本を10位にした。
それぞれの名作についての説明は要らないだろう。
なおポール・フェイグの「シンプル・フェイバー」(2018年)のみ2年前に見た映画だが、あまりに面白いので最後まで見てしまった。
2年前に見た映画でこれでは、かなりヤキがまわってきた。
|
|
ゴダールが2022年9月13日に91歳で死んだ。ザ・シネマで特集を組んで6本を放映してくれた。
今にして再鑑賞するとゴダールといえども駄作もあるのが分かる。再鑑賞だが「女と男のいる舗道」がやはり抜きん出た不朽の傑作だと思う。
初登場の監督は、3位の「スウェーデンのロン・アンダーソン。他に同監督の「散歩する惑星」も新感覚の映画だった。
散歩する惑星
6位「ピュア 純潔」も初登場のリサ・ラングセット監督によるスウェーデン映画だ。階級闘争の現代的なあり方を表現した秀作だ。
後にアカデミー賞女優になったアリシア・ヴィキャンデルの熱演が見ものだ。
ピュア 純潔
1位はアルモドバルの「キカ」。「ペイン&グロリー」も見たが良かった。
2位はタランティーノの「イングロリアス・バスターズ」。これでタランティーノの全作品を見たことになる。「レザボア・ドッグス」も再鑑賞したが、これはイマイチだった。
4位のウッディ・アレン監督作品も彼らしい巧さの勝った映画だが、さすがの味わい。
レイニー・デイ・イン・ニューヨーク
5位のジョーダン作品は、運命の複雑さを見事に描いた彼らしい実によく出来た作品だ。
7位のコーエン兄弟の「ノーカントリー」はハビエル・バルデムの怪演が恐ろしい。現代のアナーキズムというのだろうか。
8位、9位の日本映画は、ちょっと従来の日本映画と位相が違うように感じた。
/// end of the “cinemaアラカルト344「極私的 2022年 映画ベストテン」”///
(追伸)
岸波
「キカ」は先日紹介したばかりだから、「女と男のいる舗道」の方をメイン画像に上げといたよ。(元記事でも、その画像を使ってたしな。)
しかし、「女と男のいる舗道」はなかなかいい邦題だね。原タイトルは最初に掲げておいたけど、邦題の方がシンプルでいい。
あと、古い映画が中心で鮮明な画像が少ないから、最後の一枚はウッディ・アレンの「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」にしておくよ。
このラブ・コメディイは観てもいいかな。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
|
レイニー・デイ・イン・ニューヨーク
Photography by Jessica Miglio (C)2019 Gravier Productions, Inc.
|
eメールはこちらへ または habane8@yahoo.co.jp まで!
Give
the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.
To
be continued⇒ “cinemaアラカルト345” coming
soon!
<Back | Next>
|