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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2022.8.6】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 妻が死んだ。
 これっぽっちも泣けなかった。
 そこから愛しはじめた。

 これは映画監督であり作家でもある西川美和が、文藝春秋に書き下ろした小説を自らメガホンをとって映画化した2016年公開『永い言い訳』のキャッチコピー。

 今週のcinemaアラカルトは、カリスマ彰の当番です。

永い言い訳

(C)2016「永い言い訳」製作委員会

 なお『永い言い訳』は、第28回山本周五郎賞と第153回直木三十五賞の候補作で、2016年本屋大賞の第4位となっている。

 さて、元々のレビュータイトルは以下。

◆「おくりびと」や「万引き家族」を連想させる佳作映画「永い言い訳」

 ではカリスマ彰、お願いします。

岸波さま cinemaアラカルト用原稿です。「おくりびと」や「万引き家族」を連想させる佳作映画「永い言い訳」。

 

◆『永い言い訳』(2016年 西川美和監督 2時間4分)

 妻が死んだ。
 これっぽっちも泣けなかった。
 そこから愛しはじめた。

 TV放映を録画していた映画「永い言い訳」(2016年 西川美和監督 2時間4分)を見た。

永い言い訳

(C)2016「永い言い訳」製作委員会

 この映画の協力者としてクレジットされている是枝裕和の「万引き家族」(2018年 是枝裕和監督)みたいな、また本木雅弘主演なので「おくりびと」(2008年 滝田洋二郎監督)みたいなテーストの佳作だ。

 この西川美和監督は、映画「ディア・ドクター」(2009年)をすでに見ているが、確かな腕の映画監督だ。

 まあ、芸術系ではなく、職人系の監督なのではないか。

「ディア・ドクター」

 設定が見事な分だけ、「ディア・ドクター」の方が作品としては上かな。

 その映画を見て、時間を無駄にしたということはないが、今まで見たこともないような映像芸術としての映画を体験させてくれるような映画作家ではない。

 この映画、まず深津絵里の登場時間があまりに短か過ぎるのがちょっと残念。

深津絵里@「永い言い訳」

 またこんな自己中心的な作家稼業の男が妻の事故死に泣けないからといって、同じ事故で死んだ妻の親友の家族に入り込んで、いろいろと手助けするという展開はやはりちょっと不自然ではないか。

 子役がなかなかの好演で映画を見ている最中はこの不自然さのことは忘れてしまうが、見終わると頭をもたげてくるのだ。

 しかしこういう「家族」を扱った、あるいは「家族」を考えさせる映画として、推しておきたい。

西川美和(1974.7.8〜)

 西川美和監督は、この原作の小説も書いて直木賞候補になった。小説の方がいいかもしれない。

 主人公の名前が衣笠幸夫(広島カープの有名選手の伝説の名選手の衣笠祥雄と同姓同名)とかクスグリが多いのだ。なお西川監督は広島出身。

◆『永い言い訳』allcinema ONLINEの解説から引用

 「ディア・ドクター」「夢売るふたり」の西川美和監督が、直木賞候補ともなった自身の同名ベストセラーを映画化したヒューマン・ドラマ。

  小説『永い言い訳』

 妻が不慮の事故で亡くなったにもかかわらず悲しむことができなかった主人公が、同じく事故で妻を亡くした男性とその子どもたちと出会い、彼らとの思いがけない交流を通じて改めて妻への愛と向き合い、人生を見つめ直していくまでの揺れる心の軌跡を、ユーモアをちりばめつつ、切なくも温かなタッチで綴る。主演は「おくりびと」の本木雅弘、共演にミュージシャンの竹原ピストル。

 人気作家の津村啓として活躍する衣笠幸夫。長年連れ添ってきた妻との間に子どもはおらず、夫婦関係も最近はすっかり冷え切っていた。ところがある日、その妻が旅先でバス事故に遭い、一緒に行った親友とともに亡くなってしまう。間の悪いことに、そのとき幸夫は不倫相手と密会中だった。後ろめたさは感じつつも、素直に悲しむことができない幸夫。そんなある日、遺族への説明会で、幸夫とは対照的に激しく取り乱す妻の親友の夫・大宮陽一と出会う。トラック運転手として働く陽一は、まだ手のかかる2人の子どもを抱え、途方に暮れていた。すると幸夫は自分でも驚いたことに、子どもたちの世話を自ら買って出るのだったが…。

 

/// end of the “cinemaアラカルト319「永い言い訳」”///

 

(追伸)

岸波

 今回、全然関係ない話ですが、今、この上(↑)の編集を終えて、「追伸」を書こうとしていたら、いきなりPCのポップアップ・インフォにSirabeeグルメサイトの「スイカが禁断の味に… ブラックニッカを使った食べ方が絶妙なウマさ」というのが出てきた。

 実は、我が家は夫婦とも夏場はスイカが欠かせなくて買い置いているのだが、スイカにウィスキーという、正に禁断の組み合わせに驚き、そちらを読んでしまったorz..。

 なんのことはない、氷に浸したスイカにウィスキーを注ぎ入れて食べるだけなのだが、どうやら魅惑の味になるらしい。

 器に残ったウィスキーは、当然「飲む」(笑)

 うむむむむ・・もうダメだ、ウィスキーを買いに行こう!!

 ということで、いつもの「追伸」はこのへんで(大笑)

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

永い言い訳

(C)2016「永い言い訳」製作委員会

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト320” coming soon!

 

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