こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
また見つかった!
何が?
永遠が
太陽と共に去った
海が
これは1965年公開ジャン=リュック・ゴダール監督の『気違いピエロ』のキャッチコピー。
フランスのヌーヴェル・ヴァーグの代表的作品の一つとされていますが、それにしてもこの意味不明なキャッチコピーは何でしょう?(笑)
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気狂いピエロ
(C)1962 STUDIOCANAL / SOCIETE NOUVELLE DE CINEMATOGRAPHIE
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DINO DE LAURENTIS CINEMATOGRAPHICA, S.P.A. (ROME). ALL RIGHTS RESERVED.
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ということで今週はカリスマ彰の執筆当番。
元々のブログ・タイトルは「最初見た時なんであんなに感動したんだろうかと最近思った2本の映画」・・つまり”今となっては、それほどでも無いと思える映画”でしょうか。
登場する二作品は以下の通り。
◆『気狂いピエロ』(ジャン=リュック・ゴダール監督)
◆『レザボア・ドッグズ』(クエンティン・タランティーノ監督)
うん、いずれも映画史的には記念碑的作品と評される部類の映画ですが、本当に大丈夫なのか(笑)
ではカリスマ彰、よろしくお願いします。
岸波さま cinemaアラカルト用の原稿です。よろしくお願いします。最初見た時なんであんなに感動したんだろうかと最近思った2本の映画。
◆『気狂いピエロ』(1965年 ジャン=リュック・ゴダール監督 1時間50分)
ダイナマイト一発ーー
愛が吹っ飛んだ!
どうせ死ぬなら
ガンとマンガと女をお供に
カッコよく散ろうぜ!
TVで放送された過去の名作については、視聴していたものでも録画している。
連休などにふたたび視聴すると、大半は「なるほどこれは名作だなあ」と感心する。
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気狂いピエロ
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歳をとることで、見方が深くなって若い時は気づかなかったことをいろいろと発見する。 しかし、その逆もある。
「なんで、こんな映画に感動したんだろう?」という映画だ。
最近では、 ヌーヴェルバーグの初期の代表作として挙げられる映画「気狂いピエロ」(1965年 ジャン=リュック・ゴダール監督 1時間50分)がある。
ゴダール作品としては、1960年の「勝手にしやがれ」(1時間30分)が長編第1作になるが、その進化形とも 言えるのが、「気狂いピエロ」なのだが、ストーリーの展開がちょっと細切れで、人物の出し入れも性急で、見ていてイライラしてくるのだ。
やはり若い時には、結末を知らずに見て衝撃を受けたのだろうが、今となっては細かいことが気になってくるのだ。
ゴダール作品では、もっと抒情性の強い「女と男のいる舗道」(1962)とか「男性・女性」(1966年)、一気に飛んで「パッション」(1982)などが私の好みである。
◆『気狂いピエロ』allcinema ONLINEの解説から引用
ジャン=リュック・ゴダールの描く、「勝手にしやがれ」と並ぶヌーヴェル・ヴァーグの代表的作品。映画的文法に基づいたストーリーというものはなく、既成の様々な映画の要素を混ぜ合わせ、光・色・音等を交差させて、引用で組み立てられた作品。
「勝手にしやがれ」のジャン=ポール・ベルモンドを主演にして、ただただ破滅へと向かってゆく主人公の姿を描いた本作は、今にしてなおファンの間では“伝説”とされる、最も過激で刹那的なアナーキー映画である。主人公が顔中にダイナマイトを巻き付けて自爆するラストシーンは圧巻であり、同時に“美しい”映画史に残る名場面。原作はライオネル・ホワイトの『十一時の悪魔』。 |
◆『レザボア・ドッグズ』(1992年 クエンティン・タランティーノ監督 1時間40分)
世界が震撼した
スーパー・バイオレンス・ムービー!
果たして彼らは逃げきれるのか、
裏切り者は誰なのかーー
やはり最近TV放映を録画してみた映画で失望したのが、映画「レザボア・ドッグズ」(1992年 クエンティン・タランティーノ監督 1時間40分)。
タランティーノの初監督作品だが、簡単に言って、 終結部がクド過ぎるのである。
未視聴の方のために詳説はしないが、やられたと思った奴が実は死んでいなくてやり返すという応酬が多過ぎて、ヘキエキするのである。
やはり初監督ということの力みなのだろう。
タランティーノの次作「パルプ・フィクション」も最近見直したが、こちらは全く不満はなかった。
ただ、タランティーノは良い作品を撮る映画監督だが、ちょっと過大評価され過ぎていないだろうか。
◆『レザボア・ドッグズ』allcinema ONLINEの解説から引用
宝石店襲撃に失敗した強盗たちの確執をタイトに描いた傑作バイオレンス・アクション。
描きこまれたキャラクター、縦横無尽に時間軸を越えた構成、緩急自在の演出とどれもが素晴らしく、脚本・監督(おまけに出演も)の異才タランティーノの名を一躍世に知らしめた。トップ・シーンからエンディングまで、トップノッチで突っ走る。 |
/// end of the “cinemaアラカルト305「気違いピエロ+レザボア・ドッグズ」”///
(追伸)
岸波
うん、などほど。確かに名監督と言えども、その作品の出来には差があって当然なんだろうな。
たいていの映画監督は最初の作品で大きな注目を浴び、そこから円熟していく場合と、たちまち馬脚を顕わしてポシャル場合があるね。
また、最初の数作品で才能を使い果たし、その名声をもとに後年に撮った映画がみじめな出来というのもあるかな。
残念ながら「ホーリー・モーターズ」の レオス・カラックス監督は、そういうパターンという気がする。
うちの「岸波通信」でも、最初、とんでもない勢いで面白いコンテンツを連発するけど、あっという間に書けなくなるライターもいる。
"一発屋"と言うのが存在する歌やお笑いの世界だってそう・・それは世の常。
結局、ある程度のレベルを維持しながら、長く続けられるというのは偉大な事なんだと思う。どんな世界でも。
「岸波通信」の場合であれば、長く各曜日の筆頭、あるいはダブル筆頭を張っているメンバーはいずれも凄いと思う。敬服しています。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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