こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
♪ポーニョ ポーニョ ポニョ さかなの子
青い海からやってきた
ポーニョ ポーニョ ポニョ ふくらんだ
まんまるおなかの女の子♪
宮崎駿監督の最新アニメ「崖の上のポニョ」をケイコと共に観てまいりました。
だって、だって・・・このテーマソングが頭から離れないんですもの。(あは!)
|
「崖の上のポニョ」主題歌シングル
(歌:藤岡藤巻と大橋のぞみ) |
宮崎駿監督にとって、この「ポニョ」は2004年の「ハウルの動く城」に続く4年ぶりの監督作品。
7月19日の封切り後三日間の興行成績は、興収で約15億7千万円と日本一の興収を記録した「千と千尋の神隠し」に96.6%と迫り、観客動員数では101.4%と上回りました。
(配給元の東宝では、料金が安い子供の観客が多かったと分析しています。)
さて、今回のcinemaアラカルトは、僕(&ケイコ)+ドミニク+森晶緒の3人(4人?)の制作です。
したがって、通常の倍以上のボリュームがありますので、前・後編でお送りしたいと思います。
ではまず僕から、「崖の上のポニョ」の誕生秘話でございます。
◆原点回帰と制作の苦悩
この「崖の上のポニョ」は、当初、従来どおりCGを用いた作画手法が用いられる予定でしたが、宮崎監督が制作前に英国で鑑賞したジョン・エヴァレット・ミレーの絵画「オフィーリア」に感銘を受けて見直しされ、「紙に描いて動かすのがアニメーションの根源、そこに戻ろう」ということで、手書きされることになりました。
|
エヴァレット・ミレーの
「オフィーリア」
←(ハムレットをテーマにした絵) |
ところが、この決断ゆえ、後に大きな問題が発生するのです。
今回の「ポニョ」のように、海を舞台にした作品を作ることは宮崎監督の長年の夢でした。
しかし、それに踏み切れずにいた理由は、アニメで“波を描くのが大変”ということ。
このため、それが出来るかどうか確認しようと、監督は瀬戸内海の鞆の浦に面した知人の家に、2ヶ月間こもることにしました。
この時、極限まで追い詰められた宮崎監督の苦悩の様子は、2007年3月のNHK番組でも取り上げられ、話題になりました。
◆監督を救った小さな歌手
一方、映画の公開に先立ち、テーマソングとなるCD「崖の上のポニョ」が先行発売されることになりました。
作曲は、おなじみの久石譲。
歌が完成した時、その完成度を試すため、誰かに歌わせてみようということで、自動劇団に属していた小学生の大橋のぞみちゃんが呼ばれたのです。
ところが・・・
|
新曲発表の様子 |
その歌声に魅了された宮崎監督の希望で、本番でも彼女が起用されることになり、さらに父と子のデュエット風にしたいということで、スタジオジブリの宣伝担当者で歌手活動もしていた藤岡藤巻とのユニットが出来上がるのです。
そのテーマソング発表会が2007年の12月5日。
その席に臨んだ宮崎監督は、最初「海を描くのが大変で制作がだいぶ遅れている」と不機嫌でした。
でも、テーマソングの発表を聞き、この時点では未定だった映画のストーリーについて、「この曲がエンディングで流れて、気持ちにギャップが生まれないようなハッピーエンドを描く責任がある」として、決意を新たにしたのです。
・・・さて、そんなエピソードに彩られた「崖の上のポニョ」、我が通信が誇るcinemaウオッチャーの二人はどのように観たのでありましょうか?
ドミニク こんにちは~、夢見る懸賞生活のドミニクです!
気が付いたら、娘と「ポニョポニョ~♪」と公開前から、ハイテンション↑で歌ってました(笑)
ペア試写会招待ハガキが、2通当選して、先行上映会に夫と娘と妹の4人で行ってきました。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
もちろん、友達のじゅんじゅん♪さんも一緒の会場に居ました。
ちなみに、今回のジブリの作品「崖の上のポニョ」の当選確率は、ワーナーマイカル(福島市)で20倍との事です。
←(応募者多数で、雲を掴むような話しですね~)
会場も194席といつもに比べて狭かったです。
大勢が口コミで広めなくとも、勝手に噂は広がると思います。
一人でも多くの人に見てもらいたいからこその、少人数の当選かもしれませんね(笑)。
子供連れが多く、子供のいるような年齢をあえてチョイスしたと感じました。
なんて言ったって、子供向けのアニメですからね~。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
原作・脚本・監督の3つ全てを担当するのは、2001年公開の「千と千尋の神隠し」以来7年ぶり)。
ジブリ作品の最後は、息子の吾朗さんが、「ゲド戦記」を描きましたよね~。
という事は、宮崎駿作品としては、ハウルの動く城から4年振りですね。
今回は、初の森晶緒さん(元同僚で、友達)とのコラボ企画と言うことで、楽しみです。
なので、今回はラストどうなったのかは、ナイショにせねばなりません。
まず、友達の「じゅんじゅん♪」さんが、声優が誰かを勉強してから見れば良かったとメールをくれたので、声優を紹介します。
◆声優◆
ポニョ→奈良柚莉愛
宗介→土井洋輝
リサ(宗介母)→山口智子
耕一(宗介父)→長嶋一茂
フジモト(ポニョ父)→所ジョージ
グランマンマーレ(ポニョ母)→天海祐希
トキ→吉行和子
ポニョの妹たち→矢野晶子
豪華キャストですが、言われないと誰がどの声だか分かりません(笑)
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
あと映画の中では語られない事が多く、パンフレットに書いてある文章をある程度読んでから見ないと、なんでそんな風に場面が移り変わっているのか分かりません。
設定も、流れでは分かりますが、そんなに詳しく説明はされてないんですよ~。
映画に行かれるなら、読んでからある程度知識を持っていかれた方がいいと思います。
ちなみに、主人公が5歳なので、5歳くらいの子供も理解できるように目線が5歳児です。
なので、大人が、「ハウルの動く城」や「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」、「ラピュタ」のような、モノを求めていくと、期待はずれになるのかもしれません。
見た感じ、人魚姫がモチーフなので、小さな子供でも理解出来るおとぎばなしのような話しです。
登場人物も少ない方なので、小さな子でも分かりやすいと思います。
←(ウチの6歳児に、ちょうどいい内容でした)
母と小さい子に見せたい映画です。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
◆パンフレット◆
海辺の小さな町。
崖の上に住む一軒家に住む5歳の少年・宗介はある日
くらげに乗って家出した魚の子ポニョと出会う。
頭をジャムのびんに突っ込んで、困っていたところを宗介に助けてもらう。
ジャムの瓶を割って、けがした指の血を舐めて宗介のけがを直したポニョ。
それがきっかけで、物語は始まります。
宗介の事を好きになるポニョ。
宗介もポニョを好きになる。
「僕が守ってあげるからね」と、金魚の姿のポニョに。
当初の設定は金魚にも見えますが、金魚は海の水では生きれないので、魚の子という設定になっています。
しかし、かつて人間をやめ、海の住人になった父・フジモトによってポニョは海の中へと連れ戻されてしまいます。
「もう人間界に行くな!」
←(相当この父は、人間不信になる要因が人間界にあったのか?)
よく見りゃ、化粧がオネエマンズ? ちょっと、服装もシャキットしていません。
格安で買ったスーツみたいなものを着用して、ロンゲです。
最初に「ば~ん」とポニョのお父さんが登場してくるのですが、突っ込み入れたくなります。
独り言も多くて「アブナイ」です(笑)
実在したら、確かに友達には恵まれないかもしれないですね。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
話は戻りますが、ポニョは「人間になりたい!」 そう願います。
←(「早く、人間になりたい~!」という、妖怪人間べムの言葉がちらっと思い出されました。)
船長をしているお父さんは、帰ってくるはずだったのに、帰ってこなくて、息子がモールス信号でお母さんのリサの代わりにやりとりをしてます。
お母さんがバカと入れなと指図を。
「BAKA・・・BAKABAKABAKA」息子ライト打ち続けます。
←(素直で、いい子~♪)
5歳児でこんなに出来たら、将来が楽しみですね。
ポニョは、妹たちの力を借りて父の魔法を盗み出し、再び宗介の居る人間界を目指します。
危険な力を持つ、生命の水が撒き散らされます。
海はふくれあがり、嵐が巻き起こり、妹たちは、ポニョのミニュチュアのような姿だったのに、巨大な水魚に変身して、宗介のいる崖へ、大きな津波となって押し寄せる。
その上を、ポニョがめちゃめちゃ、アラレちゃんの「き~ん」という風にものすごいスピードで、走ります。会場も笑いに包まれていました。
「お母さん、海に女の子がっ!!!」
「ポニョ~だよ」
「あ~、ポニョなんだね」
ポニョとしゃべり方も声も似た子がいるので、私には近所の子が遊びに来た様子が浮かびました。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
老人施設「ひまわり」の職員であるお母さん。
息子とポニョは自宅に残し、おばあちゃん達の施設を心配して、車で出かけちゃうんです。
本当に最近のお母さんて感じです。
またこのお母さんがものすごくパワフルで、運転が激しいんです。
いや、そこ行っちゃう? きゃ~、ガードレール危ないし~と・・・お母さん、会場をハラハラさせてくれます。
◆作品解説◆
少年と少女。
愛と責任。
海と命。
神経症と不安の時代に、宮崎駿が描く、母と子の物語。
どんな時代であれ、5歳の少年から見た
世界は美しく生きるに値する。
~と作品解説に書いてありました。
|
崖の上のポニョ
(C) 2008二馬力・GNDHDDT |
今まで見てきたジブリ作品で分類するなら、「猫の恩返し」系でしょうか?
ごく普通の日常を過ごしてきた、一般的な家庭に突然不思議なことが起こる。
施設で、偏屈なおばあちゃん(トキ)や本当に孫のように宗介を可愛がるおばあちゃん(ヨシエ)が出てきたり、ハウルの動く城のおばあちゃんを思い出す内容でした。
ひまわりと言う老人施設に出てきたお年寄りは、嵐で「今夜は泊りね~」という事で、多分デイサービスのおばあちゃんだと思います。
映画の中にまで、高齢化社会が描き出されています。
お年寄りになって、自分の足で歩けなくて、車椅子で移動しているんです。
車も車椅子を運ぶ専用車になっています。
ジブリ作品で夢じゃなく、現実を描いていて「時代だな~」と感じました。
最後に、ありえないんだけど、え?そこで、終わっちゃうの~と。(夫、私、妹)
エンディングは、津波で水没した町をポニョの父のフジモトが、魔法で復旧ということではなくて、そのままの状態で終わります。
これから、町の人が大変だ~。
ダムで、沈んだ町みたくなっています。
なのに、宗介の家だけ床下浸水で、海上の一軒屋になっているし。
←(これから、この町の人はどうなるのか?不安…。)
|
崖の上のポニョ
(イメージアルバム) |
アンデルセンの「人魚姫」を今日の日本に舞台を移しこの作品。
人魚姫は、泡となって消えましたが、この話しは、バットエンドかハッピーエンドか?
それは、みなさんの目で確認して下さいね♪
※To
be continued⇒(後編へ続く)
/// end of the “cinemaアラカルト70「崖の上のポニョ(前編)」”///
(追伸)
岸波
テーマソングのCD発売が映画の公開より半年以上も早く、昨年の12月5日だったのは、このCDが子供達へのクリスマス・プレゼントになるようにとの配慮だったそうです。
このように、色々なことを考えながら制作されたテーマソングですが、その甲斐あって、映画公開後の今年7月21日には、オリコンデイリーチャートの1位に飛び出し、先日8月4日には、オリコン週間シングルチャートで3位となりました。
ジブリ作品としては、前回のゲド戦記の主題歌「テルーの唄」の5位を抜いて歴代最高記録です。
また、このテーマソングは小学生の大橋のぞみちゃん(9歳)が歌ってるワケですが、10歳以下の子供が歌ってオリコン週間チャートのトップ3に入ったのは、皆川おさむ(当時6歳)の「黒ネコのタンゴ」、斎藤こず恵(当時8歳)「山口さんちのツトム君」に続いて三作目だそうです。
すごいぞ、「崖の上のポニョ」!
この記録を聞いたのぞみちゃんのコメント・・・「すごい!信じられない。すごくうれしいです。」
で、相方の藤岡藤巻(56歳)のコメント・・・「老後のいい思い出になりました。」
あはははは!
では、引き続き“cinemaアラカルト71(後編)”で・・・See
you again !
|
新曲発表風景 |
eメールはこちらへ または habane8@ybb.ne.jp まで!
Give
the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.
To
be continued⇒ “cinemaアラカルト71” coming
soon!
<Back | Next>
|