こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
たった一度の出会い
それが、運命を変えてしまう出会いだった。
「猟奇的な彼女」のクァク・ジェヨンが脚本・監督を担当した「彼女三部作」の最終話となる本作は、これまでの作品と同様、強い女の子と軟弱な彼氏によるラブ・ストーリーです。
この映画、ラブ・ストーリーと言う前に「SF」であり、「アクション映画」でもあるのですが、それでも全体のトーンが胸を締め付ける切なさに覆われているのは、リリカルなBGMと優しい言葉に溢れているからでしょう。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
その涙、その微笑、その勇気は…
愛なのか、プログラムなのか。
ほぅらね・・・こうしたキャッチ・コピーだけでも、胸に迫るものがありませんか?
クァク・ジェヨン監督は日本のコミックの大ファンで、「エヴァンゲリオン」、「行け!稲中卓球部」や「ドラえもん」、「銃夢」が特に好きとのこと。
主演の小出恵介も、自分の役柄はドラエモンの“のび太”だと語っていますが、映画の随所に日本のコミックの影響やフィギュアや実物が登場するのです。
我らがドミニク嬢は、どのように解説をしてくれるのでありましょうか?
ドミニク ドミニクです。
楽しみにしていたので、公開初日、招待券で娘と2人で観てきました。
綾瀬はるかは天然だけど、見た目は可愛いので好きです♪
私が愛用している化粧品のキャラクターだし。
同じ化粧品でも、可愛くなれませんが(笑)
小出恵介も、今まで彼女の居たことがない冴えない大学生としては最高の味を出しています。
ドラマ「牛に願いを」の時も味のある大学生役でしたが。
監督は、クァク・ジョエン。「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」で有名です。
この作品も「彼女↑」(笑)の一つですね~。
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猟奇的な彼女 |
最近、他の作品で有名になると、その作品の看板を背負って宣伝しますが、この監督のテーマは強い女の子と一見頼りなさそうな男。
もう、ホント、ドミニクとドミニク夫のコンビにそっくり(笑)
下記ネタばれするので、これから観る予定の方は劇場に足を運んでから読んでください。
2007年11月22日。(いい夫婦の日ですね)
20歳の誕生日、デパートで、今年も一人寂しい大学生・ジロー(小出恵介)が自分の誕生日用にプレゼントを購入するところから始まります。
そこへ、ものすごいパツパツのフィット感のエヴァンゲリオンの綾波レイばりのモビルスーツを着用した、超美少女がテクテク歩いてきて、いきなり店員さんの目を盗んで洋服を試着したあと、堂々と万引き。
そして、超笑顔でジローだけを見ている。
そして、ショーウィンドウの靴を見て、いいな~♪と、またしても万引き。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
これが、大学生ジローの前に突然現れた彼女。
スパゲッティーを食べると長生きするというばーちゃんの言い伝えを守って、一人寂しくレストランでディナーをしていたら、そこへ、さっきの彼女がまた現れて同じテーブルに座り、あれもこれも沢山注文しまくり。
どんどん運ばれてきて、「私って食べるから~」と。(この辺は私に似てます)
となりでは、体育会系の男子が誕生日だったらしく、ケーキに顔面からダイブ。
起き上がったら、シャンパンシャワー。
誕生日にはケーキに顔を押し付けてシャンパンだと彼女はインプット。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
幸せな時間が続くと思っていたら、男性客(田口浩正)がいきなり発砲。
店が恐怖でおののく中、彼女は立ち向かっていき、発砲した犯人にガソリンをめちゃめちゃ大量に飲ませます。
そして、もう飲めないというところで店から放り投げ、発砲した男性はこれでもかというほどリバース。
お会計になって、ジローが、高い!と驚いたので、彼女は「私が払うから先に行ってて」と。
素直に先に店を出るジロー。
しかし、彼女は、いきなり走ってきて「ほら、ジローも走るわよ!」と。
「エッ!?」。
店員さんの「食い逃げ~~~~!」という声が聞こえてきて、さっきの窓から出されたガソリンめっちゃ飲んだ男性のとこへ誰かが火を!で、丸こげ。
きゃはは~と2人は、逃亡。
おまわりさんも、店員と一緒に追っかけてきますが捕まらず。
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ジローと彼女
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
おまわりさんを撒いて、走り続けてたどり着いたのはジローのアパート。
そこで彼女が「私怒っているの!この家の男がね、お前は良く食べるし、パンチだって強すぎるんだ。お前の歩き方も変!っていうの~。私の歩き方変?モデルみたいでしょ~」と歩いて見せます。
そして、ジローのお腹にパンチ!
それでも、ジローめちゃ惚れで怒らず、本当に可愛い彼女です。
お別れの時間。
目つぶってて~と地下通路に消えていこうとする彼女。
「100年も先の未来から来たの」
そう言い残すと、走り去ってしまいます。
それは、彼にとって人生で最も輝ける時間になる。
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ジローと彼女
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
そして一年後、2008年11月22日。
男に絡まれた彼女。
自らの髪の毛が武器になったり、ビームと力で圧倒。
彼女が向かうは、去年のジローと出会ったデパート。
ジローは、去年と同じデパートで、似ているけどどこか違う完璧なサイボーグの彼女と再会する。
彼女は、また、試着しながら万引きするのですが、今年は気付かれて、店員さんに「お客様!」と咎められます。
でも、今度の彼女はどこか違う。
目から、ビームを出し、店員をくらっとさせます。
一瞬ひるんだ隙に、立ち去る。
しかし、それは、運命を変えてしまう恋の始まりだった。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
ジローのアパートで、ジローと彼女は暮らし始めます。
ジローが彼女の目に「60年後の自分」がサイボーグ彼女を作ったきっかけを焼きつけたので、ジローは話の流れがわかりました。
彼女は、東京地震のあとロト6に大当たりした自分が、未来に作って、過去の自分の不運さを助けるべく、送り込んだものでした。
彼女はジローとの生活の中でいろんな事を学ぶようにプログラムされています。
最初はジローのペットのハ虫類ラウルを煮て鍋にして、ジローに出したり。
「うまい!これ何の鍋?」
とジローが鍋の底から、ペットの頭を掘り出し!!!
「ペッ」
煮ちゃだめじゃん~!と。
授業に間に合わなくなると単位落とすぞ!と言われて、彼女が代わりにジロー抱えて猛ダッシュ。
授業中も先生がチョークを投げると、投げ返す。
しかも彼女の方が力が強いので、黒板に穴が開くとか。
ジローが嫉妬させようと他の彼女にキスしようとしても、他の子とダンスで踊っても駄目。
彼女は心が・・・。
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ハ虫類を・・・
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
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休みの日、彼女はジローの故郷にバスで連れて行ってくれます。
そこには昔のジローが。
ドラえもんのタイムマシーンのようですね。
そこで、「おばあちゃん」と呼んでいたのは実は母親でということが判明。
自分は他のお母さんに比べ年をとっているから、おばあちゃんと呼ばせています。
現在、過去、未来が繋がって初めて「あ~~~なるほどね」と理解できます。
最初の彼女は、未来からタイムマシーンでやってきています。
そして、その人間に恋したジローが作ったのは、サイボーグの彼女。
現在で、ジローは射撃されて身障者になる運命。
だから、未来の彼女には過去に戻ってジローを助ける任務が。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
フィルムパートナーズ |
東京大地震が起きて、東京の街がめちゃくちゃになります。
そんな時、彼女は、自分の体を張ってジローをビル倒壊から守りぬきます。
そして、ジローが地面の亀裂に飲み込まれそうになると、自分はコンクリートの下敷きだから、体半分ちょん切れて離脱。
上半身だけで、ジローを助けます。
やっと助かったジローですが、彼女が壊れてしまい・・・・・・。
振り返るとそこには、2007年に会った、人間の彼女が立っている。
ジローは、サイボーグの彼女を修復。
ジローが死んでからも、動いていた彼女。
壊れたサイボーグの彼女は、オークションで売りに出されます。
そこで、超そっくりな女性に落札され、彼女は、サイボーグの記憶チップを自分の記憶にして、過去のジローに会ってみたくなって、タイムスリップ。
それが、2007年11月22日。
そこから、出会いが始まる。
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僕の彼女はサイボーグ
(C)2008「僕の彼女はサイボーグ」
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時代がいったり来たりでややこしいですが、サイボーグとそっくりな人間の彼女が、交互に入れ替わります。
ややこしかったので、「あ~だからあの時・・・」と思うために、もう一回観たい作品です。
前半は、面白く構成されていましたが、後半は、心に響くものがありました。
/// end of the “cinemaアラカルト62「僕の彼女はサイボーグ」”///
(追伸)
岸波
主演の綾瀬はるかちゃんは、サイボーグの役を演じるにあたって「ムダな動きやまばたきをしないように気をつけた」とのことで、ジョエン監督に「もともとまばたきをしない人」だと思われたそうです。
一方の小出恵介クンも、車にぶつかって気絶するシーンでは、本当に気絶したというくらいの熱演をしました。
完成試写会でのインタビューで「理想の恋愛のカタチは?」と質問されると、綾瀬はるかちゃんは「お互いを思いやり、高めあっていけたら」というコメントを。
また、小出クンは「沈黙が大丈夫な人がいいですね」と言って皆を笑わせた後、「しばらく恋愛してないから感覚がよみがえってこなくて…」と照れる好青年であったようです。
しかしこの映画、日本のコミックとの関連ばかり取り沙汰されますが、未来からやって来た無敵のサイボーグが過去の主人公を救って悲惨な歴史を変えようとするモチーフなど、どう考えても「ターミネーター」だと思うのですがどうでしょうか?
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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僕の彼女はサイボーグ
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be continued⇒ “cinemaアラカルト63” coming
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