こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
あの頃、
僕らは永遠だと思ってた。
今回のcinemaアラカルトは、前回予告したとおりドミニク嬢にから投稿されたシリーズの後編をお贈りします。
今回のメインとなるのは、人気脚本家の岡田惠和が書き下ろした小説を映画化した「天国は待ってくれる」です。
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天国は待ってくれる
(岡本 綾)
(C)2007「天国は待ってくれる」associates |
この映画は、友情と愛情の間で揺れ動く幼なじみの男女3人による切ないラブストーリーで、三人の関係を「聖なる三角関係」として描いています。
主演の3人は、新聞社勤務の柔和な青年がV6の井ノ原快彦、築地で働く威勢のいい青年が歌手の清木場俊介、二人のマドンナ役が『地下鉄(メトロ)に乗って』の岡本綾です。
劇中で、いのっちと清木場による同名のテーマソングが使われていますが、これがまた心を打つ名曲で、泣ける事ウケアイです。
それでは“ドミニク”、お願いしまーす!
ドミニク
この映画では、アツイ男・武志のキャラクターがいいです。
私的に、今回5本見た試写会の中では、これが一番当たりでした。
ということで・・・。
1 「天国は待ってくれる」
男女の友情をテーマにした青春ムービー。
「いま会いにいきます」の脚本家・岡田惠和。
主演はV6のイノッチ井ノ原快彦(宏樹)、「地下鉄に乗って」の岡本綾(薫)、EXILE脱退後ソロ活動中の清木場俊介(武志)の3人がメインキャストです。
小学校時代永遠の友情を誓った幼さななじみの男女3人の関係が大人になって変化した様子を描いています。
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天国は待ってくれる
(C)2007「天国は待ってくれる」associates |
始まりは、宏樹の前で、武志が薫に告白するシーンから始まります。
武志→薫
告白に、宏樹をいつも呼ぶ武志。
宏樹も薫を想っていたと感じたし、薫の答えが聞きたかったのだと思います。
宏樹は武志の告白に衝撃を受けますが、「お似合いだと思う」と。
薫も自分の想いを隠し、結婚を承諾。
男女の友情がゆえに、本当に愛し合う二人が、どこかぎこちなく…そして、ふたりとも本当の気持ちをなかなか出せずにいます。
武志→薫
宏樹→薫
薫→宏樹
<聖なる三角関係>は、友情のままなのか?
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天国は待ってくれる
(C)2007「天国は待ってくれる」associates |
武志が事故にあい、3年間植物状態。
そこで、武志がめざめるまで、宏樹は付き合おうと薫に。
薫→宏樹
だったので、うまくいくと思いきや、武志が、突然、眠りから醒めます。
でも、余命1ヶ月と診断され…。
絶妙に難しい気持ちの問題でしたが、私は2人が結ばれたエンディングに満足しています。
(誰と誰だかは言わずにおきますが)
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天国は待ってくれる
(C)2007「天国は待ってくれる」associates |
最終的には、男女の友情は存在しないという結末です。
でも、お互いをおもいやっての事なので、これでよかったと思います。
2 「世界最速のインディアン」
伝説のライダー、バート・モンロー、63歳。
若さも金もない。あるのは、愛するマシン(バイク)だけ。
実在の人物をモデルにした作品で、どうにかなるさとポジティブすぎる話でした。
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世界最速のインディアン
(C)WFI
Production Ltd. |
主人公が60代ということで、恋する女性も熟女ばかり。
途中、モーテルで働く、おかまにもキスしていました(笑)
初対面なのに「夫に先立たれたの」と墓を見せに行く人までいました。
人懐っこいので、愛されキャラです。
同年代の女性と朝になるとベットに寝ているシーン。だれもが虜になってしまいます(笑)
誰にも期待されていなかった年寄りが、ニュージーランドからはるばる地球の反対側まで、お金も無いのに、「まかないとして働くから、船にバイクと乗せて」とか、洋服がないから、そのまま走らせてくれとか。
新品のタイヤが買えないから靴墨を塗るとか、バイクの金属を洗った水を飲むとか、隣人に草を除草しろと言われ火を付けて燃やすとか・・・本当に無茶苦茶ですが、どこか憎めないおじいちゃん。
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世界最速のインディアン
(C)WFI
Production Ltd. |
世界最速記録を更新するまでをユーモアたっぷりに描いています。
見ていてもクスっと笑える場面が多々ありました。
世界最速記録を打ち立てた後に起き上がらず、もしかして…?というシーンがありましたが、その後も記録を更新して、誰も彼の記録を破る者はいないそうです。
9回も優勝して、頭はよかったようです。
3 「あなたを忘れない」
2001年1月26日、JR新大久保駅でホームに転落して命を落として韓国からの留学生イ・スヒョンさんの実話を元に、夢と恋に生きた半生をフィクションも含め書いた作品です。
イ・スヒョンさんが、いい人すぎて、可哀想です。
イ・スヒョンは、2年間韓国で兵役を終えて、自由になります。
ちょうど、日本の「スピッツ」の「チェリー」を授業で習い、日本へ興味を抱きます。
(ちなみに、スピッツの「チェリー」は、10年くらい前に流行っていました。)
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あなたを忘れない
(C)2007映画「あなたを忘れない」
プロジェクト/ワイズジャパン |
イ・スヒョンは家族が仲良く暮らしている温かい家庭に育って、大事な時は、いつも山に登って告白する習慣があります。
なので、今回は始めて、父を山に誘い、「日本に行きたい」と。
「おまえから山に誘われたのは初めてだ。行って来い」
~そんなわけで、日本にやってくるわけです。
♪君を忘れない 曲がりくねった道をゆく
きっと想像した以上に 騒がしい日々が僕を待ってる
愛してるの響きさえも 強くなれる気がしたよ~
ささやかなこの場所で君とめぐり合いたい~♪
自らも韓国にいたときバンドを組んでいたので、歌は好きです。
たまたま、日本に来て、路上で歌う日本人女性を見つけます。
彼女は、チンピラに、「しょば代」を恐喝されています。
イ・スヒョンさんは、彼女を助けようと乗っていた自転車を投げ出し、チンピラと格闘。
自転車が壊れてしまいます。
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あなたを忘れない
(C)2007映画「あなたを忘れない」
プロジェクト/ワイズジャパン |
それを彼女の父の経営する飲み屋で修理していたら、彼女の父が「韓国人は嫌いだから出てけ!」と。
彼女は「助けてくれたんだよ!」と。
母は家を出て行っているので、父娘ふたりは何かと衝突して仲が悪かったです。
途中、日本人が道路で、イ・スヒョンさんを撥ねて怪我を負わすのですが、日本人でないからとあて逃げします。
「そんな日本人ばかりでない」と言うのですが、さすがにイ・スヒョンさんも、日本人が信じられなくなってしまいます。
イ・スヒョンさん役のイ・テソンもイケメンです。
映画を見ながら目を輝かせてしまいました★
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あなたを忘れない
(C)2007映画「あなたを忘れない」
プロジェクト/ワイズジャパン |
父が歌を聞いてくれたからという理由で歌う彼女。
彼女のオーディションが、決まり、イ・スヒョンもやっと大好きな女性と付き合いだし順風満帆に思われたラスト…彼女の歌うステージに順調にバイトが終わっていたのなら、間に待って聞くことが出来たはず。
ですが、バイトで残業させられ、これから行こうとしていたとき、運命の分かれ道。
酔っ払いの男性がホームに落ちました。
結局電車は停まれず、転落した男性と、その男性を助けようとした日本人男性の合計3人が亡くなってしまいました。
歯車は、いい方に進んではくれませんでした。
トントン拍子とまではいかないけれども、憧れの日本に来て、夢が他人の不注意で消えて、涙が出そうになります。
異国の地で、息子が親より先に亡くなる…。本当に悲しいお話でした。
by ドミニク
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あなたを忘れない
(ポスター)
(C)2007映画「あなたを忘れない」
プロジェクト/ワイズジャパン |
葉羽
ということで、二回シリーズでお贈りしたドミニク嬢のcinemaアラカルト、いかがだったでしょうか?
ところがドミニクが一番書きたかったcinemaの話は、この5本の他にあるのです。
実はそれが手塚治虫原作の「どろろ」。
彼女は、「どろろ」の映画評を僕に譲るために敢えてそれを外してのレポートでした。
何てやさしいドミニク!(うっうっ・・)
それでは次回も乞うご期待!
/// end of the “cinemaアラカルト38「天国は待ってくれる」+2///
(追伸)
岸波
Jackさんから、cinemaアラカルトその36「007/カジノ・ロワイヤル」に関して、質問がありました。
葉羽さま、Jackです。
質問があります! 単純な質問ですいません(T.T)
「カジノ・ロワイヤル」の最後の方に出てくる片目だけがサングラスの男はシッフルですか?
あれでも彼は死んだんじゃ・・・
なんか画面をキャプチャーして見比べたんですが・・・(^^ゞ
違うような・・・でも鼻のあたりは同じような・・・ぜひ教えてください。
なんだかすっきりせず気持ち悪いんです(笑)
ということなのですが、残念ながら「片目だけサングラスの男」について、詳しい記憶は残っていません。
でも、ヴェスパーがボンドを裏切って重要な情報をル・シッフルの残党に渡したのは、「ボンドの命と引き換えにボンドを裏切ることを強要された」からで、ル・シッフルはその際、「資金を取り戻そうとして乱入したテロリストに殺害された」ことになっていますので、おそらく別人ではないでしょうか。
ただ、もしかすると、ル・シッフルの殺害シーンは「ヤラセ」で、生きていたとも解釈できます。
ただし、原作では、ル・シッフルが再び登場する話は書かれていないので、やはり死んでいる可能性の方が高いと思います。
007の悪役は、例え、ある話で生き残っても、猫を抱いたスペクターの首領のように必ず最後には007に倒されています。
ですから、「きっちりケリをつける」のがイアン・フレミングの性格だと思います。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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マッツ・ミケルセン(右)
(ル・シッフル役)
Photo: Jim Spellman,
WireImage.com |
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To
be continued⇒ “cinemaアラカルト39” coming
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