こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
炭鉱の危機に立ち上がれ!
愛と勇気のエンターテインメントショー
去る10月8日(日)に、「フラガール」が撮影された地元いわき市では、観客動員数がjust1万人を超えました。
そして、全国では何と観客50万人を突破しました!
凄いぞ「フラガール」! (わーいわーい)
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フラガール
(しずちゃん&蒼井優)
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
ということで、「岸波通信」版フラガールも大変な反響を生んでいるわけですが、前回のメインゲストであるドミニク嬢からは、以下のようなメールが。
ドミニク
やっと岸波通信のフラガール見ました。
私の文章もしかしなくても要らなかったのでは・・・
葉羽さんだけで十分ですよね?絶対
今週は夜のピクニック2回目の試写会(2回も観ることもないと思います。)とサッド・ムービーの先行上映会と、エルティ(ホテル)の冷凍食品パーティーの招待状が来ました。
映画の前に歯医者もあるし、私生活も忙しいドミニクでした♪
全部平日の仕事後です。
おいおいドミニク、決してそんなことはないよ。
何せ、この数ヶ月で比較すれば、この僕はもちろん岸波通信関係者の誰よりも映画を見まくっているのは間違いなく君だと思うよ。
そんな君のコメントなくしては、前回のcinemaアラカルトのは成立しなかったのさ。
だってね・・ホラ、こんなメールも来ているよ。
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フラガール
(松雪泰子・豊川悦司)
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
鞍馬
葉羽さま、ご無沙汰しております。
フラガールごらんになったんですね。
ドミニクさんの解説も、力がこもっていて、作品のよさを物語っているなと思いました。
よく子どものころ、父親に「海外とか行きたい。」というと、
「じゃ、ハワイつれてってやるよ。常磐ハワイアンセンター。」
~という笑えないジョークをいわれたのが今でも印象に残っています。
しかも、いまのところ一度もつれてってもらえておりません・・。
そんな私の少年時代のトラウマはいいとして、長年親しんだ地元の施設が映画になって、しかもアカデミー賞に出品されるなんて、福島に生まれ育った方々には感慨ひとしおのことだと思います。
ひとまずおめでとうございます。賞が取れるといいですねぇ。
そんなワケで早くも本年度邦画ナンバーワンの呼び声も高い「フラガール」ですが、いわき市の話題なら黙っていられないという方が登場。
その人とは、いわき市在住のcinemaフリーク我らが まめしば嬢!
それでは“まめ”、お願いしまーす!
まめしば
某県いわき市といったら あれま、てりとりーでは ありませんか。
それにしても「最近の邦画って・・・やるじゃん!」 なのです。
3回も、、、うう、啼いてしまいました。
ワン!ワン!ワン!
じゃなくて 静かに涙がほほを伝うって・・・・あれです。
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フラガール
(松雪泰子・岸辺一徳)
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
北国から越してきてかれこれ×年。
そういえば あのころはまだあちこちに炭住が残っていました。
俗に言う「ハモニカ長屋」です。
まだ炭鉱も一部稼動していたので草木の生えていない不自然な三角山、「ずり山」が車で走ると、これまたあちこち見えたりしてました。
湯本の脇を平方面に流れていく川は、昔は、炭鉱から流れ出る温泉で湯煙が上がっていたのだそうです。
地名に「掘坂」「傾城」という場所があったり、当時の繁栄の様子が伺えますよね。
そんなこんなを思い浮かべながら 見てました・・・リアル。
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フラガール
(松雪泰子)
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
いわき弁って、すんごい!
「踊らしてくんちょ。」 っていうしずちゃんのセリフ。
「く・・くんちょ。」って。
私の知る限りでは 某軟式テニス部コーチの先生が確かに言ってたけど・・
映画の中みたいに頻繁に飛び交ってはいないなぁ。
「△△△けぇ。」 って、あ、これはすごくメジャーな言いかたでした。
「だっぺよ。」とか「だっぱい。」を語尾にするのは、いかにも浜っ子、炭鉱の町。なんか、威勢いいよね。
うほほ、やっぱり すんごーい。 ^0^
でも、生粋のいわきっ子本田さん(ご指名よ)にかかると、これが本当にすばらしい表現になるわけです。
岸辺一徳さんが居酒屋でフラの先生に畳み掛けるシーンは、まんざら大袈裟ではないと思ってしまう、とってもよそ者にはまねのできない「ワザ」なのです。
方言って美しいよね。 ^0^
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フラガール
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
女優さんって何でもできるのね。
わずかの間にあれほど見事に踊れるようになるなんて。
それならと・・うちに帰って 密かに鏡の前に立って、振って見ました、しっぽ。
(まめしばですから)
ムリムリ 筋つりそう!
いわきに来たら寄ってみたらいかっぺよ。
「すぱ・りぞーと・はわいあんず」 アロ~ハ♪♪
PS:こっちに住んだことのある朱雀も懐かしいと思うよ~。見てね。 ^0^
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フラガール
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
そっかー。
たしかに「踊らしてくんちょ」ってのは、あまりメジャーないわき弁じゃないかもしれないが、しずちゃんの演技はよかったよねー。
タイトル・クレジットでも松雪泰子と蒼井優ちゃんに続いて3番目だったし、なんていったって、ああいう娘、本当に当時のいわき市にいたような気がするもの。
あの素朴で不器用で・・それでも一生懸命な女の子のキャラってのは、彼女以上のハマリ役はいなかったと思うね。
当時の常磐炭田というのは、北は富岡町付近から南は茨城県北部までの範囲にわたっていて、石狩や筑豊炭田に次ぐ日本有数の大炭田でした。
最盛期には130以上の炭鉱が稼働していたけれども1976年までにはすべてが閉山しています。
常磐炭田は、いたるところから温泉が噴出すことが障害になっていて、ハワイアンセンター開業の頃の記録を見ると、「石炭を1トン掘り出すために40トンの温泉水をくみ出さなければならなかった」とされており、非常に高コストだったのだそうです。
(当時の日本の人口約1億人に毎日1合を配分できるほどの量。)
こうして無駄に捨てられていた“厄介物”の温泉が、やがて地域を救う救世主になろうとは、誰も想像さえできなかったでしょう。
それを考案した当時の常磐興産副社長中村氏を除いては。
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フラガール
(C)2006
BLACK DIAMONDS |
そして、映画の主人公であるフラダンス教師の平山まどかさんは、70歳となった現在も常磐音楽舞踏学院の最高顧問として後進の指導に当っています。
彼女の情熱なくしては、決してこの夢の実現はできなかったでしょう。
ともあれ、今年2月には開業以来の入場者が5000万人を突破したという、国産テーマパークの金字塔スパリゾートハワイアンズ。
その開業にまつわる感動の実話、アナタもお見逃しなく!
/// end of the “cinemaアラカルト32「フラガール(後編)」///
(追伸)
岸波
常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)には、もう一つの秘密があります。
ハワイアンセンターの7000平方メートルに及ぶ大ドームは、「ダイヤモンド・トラスト工法」によって、あれだけの大きな躯体をたった一本の柱も用いずに支えるという画期的な建造物です。
そして、その大ドームは、40年を経た今でもしっかりと常夏の楽園を支え続けています。
この屋台骨なくしては、“日本のハワイ”を実現することは不可能だったのです。
ならば、「ダイヤモンド・トラスト工法」はどのようにして応用されたのか?
これこそ、常磐炭田を維持するための生命線であった常磐共同火力発電所の「貯炭場」に用いられていた工法でした。
その強靭な構造に着目した中村副社長(後に社長)が、ハワイアンセンターに応用する事を思い付いたのです。
何と言う経営センス! 素晴らしいではありませんか。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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常磐ハワイアンセンター
(昭和66年の開業当時)
←ダイヤモンド・トラスト工法 |
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To
be continued⇒ “cinemaアラカルト33” coming
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